【海外留学を総括!】私がニュージーランド留学で学んだこと
こんにちは。ニュージーランド在住のまゆです。
3年間のニュージーランド生活を終えて、日本に帰国することになりました。
今回はニュージーランドの留学生活で学んだことや大変だったこと、後悔していることなど3年間の体験談を記事にしました。
※冒頭写真は、クイーンズタウンに着いた初日にホストファミリーの家に行く道中、タクシーの中から撮った写真です。緊張してガチガチだったのを今でも覚えています。
留学して学んだこと・気付いたこと
日本のいいところを再発見できた
海外で実際に働いてみると、日本人は仕事が丁寧で責任感が強い人が多いと感じました。ニュージーランドで面接を受けた時も、マネージャーからは日本人はよく働くから積極的に雇いたいと言われたこともあります。
実際のところ、日本人は”Hard Working”と色々な人に言われすぎて、しっかりしなきゃと結構プレッシャーになっていましたね。(笑)日本では当たり前の丁寧な接客も、ニュージーランドではりんごを丸齧りしながらの接客や、ガムを噛みながら肘をつきながらなどが日常でしたが、失礼と感じたことはなく、フレンドリーに世間話をするなど店員さんとの会話も楽しめました♪
他にも、ホストファミリーには日本人の生徒はバスルームやキッチンを綺麗に使ってくれて、礼儀正しい人が多いから受け入れることが多いと聞きました。日本人というだけで良いイメージを持ってくれているのはとても嬉しかったです。
日本の家族・友達の有難さ
海外で知らない土地、慣れない言語や文化の中で、ニュージーランドに来てからの1ヶ月間くらいはホームシックで泣くこともありました。(笑)
今まで1人暮らしはしたことがありましたが、1人暮らしをするのと海外で1人暮らしをするとはだいぶ違います。
留学は楽しいことばかりではなく、特に慣れるまでは毎日が大変で、新しい環境に揉まれて英語で言いたいことが言えないこと、思い通りにいかないことの連続で悔しい思いをたくさんしました。支えになったのは日本の家族や友達で、定期的に電話をして精神を保っていましたね。(笑)
環境保護について真剣に考えるきっかけができた
私の滞在していたニュージーランドでは環境問題について関心がある人が多く、私自身もニュージーランド留学を通して、日常生活で環境保護について考えることが多くなりました。
カフェでは紙製のストロー、レストランでは食べ物のテイクアウトに紙のボックス、スーパーではマイバッグや段ボールを使い、お菓子は過剰包装(個別包装)しないものがほとんどで、日常的にプラスティックゴミを使わないようにしていました。
リサイクルにも積極的で街中ではゴミ箱が色々な所にあり、英語、中国語、韓国語、日本語でゴミの分別(燃えるゴミ、缶、ビン等)とゴミ箱に書いてあります。国民全体で自然を大事にしようというと気持ちが感じられ、美しいニュージーランドの自然は人々の毎日の努力でできているんだと感心しました。
生きた英語が学べた
ニュージーランドに着いて語学学校に通いながら、ホストファミリーと過ごすうちに気づいたのが、日本で習った教科書英語が全然使われていないことです。例えば、日本ではHow are you ?(調子どう?)が使われています。
しかし、ニュージーランドではHow’s it going? What’s up? What are you up to? などが使われ、ニュージーランド独特のスラング Heaps(たくさんの)Sweet as(いいね!)No Worries(問題ないよ どういたしまして)Cheers(ありがとう。じゃあね!)Smoko room(休憩室)などが日常で使われていました。
こうした自然な言い回しや口語が学べるのは、現地で生活するからこそ得られるものだと思います。 スラングや、流行りの言葉などを学ぶと海外アーティストの音楽の歌詞が聞き取れるようになれて、今では映画を字幕なしで見られるようになり、音楽も耳から聞くだけで大体の意味がわかるようになりました。
留学後に後悔していること
留学中に資格を取らなかったこと
語学留学の目的は人それぞれですが、留学の成果を測る一つの指標として、資格を取る人も多いですよね。私もニュージーランドでTOEICかIELETを取ろうと勉強をしていました。
ですが、コロナ禍でクイーンズタウンの試験会場が閉鎖されてしまったのです。他の大きい都市で受けることも考えましたが、交通費がかなりかかってしまうので、結局試験を受けませんでした。
今となれば言い訳になってしまいますが、受けられる時に受けておけばよかったと思っています。
留学中やってよかったこと
語学学校に通ったこと、ホームステイをしたこと
私はニュージーランドに着いて約2ヶ月間イギリス人夫婦のおうちにホームステイとしてお世話になりながら、語学学校に3ヶ月通いました。
慣れない環境、英語漬けの毎日、文化の違いで大変なことはありましたが、困ったことがあると学校の先生や友達、家ではホストファミリーがいつも助けてくれました。履歴書チェックから仕事探し、銀行開設の仕方やバスカードの買い方、治安が悪い場所、夜歩いてはいけない場所、気をつけなければいけないこと等、色々教えてくれました。
ホストファミリーとは一緒にクルーズ船に乗って小旅行したり、ハイキングに行ったり、ホームステイが終わっても頻繁に飲みに出かけていました。近くに頼れる人がいるのはとても心強かったです。
ニュージーランド横断の旅をしたこと
レンタカーを借りてニュージーランドを2週間かけて南から北へ縦断旅をしました。費用は約20万と安くはありませんが、予算を考えながら自然豊かなニュージーランドを旅できるのは本当に楽しくて最高の思い出になりました。
レンタカーはトランスファーカーというサービスを使い費用を抑えて、ホテルも1泊25ドルの激安バックパッカーズに宿泊し、工夫しながら低予算でニュージーランド全土を満喫しました!
