人生で一度は経験してもらいたい!海外で働いてみることで得られることとは!?
海外留学やワーキングホリデーをする目的の1つとして、海外で語学を学ぶだけではく、働くことに興味はある人も多いのではないでしょうか?
私は20歳になる年に海外渡航の経験がゼロの状態から、ニュージーランドへ語学留学に飛び立ちました。
その時の留学の内容は、語学学校での英語学習と海外ホテルでの有給インターンシップでした。
有給インターンシップでは、ニュージーランドのマウントクックという大きなアオラキ山の麓にあるホテルでレストランスタッフとして働いていました。
今回は高校卒業まで海外が遠い存在だった私が、ニュージーランドで「働く」経験をしたことによって自分の価値観がどのように変わったのか、お話ししたいと思います。
※上写真は有給インターンシップの時に滞在していたマウントクック。
「海外旅行」や「語学学校」・「海外で働く」環境の違い
皆さんは、海外に行くことでどのような経験をしたいですか?
旅行メインの渡航なら、以下のような目的が挙げられます。
語学留学がメインの人であれば、以下のような目的でしょう。
それに対して、海外で働くことには、それらの経験とはまた違ったものがありました。まず私の場合は、海外インターンシップと言うこともあり、留学エージェントが実習先を手配してくれました。そこから電話面接を経て、働くことが決まりました。
電話面接では、ニュージーランドの好きなところや、接客業が好きかなどを聞かれた気がします。ワーキングホリデーで仕事を探す場合の面接よりは、聞かれる内容も簡単でカジュアルなものだったと思います。
実際に私が合計7ヶ月間働いた中で感じたことは、以下の3点でした。
・語学学校よりも現場の英語が必要になる
語学学校では英語が第一言語ではない生徒が集まり、拙い英語の中で交流を深め、お互いに自分の英語力をあげようと切磋琢磨できる環境です。
また、先生達も私たちの英語は完璧ではないということを分かっているので、理解できなくても会話が成立できなくても、辛抱強くコミュニケーションを取ってくれますし、英語を基礎からじっくり学べます。
また、ホームステイでの会話もホストファミリーは私たちの英語力を理解して生活しているので、会話に困ることがあっても助けてくれる(意味を察してくれる)ことがほとんどでした。会話が成り立たずに怒られることも、迷惑をかけるようなこともありませんでした。
しかし、働くとなると英語力が足りないことが許される環境では無くなります。
私の職場のスタッフは、現地人はもちろん、外国人であっても英語のバリバリ使える人たちばかり。
ホテルを利用するお客様は、海外からニュージーランドの観光を楽しみに足を運んできたお客様や、決して安くはないお金を払ってサービスを期待して来ている方ばかりです。
私は、働き始めてすぐに語学学校とは全く違う英語力が必要だと痛感しました。
基本を覚えてそれを使っていく練習ではなく、本場の英語が四六時中飛び交う環境になったのです。
そして、その環境は決して簡単ではなかったのですが、後に自分の英語力を飛躍的にあげるものになりました。
インターンシップのような緊張感のある場で英語に触れることは、まさに「環境が人を育てる」と言って良いでしょう。
・海外の働き方を知れる
私にとっては、海外で働くことの最大の魅力と言っても過言ではない「海外の働き方」を自分で実際に体験して知ることができた経験は大きかったです。
私はそれまで、高校時代のアルバイトや専門学校での実習で日本の企業で働いていました。そして、留学後も日本の会社で働いています。
海外の働き方と日本の働き方の違いを聞いてはいたものの、実際に現場に入って働いてみないと分からないことも多いです。
現在、私は自分のしたい仕事が日本の会社にあったので日本で働いていますが、海外の働き方は私にはあっていたように感じます。
もちろん働く現場により違いはあると思いますが、私がニュージーランドで働いた職場は皆が楽観的に仕事を楽しんでいました。
たくさん働きたい人は多く働いて稼ぎ、ゆったり働きたい人は時間を調整して働くといった形が取れていて、プライベートを軸に置き自分でアレンジできるような環境でした。
もちろん「やるときはやる!」といったメリハリのある職場だったので、忙しい時にみんなで気持ちを入れて一致団結して働いている時はとても楽しったです。
