実はヨーロッパの中でもトップクラスにお高い?アイルランド・ダブリンの住宅事情を紹介!
ダブリンからこんにちは!重綱です!
今回は、少し実用的なテーマを取り上げたいと思います。
海外に住むにあたってベースとなるのがシェアハウスですが、アイルランドのダブリンは家賃が割高な地域になります。
アイルランド留学やワーキングホリデーを検討している方は、「アイルランドはマイナーな留学国だし留学費用も安くなるはず!」と思いがちです。
しかし、実際住んでみると、そんなことはありません。今回はアイルランド・ダブリンの住宅事情と個人的にオススメのエリアについて紹介したいと思います!
※上写真は、最初に住んでいた家の部屋からの撮影。ダブリンの住宅地ではこのようなアパート形式の住宅が多いです。
アイルランド・ダブリンの住宅事情
まずダブリンの家賃についてなのですが、僕の予想よりかなり高かったです。以前僕は東京の江戸川区に住んでいたことがあったのですが、単身向けだとダブリンの方が平均して高いです。
ダブリンの中心街やその近辺だと、月500ユーロ(約58,000円)を切ればかなりいい方です。
そしてその部屋もほぼルームシェアになるため、もしも1人部屋を希望する場合、中心街だとかなり見つけ難いです。あったとしてもかなり高いか、治安があまり良くないエリアの可能性が大いにあります。
以前パリに住んでいた人にダブリンで会った際に聞いた話ですが、「パリより家賃が高い…。」と嘆いていました。
なぜこんなにダブリンの家賃が高いのか、大きな理由は2つあります。1つ目は不動産バブルの崩壊です。1990年代中盤、アイルランドは法人税率の大幅な引き下げを行い、アメリカをはじめとした大手IT企業の誘致を促進しました。
この他、英語圏であることや教育分野への投資などを背景とした経済成長、「ケルトの虎」と呼ばれる時代が2008年まで続きました。この経済成長の中、アイルランドは国内のインフラや住宅事業に大幅な投資を行いました。これによって不動産バブルが加速しました。
しかし、2008年に世界金融危機(リーマンショック)が発生し、アイルランドにも容赦なく影響が降りかかりました。当時のアイルランドにおいて住宅事業は大きなウエートを占めていたため、最も影響を受けた分野と言えます。
多くの住宅の建設を中断、もしくは放棄せざるを得ませんでした。そのため、住宅不足が発生し、その影響が今でも続いていることから家賃が高騰しているのです。
2つ目の理由には、上述の法人税率の大幅な引き下げによる大手企業のアイルランド進出が大きく関わります。これらの企業の人材は高所得者が多いため、たとえ家賃が高くても問題なく住むことができます。
その結果、住宅オーナーによる家賃の値上げが多発し、家賃が払えない人間は追い出され、家を失うということになります。
このような住宅不足問題は、ホームレスの増加を引き起こし、コロナウイルス以前のアイルランドの話題の中でも最も大きな社会問題の一つでした。
このような状況もあり、コロナウイルス発生前は家探しの競争が非常に激しいものでした。特にダブリンは人の入れ替わりが激しく、情報が速いスピードで流れていきます。
ダブリンの場合、家探しにあたって最初にViewing(内覧)があるのですが、このアポイントが非常に取り難いです…。
運が良ければ2~3日でアポイントが取れて、すぐに家が決まるパターンもあるのですが、20件近くメールを送っても連絡がないということもあります。
ダブリンで個人的にお勧めのエリア
ダブリンにてよく言われるのは、リフィー川を挟んで北側の治安が良くなく、南側が良い傾向にあるということです。
確かに、北側のエリアにはあまりオススメできない場所はありますし、傾向として南側の方が落ち着いているエリアが多いのは事実だと思います。
しかし、北側の全てが悪いという訳ではなく、南側にもあまりお勧めできないエリアはあります。
以下では個人的に良いと思えるエリア、住んでみたいなというエリアを紹介していきたいと思います。
住環境としてのダブリンは、大半のエリアが落ち着いていて、居心地が良いのではないかと思います。
・Smithfield(北側エリア)
Smithfield(スミスフィールド)はDublin7にあり、中心街へは歩いて5~10分ぐらいに位置しており利便性は抜群にいいエリアです。さらにこの界隈は再開発事業が行われており、比較的新しい住宅も多くあります。
治安も悪くなく利便性も非常に高いため、中心街近辺のエリアではオススメの一つです。
・Marino / Clontarf(北側エリア)
この2つのエリアは中心街から見て北西に位置しており、バスで大体15~25分で中心街にたどり着きます。
この辺りは緑豊かな住宅街であり、非常に落ち着いています。道端にはゴミが散らかっている様子はなく、治安も良好と言えます。
しかしながら、特にClontarf近辺には大型のスーパーがあまりなく、隣のエリアであるDrumcondraか中心街まで出る必要があるのがデメリットです…。
・Phibsborough(北側エリア)
Phibsborough(フェブスバラ)はダブリン7にあり、Luasやバスなど交通網が充実しているエリアです。中心街にあるIlac Shopping Centreへは歩いて約25分ぐらいなので頑張れば、交通費をかけずに生活できます。(笑)
このエリアはカフェなども多く、どちらかというと若い方に人気があるエリアです。利便性などのバランスが良く、オススメのエリアの1つとして紹介致します。
・Ranelagh / Rathmines(南側エリア)
この2つのエリアは、めちゃくちゃ人気があるエリアです。(笑)ここに住むことができれば間違いないと言えます。
人気の理由は、中心からのアクセスが容易なこと、スーパーなどが充実していること、治安も申し分ないことで、全てが高水準と言えます。
ただ、人気エリアが故に物件があまり出てこないのと、早い者勝ちなので、住めればラッキー程度に思っていた方が良いかもしれませんね。