ニュージーランドはたくさんの世界遺産や映画セットの舞台があり、壮大な自然に圧倒されます。比較的治安が良く安心して旅ができるので、旅行好きやドライブ好きの人にはおすすめの留学地です!
ボランティアをしたこと
1年間程ですが、クイーンズタウンで子供たちに日本語を教えるボランティアをしていました。多くの生徒さんは日本と他の国のハーフで日本語の読み書きを中心に教えていました。
留学先で何か新しいことにチャレンジするのは自分の自信にも繋がりますし、学校を卒業した後、家と職場を往復する毎日だったので、ボランティアは地元の人と触れ合える良いきっかけになりました。
私は日本語教室で出会った生徒さん達のお母さん方にとても良くしていただいて、家探しを手伝ってもらったり一緒にお茶をしたり、体調が悪かった時には家まで食べ物を届けてくれました。日本語教室を辞めた今でも連絡を取っているとても素敵な人たちに出会うことができました!
言語設定を全部英語にして強制的に英語の環境を作った
携帯やパソコンの言語設定を英語に変えて、使っているアプリやNetflix等の言語設定も全て英語にしました。
最初の方は操作に苦労しましたが、無理やり続けていると慣れてきて、今は問題なく使えています。また、バスに乗っている間は単語アプリで英単語を勉強し、映画も極力英語で観ていました。
どうしても日本のドラマやアニメが見たい時は英語字幕で見るように徹底しました。
日本人コミュニティに入らなかったこと
私は留学の目的の一つが言語習得だったので、現地で日本人との交流はなるべくしないよう避けていました。大都市に比べると日本人の数は少ないクイーンズタウンですが、どの街にも日本人コミュニティがあってFacebookでグループに入れば、日本人オーナーがやっている家を探せますし、物の売買、日本人のルームメイト募集など、日本人と話す機会は思ったよりたくさんあります。
私の周りにはニュージーランドに10年近く住んでいる人もいますが、英語が流暢に喋れない人もいます。毎日学校の放課後日本人ばかりと遊びに出かけていたり、職場が日本人経営の日本食レストラン、家が日本人の大家さんだったりするとせっかく海外に来たのに日本語しか使ってない…ということになりかねません。
留学先で日本人に会うと安心して、喋りたくなってしまう気持ちを抑えて、何か困ったことがあったときは積極的に学校の先生やホストファミリーに聞くようにしていました。
留学当初は、言葉や文化の壁で孤独に感じたり不安に思ったりすることは誰だってあると思います。辛い時に、心地の良い空間に逃げてしまうか、辛くても頑張って自分の居場所を作るかが留学を充実させる大事な鍵になると私は思っています。
知り合いや友達ができるまで不安ですが、Facebookなどで留学先の地元グループに入ることをお勧めします。また、地元のニュースが受け取れるアプリを入れておくと、毎日英語で投稿されるので良い勉強になりますし、いち早く地元の情報を手に入れられて役に立ちますよ。
留学中大変だったこと
上写真は、コロナのワクチン接種で並んでいる時の写真です。最初は英語で問診をうけたり、注射の説明を受けたりするのに緊張しましたが、看護師さんがゆっくり丁寧に話してくれてわかりやすかったです。
慣れない言語、知らない土地、違う文化の中で、毎日が小さなトラブルの連続です。それをどう解決していったかが留学生活では大事になってくると思います。
① 書類の手続き
ワーキングホリデービザを使って海外に行く場合は、日本で事前に書類を準備できますし、留学エージェントの方にサポートしてもらいながら進めます。
しかし、現地でワーホリビザが切れた後に自分でスポンサービザに切り替えたりする場合は、自身で手続きが必要です。
もちろん現地で留学エージェントの方にサポートしてもらうこともできますが、私は英語で色々な書類作成に慣れておきたかったので自分でやりました。
一言でスポンサービザを取ると言っても色々なプロセスを踏む必要があります。
病院で健康診断を受けたり、無犯罪証明書を取得しに領事館へ行ったり、銀行口座の証明書を提出したり、私は3年間の間にビザを3回更新しましたが慣れてくると自分からイミグレーションに電話して質問ができるようになりました。
