ニュージーランドvsオーストラリア!ワーホリに最適な国はどっち?
ニュージーランドとオーストラリア、共にワーキングホリデー(ワーホリ)ができるオセアニアの2国は、どちらも人気があります。
そこで、このコラムではその人気2国のメリット・デメリットを踏まえて、どちらの国がワーキングホリデーの渡航先として適しているのか解説してみたいと思います!
似ているからこそ難しい…
実際、留学ドットコムへのお問合せや相談でも、オーストラリアかニュージーランドか迷われる方は結構多かったりします。
実際、下調べしていくと、この2国は距離が近いだけでなく、色々と似ている部分が多いためです。
基本的にメリットもデメリットもそれぞれありますので、まずポイントとしては「メリット部分が自分にとって大きいかどうか」が重要です。
一方で、「デメリット部分がメリット部分以上に気になるかどうか」も自分の中で判断できるとより良い判断ができると思います。
早速、細かな部分も見ていきましょう!
ニュージーランドでワーホリをするメリット
まずはニュージーランドのメリット部分から掘り下げていきましょう。
ニュージーランドのイメージと言えば、人口も少ないので、静かな落ち着いた雰囲気と自然が最大のウリになってくる部分です。
日本に例えると、北海道に近い雰囲気を持つため、北海道が好きな人はニュージーランドに惹かれる傾向にあります。
自然が豊かで治安が良い
ニュージーランドは豊かな自然が魅力の開放感あふれる国です。
日本からも多くの高校生が現地進学先として選ぶような国ですので、治安も安心です。
ニュージーランド政府も高校留学の受け入れに力を入れていたりします。
あらゆる面で誘惑の多い都会に比べ、ニュージーランドのように適度に生活に必要なものが揃い、自然豊かな落ち着いた環境が親御さん世代に好まれる傾向にあります。
オーストラリアやカナダより日本人比率が少なめ
せっかくワーキングホリデーで海外生活をするのであれば、できるだけ現地の人と関われる環境に身を置きたいものですよね。
例えば、オーストラリアのシドニーや、カナダのバンクーバーへ行くと、街中で普通に日本語が聞こえてくるくらい、現地では多くの日本人留学生やワーホリが生活をしています。
一方、ニュージーランドは全体的にオーストラリアやカナダに比べると留学人口がそもそも少ないですので、日本人との交流機会も相対的に減ります。
ニュージーランドは、良い意味でも悪い意味でも「オーストラリア&カナダがツートップ」、「ニュージーランドは3番目のワーホリ人気国」だったりします(笑)
ニュージーランドでこうした日本人留学生・ワーホリが少ないということは、それなりの理由があってのことですが、日本人が少ないという部分を重視する方には良い環境だと言えるのではないでしょうか。
ちなみに、ニュージーランドの主要都市であるオークランドは、ニュージーランド全人口の4分の1以上が住んでいます。
そのうちの4割が海外出身者であるグローバル都市です。
ニュージーランド自体、国民の6割以上がヨーロッパ系ですので、より白人系の割合が多く日本人にとっての留学のイメージ像に近い環境だと言えるでしょう。
語学学校に通える期間が長い
ワーホリビザの場合、国によって現地の語学学校に通える期間は異なります。
オーストラリアのワーホリビザは、最大で4か月まで学校に通えるのに対し、ニュージーランドは最大で6か月まで学校に通うことができます。
英語ができなくては現地で英語を使った仕事を得ることは難しいので、しっかり学校に通いたい方はニュージーランドを選ぶ傾向にあります。
ちなみに、カナダも最大6か月まで学校に通うことができます。
オーストラリアとカナダで迷ってる方で、カナダの決めた理由として「6か月学校に通えるから」という部分が決め手になる方も少なくありません。
ワーホリビザの申請費用が無料
留学はお金がかかるものなので、できるだけ余分な出費は抑えたいですよね。
実はワーホリビザは、国によって申請費用も全く異なることはご存知でしょうか?
