ホームステイをする予定の人は必見!ステイ先の超理想的な生活について教えます(後編)
今回の記事のテーマは、「ステイ先の超理想的な生活について」の後編です。
前回の記事では、今後留学やワーキングホリデーなどを利用して海外に長期間滞在する予定のある方々のために、ホームステイという滞在方法のいい点について紹介しました。
例えば、「本物の異文化体験」、「学校以外の人たちとの交流」、「もう一つ家族がいるという幸せ」などがホームステイをする醍醐味と言えるでしょう。
前回の記事を読んで、「寮で生活する予定だったけどホームステイに変えたくなってきたなあ」、「アパートを借りて一人暮らしする予定だったけど、ホームステイも気になるなあ」と思ってくれた方々も多いのではないでしょうか?
そんな方々に向けて、今回は「ホームステイをする上で事前に知っておいた方がいいこと」をいくつか紹介したいと思います。
「いくつか知っておいた方がいいこと」の中には、私が実際にウェリントンでホームステイをした時に経験したことや、同じく日本からウェリントンに留学をしていた友人のステイ先で起きたことを参考に紹介していくので、現実味があるかと思います。
① 家庭ごとのルールがある
ホームステイをする際の大前提として知っておくべきことがあります。それは、住む場所を親切に提供してくれるということは、突然会ったことも話したこともない人が自分たちの家で一緒に生活を始めることを意味します。
生まれ育った国や地域、バックグラウンドが異なる他人同士が毎日同じ屋根の下で生活することは、お互いの違いや文化を理解し、許容し合おうとする姿勢を保つことがとても大切です。
ただし、迎え入れてくれる側もこちら側も全く自由に生活をしていると、ある日衝突や価値観の違いなどによる誤解が生まれてしまう可能性があります。ホームステイは決してホテルではないということ!
そこで大切なのが、ステイ先のルールを聞いてみることです。
実は留学生の滞在場所を提供しているホストファミリーたちは、以前にも留学生の受け入れを経験したことのある人たちが多いです。言わば、ホームステイ先提供の常連さんと行ったところでしょうか。
そのため、ホストファミリーはこれまでの経験を生かして新しくステイする留学生を受け入れる時にその家独自の「ハウスルール」を儲けている場合があります。ハウスルールといっても、堅苦しく厳しいものではありません。
あくまで、留学生と家族全員が心地よく、安心して楽しく日々を送れるようにするための「共通理解の確認事項」のようなものです。私を受け入れてくれたホストファミリーの家にも、留学生のハウスルールがあり、私が使っていた部屋の壁にリマインダーとして貼ってありました。
・節約に関するルール
シャワーは長くても1人5分~10分間までと決まっています。ちなみに、このルールは留学生のみでなく、家族全員がそうしています。
・掃除に関するルール
部屋の中に食べ物を置いたままにしないこともルールの1つです。理由はもちろん、虫が湧いてしまうことや、腐ってしまって不衛生になるのを避けるためです。これは他人の家に泊まらせてもらう際の万国共通のルールですよね。
また、選択の方法については初日にホストマザーから自分で行うか、それとも家族の分とまとめてやっておこうかどちらがいいかを聞かれました。
私の場合、家族の分の選択の頻度と自分の洗濯物の頻度が合うかどうか心配だったので、「自分の分は自分でやるよ!」と伝え、自分のタイミングで好きな時に洗濯をしていました。
・帰宅や外泊に関するルール
夕飯は毎晩、大体6時と決まっていました。もし外泊する場合や外食をする時は、ホストマザーの携帯に「今日は外で食べるから夕食はいらないよ。」もしくは「遅く帰るから夕飯をとっておいて欲しいな。」と連絡を入れることが決まっています。
特に試験の週は夜遅くまで大学に残ることが多かったため、昼間のうちに夕食をとっておいて欲しいと連絡を入れることが多かったです。
本来ならば家族みんなで揃ってお話をしながら食べる夕飯が一番美味しいのですが、ホストマザーがとっておいてくれたご飯をレンジで温めて食べるのもとてもおいしかったです。
・Wi-Fiやネット関係に関するルール
インターネットの使用やWi-Fiの使用に関するルールもありました。インターネットやWi-Fiは、初日にステイ先の無線LANのIDとパスワードを教えてもらい、それにケータイやパソコンをつないで利用させてもらっていました。
日本と同じで、屋根の下でWi-Fiを使っている場合通信料金などは発生しません。 (毎月定額で支払う方法)そのため、SNSを使って日本にいる家族や友人たちと連絡を取り合うことやYouTubeやSkype、学校の宿題をする時に必要な情報を得ることも家では無料でした。
しかし、Wi-Fiやインターネットを夜遅くまで使うのは避けましょうというルールがあります。家族は朝起きるのが早く、夜は早い日は夜9時には就寝していました。そのため、遅くまでリビングやラウンジでゲームをしたり友達に電話したりするのは止めようね、ということです。
・国際電話に関するルール
今の時代に留学をする人たちはスマホやタブレットを持っていればWi-Fi環境のある場所さえあればSNSを使って無料で海外とやりとりができますね。自分のステイ先にWi-Fi環境があるかどうか、自分もそのWi-Fiを使ってもいいか確認を取ることが大切です。
場合によっては、ステイ先にWi-Fi環境がないこともあり得ると思います。その場合、大学や学校にいる間、公共のWi-Fiを使用して海外とやりとりしたり調べ物をしたりできると思います。
ただ、家にいる時に日本にいる家族や友人たちと連絡を取りたくなることだってありますよね。そんな時は、現地で国際電話用のカードをコンビニやスーパー等で購入することが可能です 。(日本でいうテレフォンカードのようなもの)
私は家にWi-Fi環境が整っていたため購入する必要がありませんでした。ネット環境から家族とのやり取りをしていました。
一方、マンションを借りて一人暮らしをしている友人の中には、この国際電話カードを使用している人が何人かいました。
ただし、国際電話カードもちりも積もれば山となるなので、Wi-Fi環境の整っているマンションを選ぶことはもちろん、ホストファミリーに家のWi-Fiを使ってもいいか交渉することも検討しましょう。
② コミュニケーションを積極的に!
