英語学習にプラスアルファを!あなたが現地で極めたいものは何? ~パート2~
皆さん、こんにちは!ニュージーランド留学経験者の美沙季です。
前回の記事では、留学先で現地の言葉を学ぶ以外に取り組みたいことを持つことの意義、そして私自身の実体験を紹介しました。
私の場合、英語圏のニュージーランドに留学していたため、第二言語として現地で学ぶ言語は英語でした。ちなみに、マオリ語を学びに来ている留学生もたくさんいました。
でも、私が現地で特に夢中になったのは英語学習ではなく、英語を話しながら友人たちや家族と音楽をすることでした!
留学先で外国語を習得することに加え、外国語を手段として使って何に取り組みたいか、楽しみたいか、極めたいかを見つけようとすることが大事だとお伝えしましたよね。今回は、前回の記事の続きをお届けしたいと思います。
前回ご紹介した英語×音楽のエピソードをもう2つ紹介していき、その経験が留学を終えた現在の私にどのように影響しているかも紹介できたらと思います。
「留学が外国語学習だけで終わらせてしまうのはもったいない!」と誰もが思えるような記事になったらと思います。
エピソード④ 家族とのドライブはカラオケ大会!
前回の記事でもお伝えした通り、私が一緒に暮らしていたホストファミリーはみんな音楽が大好き。朝起きてから夜寝るまで、生活の中に必ず音楽が流れていました。
ホストマザーは、朝ごはんを作りながらラジオのミュージックを聴いていました。お気に入りはスティービーワンダーの “Isn’t she lovely”でした。ジャズ好きなホストファザーは、休日にお気に入りのCDを聴き、ホストブラザーのコーリーはウクレレレクチャー、ルーカスはキーボードを弾いていました。そして、ホストシスターのキーリーは、猛特訓中のジャスティンビーバーのギターカバーとキレッキレのダンス!
そんなファミリーとは、よく休日にドライブに出かけました。車中での様子ですが、もちろん静かに寝る人なんていません。(笑)私はホストファミリーとドライブするのが、ひそかな楽しみでした。
車に乗ってキーリーのiPhoneで好きな音楽を流し始めると、たちまち車中はカラオケボックスになります!(笑)
ひとりが歌いだすと誰かがハモリはじめ、すると今度は違う人がベースを刻み…もちろん私もハモリで参加!
即興で歌って一番楽しかった曲は、映画「Stand by Me」で流れる、有名な曲「Stand by Me」。誰もが耳にしたことがある独特なベースの刻みから始まるあの曲です。
ブラザーがベースを刻むと私とキーリーがメロディーを歌い始め…ホストファザーのドラムもどき(?)が入り…。こんな感じで、目的地に着くまで車の中はカラオケボックス状態!誰かが歌いだしたら、誰かがそれに答えてくれるっていいですよね。
外国語は歌で学ぶといいってよく聞くと思いますが、肩の力を抜いて、リズムに身を任せて、外国語の音そのものを楽しむことができるからなんじゃないかと思います。
ホストファミリーと英語の曲で楽しむことができたのは、本当に良い経験でした。
エピソード⑤ 日本人の親友たちとのアカペラスタート!