オーストラリアの場合は650豪ドル(2024年時点)であるのに対し、ニュージーランドのビザ申請費用は無料です(別途観光税100ドルは必要です)
全体の留学費用においては、小さな部分かもしれませんが、少しでもお金を節約したい方にとっては重要視される方もいます。
また、英語を勉強しに行くことが第一条件という方で、さほど渡航先に強いこだわりがない人もいます。
そういう方にとっては、少しでも節約留学したいという気持ちが強いので、ニュージーランドを選んでも良いのかも知れませんね。
生活関連物価が全般的に安い
上記でも触れたように、ワーホリ生活において、できるだけ費用を抑えるというのは誰もが気になっているポイントだと思います。
ここで、オーストラリアの主要都市シドニーとニュージーランドの主要都市オークランドの物価を比較してみたいと思います。
世界中の国の生活費を比較することができる「NUMBEO」というサイトがありますので、そちらのデータを見てみましょう。
上記のようにオークランドはシドニーに比べ…
というデータが出ています。
留学生の皆さんに関係のある項目は、ほぼすべての項目においてオークランドの方が安いことが分かります。
数週間や数か月程度の旅行や短期留学であればそこまで差は出ないかもしれませんが、1年間の生活を考えると、最終的にかかる金額に大きな差が生じることは言うまでもありません。
ニュージーランドでワーホリをするデメリット
次は、ニュージーランドでワーホリする際のデメリットについて考察してみます。
メリットとデメリットは表裏一体の部分があります。
良い部分を重視するか、悪い部分を重視するかは、それぞれの人の見方によって評価が変わってきます。
人口が少ないのんびりとした国だからこそのデメリットがニュージーランドの特徴となります。
アルバイトの求人数が少ない
オーストラリアには日本人含め多数のアジア人が暮らしていますので、アジア系の日本・韓国・中華・など大抵の飲食店が揃っています。
こういった飲食店は、主に英語ができないワーホリの方の受け皿となっています。
ニュージーランドは、前述の通り全体的に日本人含めアジア人が少ない国ですので、その分のアルバイト求人数は少なくなってしまうのです。
…とは言え、カフェ、お土産屋さん、ツアーガイド、またニュージーランドの自然を生かしたファームジョブ(農業)もありますので、まったく仕事がないというわけではありません。
しかし、留学生や観光客、移民の数が多いオーストラリアやカナダに比べると、ニュージーランドは全体的に求人が少なくなる傾向にあります。
また、ニュージーランドの国自体は、日本やオーストラリアと比べると少ないですので、そうした部分も関係してきます。
→シドニーやメルボルンが約600万人
→オークランドが170万人
また、いずれの国であっても仕事を得られるかどうかというのは、個人の能力や英語力によって変わってきます。
当然求人数が少なければ、競争率が高くなりますので、個人の能力がシビアに問われることになります。
いくら生活費が安いと言っても、職種にこだわっていると収入機会が減ってしまうのは、ワーホリにとって大きなデメリットになります。
長期滞在だと飽きてしまう人が多い
人間の数よりも羊が多く、雄大な自然が広がるニュージーランド。
一番大きいオークランドのシティ(市内中心部)であっても、上記の人口を見て頂くとわかるように日本の東京や大阪に暮らす人にとってみれば小さな街であることに変わりはありません。
日本で都会生活に慣れている方は、半年も経過するとニュージーランド生活に飽きてしまう人も多く、中には途中で帰国してしまう方もいます。
上記でも北海道のような環境と説明しましたが、数日~数週間の旅行は楽しめても、数カ月~1年単位の地に足を付けた生活となると刺激が激減するものです。
ワーホリビザは都市を自由に移動できる柔軟性の高いビザです。
現地生活にマンネリ化したら、他都市へ移動するなどして気持ちをリセットするのも良いでしょう。