ホストファミリーたちは、留学生の滞在先提供の募集がかかると自ら留学生の受け入れ先の団体に申し込みをして滞在先の提供をしてくれています。
しかも先ほども述べたように、ほとんどの家庭が留学生の受け入れ経験者です。ファミリーたちは留学生の扱いに慣れているし、何よりも留学生の到着を楽しみに待ってくれています。
初日はとても緊張しますし、話しかけ方さえも分からなくなったり、こんなこと聞いたら失礼かな…と思ったりすることもたくさんあるでしょう。でも、ホストファミリーに質問したり話しかけることに躊躇しないでください。
ホストファミリーは、自らみなさんを受け入れようと申し出てくれた人たちです。分からないことや不安なこと、聞いておきたいことをしっかりと聞けば答えてくれるはずです。特に欧米圏の国では、「伝えてナンボ」の文化です。
日本人は相手を察する力に優れていますが、欧米圏では自らアクションを起こさないといけません。それは、「優しくない」とか「無神経」ということではなくて、そういうコミュニケーション方法が一般的なだけです。
とにかく困った時は聞いてみましょう。英語で何と言っていいか分からない時は、便利な翻訳アプリやGoogleイメージなどのツールを駆使していいんです!むしろ活用しちゃいましょう!そうやってコミュニケーションすれば、新しい英語表現を学べることも多いです。
③ 「自分の部屋」に対する感覚の違い
ステイ先にはほとんどの場合、留学生専用の部屋があります。到着した日に、家の中を案内してくれ、「ここがあなたの部屋だよ。」と紹介されるでしょう。
実は私のホームステイの経験から、日本と海外では「自分の部屋」についての感覚が違うように感じました。
日本では自分の部屋というと、プライベート空間的で宿題や仕事などの大事なことをする時や読書をする時、音楽を聴きたい時など自分の部屋にこもって「一人時間」を楽しむことが多い気がします。
しかし、ニュージーランドでは、基本的に自分の部屋にいるのは昼寝をするときや夜寝る時間のみ。家にいる間のほとんどの時間はラウンジ (リビングとも言います)か、庭のデッキかキッチンでした。
しかも、宿題や読書といった個人的なことをする時も、家族みんながいる場所で行うのが普通。もちろん、日によっては自分の部屋でじっくり行うこともあるけれど、基本はパソコンや本、教科書を持ってラウンジでお菓子を食べ、ティーを飲みながら行います。
また、日本では自分の部屋のドアを閉めていることはごく普通のことですよね。ニュージーランドなどの欧米圏では自分の部屋のドアを締め切っていると「何かあったのかな?」とか「悩み事でもできたのかな?」と家族から心配されることもあるくらいです。
そのため、自分の部屋にいる時でもドアは少しだけ開けておくようにしていました。あくまで、「自分の部屋で本を読んでいるだけだよ!」というアピールです。 (笑)
逆に言うと、自分の部屋にこもって考え事をしたい時や1人になりたい時はドアを閉め切り、「今は1人にさせて!」などとドアにメッセージボードをかけたりなんかします。
よく欧米の映画なんかにも子供部屋のドアにそのようなメッセージが書いてあり、親を困らせてしまうなんていうシーンがありますね。
日本では当たり前のようにいつもドアを閉め切って部屋の中で過ごしていると、もしかしたらホストファミリーに心配されてしまうかも知れません。これは留学前に知っておいた方がいいことの1つですね。
ホストファミリーも様々な国籍の学生を受け入れた経験があるので、ドアを閉めていても理解はしてくれるでしょう。ただ、自分からホストファミリーとの接点を閉ざしていることにもなるので、できるだけオープンにしておいた方が自分のためでもあります。
ホームステイが待ち遠しくなりましたか?
筆者も含め、これまでに日本でしか生活をしたことがない人は、海外に出てホストファミリーと生活をすることで初めて知る文化の違いや生活様式の違いに驚くことがあります。中には、先に知っておかないと失礼にあたったり、相手を嫌な気持ちにさせてしまったりする恐れもあります。
今回はそれを防ぐために事前に知っておくべきことを厳選してお伝えしましたが、生活中に問題が起きてしまうのを恐れ過ぎてしまいコミュニケーションを控えてしまうことは避けたいところです。
大抵問題が起きるのは、コミュニケーションや会話不足からが殆どです。「留学中に暮らす場所を提供してくれてありがとう!」という感謝の気持ちを持ち、伝えたいことがあれば自分の英語と翻訳アプリなどの便利ツールも駆使して言葉で伝えていけば、きっとホストファミリーと素敵な関係が築けるはずですよ。