ニュージーランドで英語を使って音楽に夢中になれたのは、ホストファミリーのおかげでもあるし、音楽が大好きなクラスメイト達のおかげでもあります。
そして、もうひとつ忘れられない経験になったのが、一緒にニュージーランドに留学経験した日本の大学の親友たちです。
私は所属していた日本の四年制大学の留学プログラムを使って、ニュージーランド留学しました。同じ英文科に所属していた他6人の日本人の友人と一緒に渡航しました。
本当に個性豊かで意志が強く、自分を持っている彼女たちに、留学中何度も助けられました。また、社会人になった今もお互いに頼り合い、励まし合い、素敵な時間を過ごしています。
渡航前、日本の大学にいた頃から交流のあった私たちですが、その絆は渡航後、現地でより深まりました。
それぞれが、ニュージーランドの生活で課題や壁にぶつかりそれを乗り越えようと努力し挑戦した結果、日本で大学生をしていた自分よりも一回りも二回りも自信がついていました。
何と言っても、「自分が好きなこと、少しでも興味のあることにすぐに挑戦する!」精神が育っていました。
一緒にニュージーランドという場所に身を移し、いろいろなことを乗り越えて自信をつけた私たちが集まった時に、今までやってみたかったけど挑戦できていないことを共有しました。
実はみんなパフォーマンスをすることが好きだと気付いたんです。そして、「ここニュージーランドでアカペラを始めよう!日本に帰ってもずっと続けよう!」と意気投合しました。
みんな心の中では気付いていることだけれど、実はずっとやってみたいと思っていることってありませんか?日本のずっと育ってきた環境にいると、なかなか行動に移せないことってあると思うんです。
それは日本という場所が悪いんじゃなくて、ずっと同じ環境や地域、コミュニティーに属しているということが原因なんだと思います。
私たちのように、留学を機に生活をする場所がガラっと変わり、使う言語も異なる日々にどっぷりと浸かると、何かが変わるキッカケになります。
そして、今まで気になっていたけど、何となく不安でできなかったことや手を出さなかったことに挑戦できるのかも知れません。
でも、それは場合によっては、一人ではできないこともあるでしょう。留学先で自分と同じことに興味のある人と出会えて、楽しい瞬間を共有することは一生心に残ります。
私がずっとやりたかったアカペラですが、一緒に挑戦してくれる仲間に出会えたニュージーランド留学は本当に充実していました。
そんな友人たちと出会えて、今も当時の辛かったことやアカペラをした日々、思い出を語り合えることが本当に幸せです。
英語で音楽に夢中になったその後
ご紹介してきた通り、私の留学中の「英語+α」は「音楽」でした。
現地に滞在中、本当にたくさんの英語×音楽な瞬間に出会えて、その度に私の音楽への情熱が深くなったのを今でも思い出します。「音楽がなければ生きていけない!」という気持ちが大きくなりました。
日本への帰国前、将来のことや大学卒業後の進路について考えていた私は、どうすれば英語力と音楽への情熱を活かした道へ進めるのか、ひたすら考えて悶々としていました。
英語を使えて、尚且つ音楽に関連した職業に就くことも視野に入れていました。
そして、英語と音楽そのものの関連性を教育の観点から見出したいと、強い思いが生まれてきました。
全ての人が生まれてすぐに耳にし、生きていくうえで常に人間の側にある音楽。そして、同じように人間が生まれたその瞬間から音として耳に入ってくる言語。
大学卒業後すぐに教育現場で英語や音楽を教える先生になるのではなく、その関係性をもっと深いところまで掘り下げたくなりました。
ニュージーランドで出会った素敵な人たちと、英語を使い音楽奏でる時間を共有しました。私は、その経験から大学卒業後は大学院へ進学し、小学校の外国語教育における歌の使用についての研究を行いました。
修士課程在学中も、音楽への情熱を持ったたくさんの先生や研究者の方々に出会いました。大学院修了後は、子供たちに外国語を使って、何かに夢中になることの大切さを伝えたい一心から、インターナショナルスクールの教師となりました。
毎日子供たちと一緒にたくさんの音楽に囲まれた生活の中で、自分が音楽を楽しむだけではなく、多くの人に音楽を楽しむことを支援する立場になりました。
これらの経験は全部、ニュージーランドで英語を手段としてコミュニケーションを取りながら、たくさんの人たちと音楽を共有したことに始まります。
私の場合は「英語+α」が「音楽」でした。これから留学へ旅立っていく皆さんひとりひとりの「英語+α」はもちろん異なります。
出発前に「+α」が見つかっていない人も焦らないでください。留学先で、どんな英語のレベルでもいいのでコミュニケーションを取る姿勢を大切に過ごしましょう。
その姿勢があれば、必ず人と人とのつながりができ、必然的に皆さんが触れる新しい体験やイベントも増えていきます。
生活している中でピンとくる感覚を見過ごさず、ちょっとでも興味があるのなら、一緒にいる友だちを誘って挑戦してみましょう!
軽い気持ちで、構えず、肩の力を抜き、リラックスして取り組むのがポイントです。
皆さんの留学生活が、「英語+α」によって充実したものになりますように!それを経験した私が、心から応援しています!