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アイルランドの新型コロナウイルスの状況と人種差別について思うこと

公開:2020/03/22 著者:重綱 蒼太 1397 Views

ダブリンからこんにちは!重綱蒼太です!

依然として新型コロナウイルスが猛威を振るっていますね…。ヨーロッパでもドイツやポーランドなどでは国境の封鎖を決定するなど、厳戒態勢が続いています。

今日はコロナウイルスによるアイルランドへの影響、また人種差別に対して僕が最近思うことについて記載していきたいと思います。

 

※記載内容は2020年3月18日(水)現在の情報です。そのため、今後情報が変化する可能性があります。

アイルランドの状況について

アイルランドでは2020年3月16日(月)現在、日本人の入国制限はまだ行われていませんが、入国後に行動制限措置が取られています。

具体的には、「14日以内に感染地域(日本も含まれます)に滞在した者で、症状が出ている者は、かかりつけ医等に電話の上、自己隔離を行い、他者との接触を避けることを推奨する。」というもの。

一方、アメリカでは、「2020年3月17日(火)からアメリカ合衆国の入国制限にアイルランド・イギリスの両国も対象になる。」と発表がありました。

 

その他の周辺国では、3月18日(水)現在、フランスやスペインでは外出制限が強化され、旅客機のフライトも大幅にキャンセルされている状況です。

アイルランド渡航のメリットである、周辺国に旅行するということも現在はかなりリスキーな状況です。上述のようにドイツやポーランドなどでも国境の封鎖が行われています。

また、2020年3月18日(水)現在、EU域内への不必要な渡航を30日間禁止するという措置が合意されました。ただ、アイルランドはEU加盟国ではあるものの、シェンゲン協定(ヨーロッパの国家間で国境検査無しで行き来できる協定)には加盟していないため、現段階では対象ではなく、参加を要請されている状況です。

 

また、僕自身も非常に楽しみにしていたサッカーの欧州選手権の1年延期が決定されました…。ダブリンでも6月に4試合行われる予定でしたが、致し方無い判断だと思います。このように、少し先のイベントも延期といった対応が取られるなど、状況の予測ができない局面です。

あくまでも個人的な意見ですが、現在アイルランドへ渡航を検討されている方は基本的には延期をした方が良いのではないかと思います。

勿論ワーキングホリデービザで来られる方で、入国の期限が3月末までという方もいらっしゃるかと思います。

 

しかしながら、現在少なくともダブリンでは語学学校を含めた学校や政府機関、文化施設などが閉まっている状況です。

 

また、ほとんどの方がアイルランドへ来るのは初めてだと思います。そのため、アイルランドでの生活環境に慣れる必要があります。

しかしながら、このコロナウイルスに対するストレスと、新生活のストレスが二重になる可能性が高くなることが予想されます。

そのため、せっかくアイルランドに来ても十分に楽しめないのではないか…と思います。

 

さらに、現状では学校などの閉鎖は3月29日(日)までですが、それが延長される可能性もあり、こればっかりは予測が全くできません。

 

加えて、2020年3月16日(月)現在アイルランド共和国では感染者数が223人(北アイルランドでは52人)と急激に増えています。

今後、陽性検査が増え、大幅に増えることが予想されています。実際に今、アイルランドやイギリスは感染症危機レベルが1になりました。今後危機レベルがさらに引き上げられる可能性ももちろんあります。

そのため、聖パトリックデーシーズンにもかかわらず、パブの営業やイベントも自粛モードです。

 

→ 定期的に行われるマーケートの中止を知らせる張り紙。

 

加えて、もしも感染した場合はどうするのか?万が一着いたばかりの時期に感染し、病院に行って適切に対応してもらうことができるのか?現状ヨーロッパでは急激に感染が拡大しているので、こういったリスクもあります。

これらを踏まえると、無理に今渡航する必要はあるのだろうか?一度立ち止まって考えた方が良いのかもしれません。不安を抱えたままの滞在はお勧めできないということと、時期を改めたその時に「あの時我慢してよかった。」と感じると思います。

航空券のキャンセル対応は会社によってまちまちなので、全部返ってくるかはわからないですが、お金が惜しいから延期しないという判断は個人的には反対です。キャンセル料が全額返ってこなかったからといっても、渡航のリスクと天秤にかけるべきではないと思います。仮にお金が戻ってこない場合であっても、しばらくすれば忘れるでしょう。

 

しかし、人によってはビザの関係などで、どうしても今行かないとダメだという方もいらっしゃると思います。その場合だと、日本にあるアイルランド大使館に一度問い合わせをする価値はあると思います。それを踏まえた上で渡航をするか否かを決定するべきだと思います。

加えて必要なのが情報収集ですね。ただ、今はフェイクニュースやデマといった問題も発生しているので、信頼できる情報ソースを把握することが大事かと思います。

情報収集や安全対策に関しては、次回以降記載していきたいと思います。

 

人種差別について

日本のニュースを見ていると、ヨーロッパ圏において人種差別被害にあったという記事を目にしました。僕自身の経験の中では、幸いあからさまな差別を受けたということはありません。

しかし、コロナウイルスの影響で若干距離感ができた感じはあります。これについては、薬局などで「申し訳ありませんが、1メートル以上離れて接客します。」という張り紙があるように、人種云々ではなく社会全体が人と距離を置くようになったイメージです。

だた、この距離感は仕方ないことではないかと思います。自己防衛のために距離をとることは当然だと思いますし、何よりもウイルスは見えないものですし、今回は未知なものですので、恐れを抱くのは普通ではないかと思います。

 

つまり、アジア人を避けるというよりも、単純にウイルスを避けたいという意思として捉えるべきだと思っています。

 

確かに露骨な差別をする人間は存在します。そのような人間は許し難いですし理解できないです。

自分はまだアイルランドにまだ3か月しか住んでいないとは言え、全ての人がそうではないですし、むしろ大半の人々は穏やかで親切です。

ニュースやSNSで「欧米人は潜在的にアジア人を見下している。」という文言を見た時は、正直かなり悲しい気持ちになりました。

 

これまで自分が出会った人々は僕のことを見下していたのか?親切にしてもらったことは嘘だったのか?僕ははっきりと「No」と言います。

 

全員が全員親切ではなく差別をする人間はいますが、それは人種や国籍の問題ではなく、その人間のパーソナリティーの問題だと思います。

少し前に髪を切りに行った際は、スタッフの方が僕に「家族は大丈夫なのか?」と心配して聞いてくれたこともありました。そういった気遣いは、こういった時に救われるな…と強く実感しました。

もちろんウイルスは怖いものですし、ウイルスとは関係ないところで嫌なことをされる出来事はあるかと思います。

 

しかし、嫌なことに対してはまともに相手にする必要はないですし、恐怖に対して寛容になるべきではないかと思います。

今は我慢の時だと思うので、全てが落ち着いた後また笑い合えるように、またお互い親切であるように…。

今回はアイルランドの状況や安全、最近僕が感じたことについて記載しました。この状況だからこそ、自分のできる基本的なことをしっかり行うことが重要かと思います。では、次回また会いましょう!Slán leat!

 

→ リフィー川と夕日 また不安なく過ごせる日々を待っています。

 

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