または、「のんびりとした環境での生活は、少しだけで大丈夫!」と言った方は、オーストラリアにワーホリで渡航して、観光ビザで1~2週間ニュージーランドに旅行に来るのもお勧めです。
オーストラリアでワーホリをするメリット
次にオーストラリアでワーホリをすることのメリットを見て行きたいと思います。
オーストラリアは、全般的にワーホリの受け入れ態勢が一番整ってる国だったりします。
3年越しの超長期ワーホリ滞在も可能ですし、アルバイト求人数も豊富なので、アルバイトをしてる限りは金銭的に困ることがほとんどありません。
ワーキングホリデービザで最大3年間滞在できる
オーストラリアでは1年目のワーキングホリデー中に一定の条件を満たしていれば2年目のビザを取得することができます。
さらにオーストラリア政府は、2018年11月からオーストラリアにおけるワーキングホリデービザでの滞在期間を最長2年間から3年間に変更しています。
ワーホリ希望者の中には「1年じゃ物足りないから、2~3年は海外生活してみたい!」と言われる方も少なくありません。
しかし、長期で海外生活するとなると、お金の問題が出てきます。
ワーホリビザはアルバイトができますが、観光ビザはそもそも働けません。
学生ビザはアルバイトできるものの、学校に通うことが大前提なので、アルバイトできる時間も限られます。
つまり、お金のことを気にせず海外生活を続けられるのは、ワーホリビザしか実質選択肢はありません。
そういった意味で、オーストラリアは予算が少ない方にとって、長期滞在を後押ししてくれる環境が整っています。
なお、2年目や3年目のワーホリビザを取得できる年齢制限は、1年目と同じ31歳までと変わりませんが、より長い期間ワーキングホリデーをしたい方にとっては朗報です。
大都市であれば何かしらの仕事や滞在先は見つかる
ワーホリに行って「英語もまともにできない自分が果たして現地でアルバイトは見つかるのだろうか…。」と心配されている方は多くいると思います。
オーストラリアのシドニーは日本人も多く暮らしていますので、日本食レストランは街の至るところにあります。
最近は日本のスイーツ店やラーメン屋さんも増えてきました。
シドニーだけでなく、メルボルンやブリスベン、ゴールドコーストであれば、比較的容易に仕事が見つけられるはずです。
仕事内容や給与環境、労働環境にこだわりがなければ、基本的に皆さん何かしらのお仕事を得られています。
もちろん英語ができない状態だとできる仕事も限られますので、条件の良い求人や仕事を見つけるのは困難です。
→こちらは少し前の対話記事になりますが、基本的に仕事探しについてはコロナ渦の後で厳しくなっているため油断は禁物です。
→こちらは体験談記事になりますが、やはり英語力がないと仕事探しやお仕事も厳しいというのが現実です。
LCC(格安航空)でフライト代を抑えられる
皆さんは、LCC(格安航空)という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
JALやANAなどの大手航空会社に比べて、半額またはそれ以下の金額で飛行機に乗ることができる格安航空会社のことを指します。
日本からオーストラリアへは、ジェットスターという格安航空会社が就航しています。
渡航時期にもよりますが、LCCを使えばシドニーやメルボルンまで往復6~7万円前後で渡航ことができます。
通常、大手航空会社を利用した往復航空券は15~20万円程度が相場となりますが、これに比べて半額以下に費用を抑えることもできるのです。
ただし、LCCは食事や手荷物などはすべてオプションになりますので、きちんとシステムを理解して利用しないと、思わぬ追加料金を請求される場合があります。はじめて利用する際には注意しましょう。
オーストラリアでワーホリをするデメリット
最後にオーストラリアにワーホリするデメリットを考察してみたいと思います。
デメリットもメリットがあるが故の裏側の世界だったりします。
このデメリット部分が、自分のイメージするワーホリ像にそぐわない場合、オーストラリアへのワーホリを断念するか、周囲とは違ったプランを検討していくことになります。