・Ballsbridge / Donnybrook(南側エリア)
この2つも人気のあるエリアですね。この辺りは各国の大使館が多く所在し、日本大使館もこの近くにあります。ここも傾向としてはRanelaghやRathminesに似ています。
比較すると、中心街からやや離れていること(と言っても十分近いですが)が違いと言えます。また、ここもなかなか物件が出てこないという点も似ていますね。(笑)
・Dundrum(南側エリア)
中心街から離れてLuasで約25分の位置にあるのがDundram(ダンドラム)です。ここの特徴は何といってもアイルランド最大規模のショッピングモール「Dundram Shopping Centre」があることです。
他にもLidlなどもあるので、買い物関係で困ることはまずありません。そのため、休みの日でもわざわざ中心街へ行かなくて済むと言えます。
この近辺に僕の友人も住んでいるのですが、「治安も良いし、何不自由も無いぜ!」とのことでした。(笑)
・Cabinteely(南側エリア)
今僕はこの近くに住んでいますが、閑静な住宅街で緑も多くかなり気に入っています。コロナウイルスの流行前は近くのパブにも行きましたが、ほとんどのお客さんが地元住民なので、英語の練習にもなりました。
規模の大きいスーパーも点在しているので、自転車があるとさらに良いでしょう。あと、Dun LaoghaireやBrayにも行きやすいので、休みの日にお出かけするのもおススメです!中心街までバスで30分以上かかるのが少し難点ではあります。
・Palmerstown(西部エリア)
コチラは番外編ですが、ここは最初にホームステイした場所でした。中心街から見て西にあり、バスで大体20分ぐらいです。このエリアは何か特別なものがあるということはなく、強いて言えば高速道路を挟んで西にLiffey Valley Shopping Centreがあります。
いわゆる一般的な住宅街と言えるのですが、何もかもが多過ぎず少な過ぎず、丁度よい感じなのではないかと思います。
ダブリンで家探しする際のお勧めサイト
ダブリンで家探しをするならばDaft.ie(https://www.daft.ie/)やRent Dublin(https://www.rent.ie/)がオススメです。
特にDaftはダブリンで家探しをする人の大半が使っており、情報量の多さは圧倒的です。Rent Dublinも同じく情報量が多く時にはDaftにも掲載されていない物件が出ることもあります。
しかしながら、多くの人間が使っているため、気になった物件があっても内覧のアポイントメントを取るのが中々難しいです。
そのため、他の方法としてFacebookの利用もオススメです!Facebookにはダブリンのシェアハウスやフラットのグループがいくつもあるので、登録し少しでも気になる物件があればとにかく詳細を尋ねる、もしくはアポイントをすぐ取るのがオススメです。Facebookも情報が早いので早い者勝ちです。
この他のサイトとして、MixB(https://irl.mixb.net/)もチェックするべきかと思います。このサイトは日本人が投稿している情報なので、詳細を確認しやすいこと、比較的アポイントメントが取りやすいのがメリットです。
ただし、当然ながらDaftなどと比べると物件数が限られるので、イメージに近い部屋があるかは運によりますが…。
最後にもう一つ紹介したい方法が友達からの紹介(口コミ)です。
ダブリンは他国の首都と比べるとそこまで大きくないのと、人の入れ替わりが激しいので友達からの紹介で探すのは実はかなり有効な手段の一つです。
例えば、語学学校の友達に家の状況を聞いてみたり、Meet upで仲良くなった方に尋ねたりすると、ちょうど今空いているといったケースもあるそうです。実際に僕の知り合いには、紹介で家を見つけたという方が結構います。
僕のケースとしては2019年12月上旬にダブリンに到着し、1か月以内に次の家を探すという流れでした。年末に近づくとお休みムードになるため、早めに動く必要がありました。
最初はDaftを使っていたのですが、アポイントが全く取れず途方に暮れていました。そこで、MixBも使い始め、たまたまWhat’s Appのアカウントが掲載されている物件を見つけ連絡すると、すぐにアポイントメントが取れました。
場所が郊外にあり中心街までやや時間がかかるのですが、東京に住んでいた時に比べて極端に遠くもなく、Luasに座って乗車できること、家賃が400ユーロを切っていること、家がかなり広く落ち着いていることから、この家に引っ越すことに決めました。そして今に至ります。
僕が家探しをするに当たって重要視したのは、家賃、ハウスルール、静かさ、清潔さです。家賃は言うまでもないですが、ハウスルールについては家によって独自のルールがあるので、洗濯機の使用のタイミングや、掃除などは当番制なのかなどを確認しました。
僕の家の場合、洗濯機は自分のタイミングで使っていいということ、掃除も気づいたらやってねという程度なので、基本的には自由です。さらに、内覧時に家の中は綺麗なのかを中心にチェックしました。
今住んでいる家に決めた経緯は、水回りも含め清潔さを保っており、住んでいる人もしっかりしているのだろうと判断したため、この家に住むことを決めました。
物件見学の際には詳細を確認すること!
物件見学の際には、単に物件のロケーションや施設の状況だけでなく、細かい部分もチェックすることが重要です。
家賃に関して光熱費などは含まれているのか、どのようなハウスルールがあるのか、きちんと掃除されているのか、この辺りは要確認です!
住み始めてから、何かトラブルが発生すると、解決するまでストレスがかかります。場合によっては、人間関係に悪影響を及ぼすこともあるので、内覧時に聞けることは全て確認しましょう!
今回はダブリンの住宅事情について紹介致しました。人によって家の好みは変わるものなので、参考程度にして頂いて自分のベストな物件を探してみてください。
では、次回また会いましょう!Slán leat!