他にも、仕事探しや履歴書作成、銀行口座開設、仕事場や賃貸の契約書、運転免許取得など色々あります。最初の方はホストファミリーに履歴書をチェックしてもらったり、学校に行き始めてからは先生や上級クラスの友達に聞いたりしてきました。
情報を集めて、友達や先生に聞きながら試行錯誤しての繰り返しで問題が一つ解決するとまた違う問題が発生と大変でしたが、しっかり最後までやり遂げる忍耐力はついたと思います。
② トラブルの連続
・お給料が違う
契約時に取り決めた時給より低い金額が振り込まれていたこともありました。私の場合は経理の方に伝えて解決しましたが、お給料の振込額や働く時間で雇用主と揉めることは結構多くあります。
しっかり契約書をもらってから働くことです!契約書をくれないところは、違法労働させられる可能性大なので注意が必要です。
・旅行中予約したホテルに入れない
予約してあったホステルに入ろうとしたら入り口が施錠されていて、受付の人もいなかったことがあります。(笑)管理会社に電話が繋がらず、施設を管理している警備会社にも電話してしましました。
2時間ほど待ってやっとホテルの部屋に通されたのですが、鍵をもらって開けたら先客が泊まっていてまさかの部屋割りミス…。セキュリティどうなっているの!?状態。
やっとのことで清掃済みの部屋に入ることができましたが、シャワーが汚すぎて入れませんでした。場所にもよりますが安いバックパッカーズなどは、管理がずさんなことも多いです。
・バスが連絡もなく運休
クイーンズタウンの冬は毎年雪が降る日が何日かあります。少ししか雪が降っていなかったのとバスの運休情報がなかったので、いつも通り仕事に行くのにバス停で待っていたのですが1時間経っても一向に来ず情報もなかったのでヒッチハイクで仕事場に向かったことがあります。(笑)
通常バスは5~10分遅れるのは普通で、中には定刻時刻より早くバス停を出発してしまうバスもあります。
クイーンズタウンは治安も良くヒッチハイクが日常に行われていましたが、場所によっては危険なので十分に注意してくださいね!
・人種差別
ごく稀にですが、人種差別のようなこともあったと思います。個人的に銀行の窓口の方は何回行っても感じが悪かったですね。(笑)地元の人にはフレンドリーに話すのに、アジア系(いかにも留学生な)私たちにはそっけなかったり、優しくなかったり…。
ですが、一定数そういう人はどこにでもいるので気にしたらダメです!良い人の方が圧倒的に多いです。そういう人もいるということを覚えておくと失礼な対応された時に落ち込まなくてすみますよ。留学にトラブルはつきものですが、起きれば起きるほど強くなった気がします。(笑)
トラブルが起こると良い経験になったと思うようにしていて、大概のことはしょうがない、何とかなるという考えに変わり、細かいことを気にしなくなりました。トラブルが起きてからどう対処するか、臨機応変に対応できる環境適用力がついたと思います。
これから海外留学するか悩んでいる人へ
上写真はクイーンズタウンに来たらぜひ登ってほしい山、標高1,748mのベン・ロモンドです。長い山道を登り終えるとクイーンズタウンの美しい絶景が見渡せます。ここではニュージーランドの固有種オウムの仲間キアという鳥も見ることができます。
私は社会人5年目で、広告代理店を辞めてニュージーランドに留学に行きました。退職の約1年前から留学準備をし始め、お金が貯まり仕事が落ち着いた頃合いを見て、留学しました。
社会人になってから留学を考えた時、今までのキャリアを置いて留学に行くというのは自分の中で大きな決断でした。
実際3年間のニュージーランド生活は、コロナ禍の留学で仕事が見つけづらく、ロックダウンなどで色々イレギュラーなことが起きて大変なこともありました。
留学は楽しいことだけではありませんがそれ以上に得るものもたくさんあって、海外で働いた経験と素晴らしい人たちに出会えたことは人生の財産になりました。
留学で得た経験とスキルはこれからのキャリアにも生かすことができます。もし今留学に行こうか迷っている人がいたら、ぜひチャレンジしてみてください。きちんと事前に準備し、留学のゴールを決めていればきっと素敵な留学生活が待っているはずです。