英語環境作りに苦労する人がいる
前述の通りオーストラリアには多くの日本人が暮らしていて、街中には日本食レストランや日系のお店が溢れています。
つまり、皆さんが意識して英語環境に身を置かない限り「外国人の友達とつるむこと」や「英語環境の職場で働くこと」は向こうからやってくることはありません。
日本語が飛び交う職場でどれだけアルバイトをしても、生活費は稼げますが、そのアルバイト経験が直接英語力の向上に結び付くことは少ないでしょう。
「日本人が生活しやすい環境」とは、すなわち「 日本語だけでも生活できる環境」に限りなく近づくことでもあるので、これは表裏一体の関係であることを理解しなければなりません。
日本語環境に依存しないように、日々の英語学習を継続して、意識的に英語環境の友人関係、職場環境を作っていけるよう心掛けましょう。
同一雇用主のもとで働ける期間は最大6か月
ビザの期間内であれば好きな場所でアルバイトができるワーキングホリデービザですが、オーストラリアの場合は「同一雇用主のもとで働ける期間は最大6か月」というルールがあります。
ちなみに、現在は2024年1月に発表された例外ルールで「観光やホスピタリティの業界であれば、同じ雇用主のもとで6ヶ月以上働ける」というルールになっています。
実際、現状はこのデメリットはなくなっているのですが、一時的な措置になりますのでいつこのルールが変わるのかは分かりません。
もし良い職場を見つけることができたのに、また6か月後には次の仕事を探す必要があるということは、人によっては骨の折れる作業ですので、お仕事でのデメリットとも言えますよね?
ただ、実際同じ場所でずっと変わらぬ生活をしているというワーホリの方の方が少数派だったりします。
数か月語学学校に通い、数か月アルバイトして、他都市に移動したり、旅行したりとアクティブに動いていたら、同じアルバイト先で6か月も働くケースは稀とも言えます。
ただ、本当に良い職場に出会ってセカンドワーホリやサードワーホリも利用される方の場合には、「自分のワーホリはこの仕事をずっと続けたい!」という思いで6ヶ月以上働かれるケースもあるかも知れませんね。
迷うなら両方の国にワーホリするのもアリ!
いかがでしょうか?
皆さんは、ニュージーランドとオーストラリアのワーキングホリデー、どちらにより魅力を感じられたでしょうか。
ワーキングホリデーの目的や最終的に目指すところは、人によっても異なります。
そのため一概にどちらの国が良い、ということはありません。
この記事を読んでもなお「ニュージーランドとオーストラリアどちらの国も捨てがたい!」と思われた方…。
ならばいっそ、両方の国にワーホリしましょう!(笑)
結構誤解してる人がいるのですが「ワーキングホリデービザは、全ての国で一生に1回しか使用できないビザ」と思ってる方が結構多いのです。
それは間違いです。
正しくは、1つの国につき一生に1回です。
要するに、ニュージーランドで1回、オーストラリアで1回、それぞれワーホリで行ける権利を皆さん持っているのです!
もし両方の国にワーホリするなら、最初に渡航するのはオーストラリアがオススメです。
理由は簡単で、アルバイト求人がたくさんあるので、資金を減らさずに過ごすことができるからです。
最初にニュージーランドに渡航したら、場合によってはアルバイトが見つからずに資金がそこで尽きてしまい、オーストラリアに行けなくなる可能性があります。
複数国にワーホリできる時間的余裕があるなら、こんな機会は人生に二度と無いことなので、2つの国にワーホリするのもアリです。
ただ、多くの方にとっては、1つの国に1年間ワーホリして終わるのが一般的だったりします。
何よりも英語環境重視ならば、ニュージーランドのワーホリの方が環境的にはベターかも知れません。
ワーホリは一生に何度もできる経験ではありませんので、ぜひゴールを見据えてよりチャレンジできる環境を選んでいただけると良いかと思います。
自分にどちらの国が向いているのか分からないという方は、是非お気軽に留学ドットコムまでお気軽にご相談くださいね。