・一緒に働く仲間との絆が深まる
一般的に私たち外国人が海外で働く場合は、ワーキングホリデービザや学生ビザで半年から一年ほどかけて働くことになります。そして、私の海外ホテルインターンシップも同様です。
そうすると、自然とスタッフと過ごす時間も多くなり、はじめは緊張して馴染めなかった現場でもどんどん仲良くなるので、いざ旅立つ時には寂しさが溢れるものです。
これは、旅行での一期一会の出会いとはまた違う経験ができ、一生ものです。私は帰国した今でも職場の仲間とFacebookで連絡を取り合ったり、お互いの生活を報告しあったりしています。
また、日本に旅行に来てくれた時には、観光に連れて行ったこともありました。
私は一緒に働いていただけでなく、社宅に一緒に住んでいたので皆でよく集まってパーティーもしていました。
何かあった時にすぐに助けてくれたり、一緒に出かけたりと充実した生活を送れました。海外で働く経験は、同じ時を過ごして働いた仲間だからこそ生まれる絆があります。
働き始めてからできるようになったことや得たこと
私は海外ホテルインターンシップを通して働いたことで、身につけたスキルは以下の4点です。
・仕事への責任感
仕事を始めて、改めて働くことへの責任感が生まれました。これは海外で働くことに限られたことではありませんが、海外で初めて働いた私に取っては大きく成長した面でした。
私はレストランでの接客業でしたが、現場に出た時にはお客様にとって私の英語力は関係ないのです。
初めは簡単なセッティングや片付けがメインでしたが、その後はデスク管理やお会計、団体のお客様の対応を一人で担当することもありました。
日本語ではなく慣れない英語で自分一人に任されるという経験はとても緊張感があり、海外でしかできない経験だったので自信にも繋がり度胸もつきました。
・英語のレベルが上がったこと
先ほど海外で旅行や語学学校と働くことの違いでも説明しましたが、働いていると本場の英語をひたすら浴びる環境になります。
さらに、スタッフもお客様もニュージーランドの地元の人はもちろん、それ以外のあらゆる国の方と接するのでより高度な英語力が求められました。
仕事で使う接客英語の他、スタッフとの会話やお客様との何気ない会話など、語学学校にいる時よりも多くのパターンで英語を使えるようになりました。
時には聞き取れないことや、上手く伝えられないこともあり、英語圏のスタッフに「何て言うの?」と教えてもらいながら進めることもありました。
忙しい場面では、自分が聞き取れないことで現場が回らなくなったり遅くなったりしないように、耳の穴をかっぽじってリスニングをしていました。(笑)
語学学校は毎日同じ顔触れなのに加え、自分とさほど変わらない英語力の仲間の中では時間の経過と共に緊張感は和らぎます。一方、常に緊張感がある現場で英語に触れることは、体に吸収するスピードも格段に速いです。
おかげさまで、無事にインターンシップを終えて日本帰国する前に通っていた語学学校に挨拶をしに行った際、卒業時よりも英語力が上がっていると先生たちに褒めてもらったのを覚えています。
・物事を客観的に捉えること
海外で働いていると、生まれも育ちも文化も習慣も全く違う人と協力する場面がたくさん出てきます。私が直面したのは、仕事の丁寧さや業務のスピードです。
当時の私は、南アフリカ人と一緒に仕事をすることがありました。彼らは、レストランを閉めた後の片付けがものすごくマイペースでした。
私からすると「明日もみんな仕事なんだし、一刻も早く終わらせられるように協力しようよ!」という感じでした。
その他、全てにおいて大体でOKという、大雑把な国柄の人もいました。
一方で、そんなところまで綺麗にする!?というくらい真面目なドイツの女の子もいました。
みんなそれぞれ自分が育った感覚で仕事をしているので、何もかもがぴったり合うことが無いのです。
有給インターンシップを通じて、私は自分の当たり前のだと思っていた主観から離れ、他人の意見を積極的に取り入れることにしました。そして、物事自体を客観的に捉える癖をつけました。
そのおかげで、それぞれ違う意見を持つスタッフとも代替案やお互いの間意見を採用しながら仕事を進められるようになりました。
・自分の意思を伝えること
色々なスタッフと働く中で、自分の意思をしっかり伝えることができるようになりました。
それまでの私は思っていることがあっても、特に深くも考えずに「まあいいや…。」と流しておわらせることがよくありました。
それが様々な文化の違いに触れ、チームとして働く中で、自分の意思を伝えることの大切さに気付きました。
日本人は遠慮しがちだったり、時には自分の意見を言えなかったりというイメージがあります。日本人は和を大事にする教育を受けて来ているので、あまり自己主張をする訓練を受けて来ていません。
日本では、和を乱さないことの方が大事とされる国民性があります。それは時に美しく映るかもしれませんが、やはり意見を言うことでプラスの結果になることも多かったです。
一言、伝えただけでより深いコミュニケーションが取れるようになったこともありました。
以上、私が実際海外で働く中で、できるようになったことや成長したことになります。
海外で働くことは、単に「働く」経験だけでなく、「文化」や「英語」といった壁があったおかげで、より成長できたと思います。
働いていた中であった出来事
最後に私の海外インターンシップで起こった思い出深い出来事を紹介します。
・南アフリカ人と喧嘩事件
先ほど紹介したように、私の職場にはニュージーランド人の他にもあらゆる国の人が集まって働いていました。
特に南アフリカの人と働く時間が多く、みんなお兄ちゃんお姉ちゃんのように私と仲良くしてくれていました。
ある日、仕事中の冗談でしてきたちょっかいに私が本気なのか冗談なのか区別がつかず、言い返すこともできず泣いてしまうと言うことがありました。
向こうからしたらいつものノリの流れだったのですが、当時の私は余裕もなく自分のリズムを乱されていることへの怒りが勝って、ついつい喧嘩腰になってしまったのです。
結果的に英語で言い返せる英語力がなく、それが悔しさとなり泣いてしまいました…。(笑)
仕事真っ最中の事件に他のスタッフがびっくりして話を聞いてくれたのを覚えていています。
最終的にはとても仲良くなりましたが、外国人だからこそ相手の真意を十分に読み取れないこともあります。
・アメリカ人に言われた痛恨の一言
もう一つの事件は、アメリカからいらっしゃったお客様の対応をしていた時に「日本人の英語はワーストだ。」と言われたことがありました。
その時期はインターンシップも終盤に入っていたので私としては、とてもショックでした。だんだん慣れてきたと思っていた自分の英語力はまだまだだと痛感した出来事でした。
とってもショックで一日中引きずっていましたが、もちろん私の英語力を褒めてくださるアメリカ人のお客様もいましたし、本当にそれは人ぞれぞれです。ただ、客観的に私の英語力に対し、そう感じる人もいるのだという事実だけは分かった事件でした。
語学学校で出会う友達や先生、ホストファミリーなどは、事実だったとしても「あなたの英語はワーストだ。」なんて傷つけるようなことは言いません。むしろ、「以前より英語力伸びたね!」と褒めてくれることの方が多いでしょう。
しかし、仕事となれば甘えや遠慮が無い世界になります。上記のアメリカ人客のように、自分が感じたことをストレートに伝えてくる人もいます。
人間の成長は、ある意味でショックを受けて壁を乗り越える経験も重要です。厳しい意見が飛んでくることで、自分の足元を見つめる機会にもなりますし、慢心することも無くなります。
そういう意味では、ある程度英語力を身につけたら実際に英語を使う「働く経験」は本当に大事なことだと思います。
このように、インターンシップでは、楽しいことだけではなく心が折れそうなことも経験しました。
私にとっては、楽しさと様々な文化の違いや英語力の現実の両方を経験することができたので、今ではとっても良い思い出です。
【まとめ】 知見の幅を広めよ!
今回は、海外で働くことについて触れてみました。
私にとってはこの海外インターンシップの経験があったからこそ、現在日本で働いていて双方の違いも身を持って感じることができています。
海外で働く経験をしたことで、自分の将来の幅や考え方の幅、世の中の人々の価値観の違いの差がより分かるようになりました。
英語を学ぶ場は語学学校だけではく、働くことを通じても学ぶことが多いことが分かって頂けたかと思います。
自分自身の知見も広がりましたし、物事を冷静に客観視できるようになりました。この経験は人として、大きな財産になっています。
皆さんも語学学校で学んだ後、是非リアルな現場で英語を使う経験して欲しいと思います。