語学学校内でのトラブル事例を紹介!トラブルから見る良い学校の見極めとは?
語学学校の入学後のトラブルは、誰でも避けて通りたいですよね!
語学学校で起きるトラブルの中には、突発的に発生する避けられないトラブルもあれば、事前に対策することで避けられるトラブルもあります。
語学学校でのトラブルと言うのは、実際にはどのようなものなのでしょうか?以下、4つの事例を紹介しますが、どのようなトラブルがあるのか事前に知識を持っておくことは、大きな価値があります。
<フィリピン留学> コース変更に関するトラブル
<カナダ留学> 授業についていけなくなってしまうトラブル
<オーストラリア留学> 日本人がクラスに多過ぎるトラブル
これらのトラブル事例を参考に、ご自身のトラブル回避に役立てましょう!
フィリピン留学にて学生寮でのトラブル
はじめてフィリピン留学をしたSさん。
なるべく快適に生活したいという思いからホテル寮を選びました。ホテル寮とは、学校敷地内にある学生寮ではなく、学校側にあるホテルを滞在先として利用する滞在方法です。(※なお、すべての語学学校にホテル寮のご用意があるわけではありません。)
しかし、Sさんのところに、滞在初日から「部屋を移動してほしい。」とホテルから連絡が入りました。
他のお客様との兼ね合いとのことでしたが、いつ移動になるのか事前連絡はなく、また学校からの連絡もなかったため、事態がよく把握ができいままで移動しました。
移動したお部屋では、テレビが壊れており、利用できず、Wi-Fiも繋がりませんでした。
Sさんは英語初級者であったため、英語でホテル側とコミュニケーションを取ることができませんでした。
翌日、Sさんが語学学校へ相談し、学校がホテル側へ確認を入れると、、、
「Sさんへお部屋の移動に関しては説明をし、了承をもらっている。Wi-Fiはセキュリティーの関係で頻繁にパスワードが変更になる旨も伝えている。テレビは修理に入る予定。」
と回答がありました。
ホテル寮ならではの2つのトラブル要因
1点目は、学校とホテル側でコミュニケーションが十分に取れていないこと。
ホテル側は、学校生徒のみを受け入れているわけではなく、通常の宿泊客も受け入れています。また、ホテルは学校とは別の立地にあるため、学校側もホテル滞在の生徒たちまで目が行き届きません。
加えて、フィリピンは日本と異なりおおらかな国民性。変更などが起こった際に、学校へ連絡するホテルは多くはありません。ホテル側としては、あくまでホテルに宿泊している1人のお客様として対応します。
2点目は、生徒とホテル側でコミュニケーションが取れなかったという点。
ホテル側が生徒へ部屋移動やWi-Fiに関する説明をした際に、Sさんは英語に圧倒されてしまい、理解していないまま「イエス」と答えてしまいました。そのため、ホテル側は「理解したんだな」と認識しましたが、実際にはSさんは理解できていませんでした。
また、Sさんは英語ができないため、ホテル側に直接質問できませんでした。そのため、問題が起こっても朝まで待ってから学校スタッフに相談に行く必要があり、ストレスがどんどん大きくなってしまいました。
考察: ホテル寮は一般のホテルと同じ
ホテル寮は、「寮」という文字が付くものの、実際にはホテルです。学生寮よりも自由度が上がり、お部屋も少し質が上がる傾向にあります。特に施設面が心配な方や、社会人の方、門限などを気にせずに生活をしたい方などに好まれます。
一方、学校スタッフが同じ建物内に滞在している学生寮ではありません。あくまでもホテルに滞在する1人のお客様という立場になります。何か問題が起きれば、自分一人でホテル側とコミュニケーションを取らないといけない場面が出てきます。
フィリピン留学をする多くの生徒さんは、授業面よりも生活面に関する問題でストレスを感じます。
授業は講師とマンツーマンであるため、自分の英語レベルと希望に沿った授業を行ってくれるので、多くの方が満足し頑張れます。
一方、授業時間も長く拘束される時間も長いことから、ストレスが溜まりやすい環境です。食事が合わない、生活環境が合わないといったことがあると、ストレスを増幅しやすくなります。
フィリピン留学では、生活環境にも気を配って語学学校を決めることが重要です。
フィリピン留学では、学校施設と宿泊施設が一緒である「学生寮」を選ぶのがセオリーです。学生寮で滞在していれば、授業面だけでなく、生活面においてもサポートしてもらえるため、このようなトラブルは起き得ません。また、語学学校に日本人スタッフが在籍していれば、日本語で対応をしてくれるため安心です。
英語力に不安があるならば、学校施設に隣接する「学生寮」を選んだ方が無難です。
フィリピン留学で生活面に不安があり、グレードの高い環境を希望する場合は、コンドミニアムを学校施設として利用している学校もあります。コンドミニアムは学校施設として建てられた施設ではありませんので、学生寮よりも広く高級感があります。
施設面を重視する方は、コンドミニアムを学生寮として利用している語学学校を選ぶと良いでしょう。
フィリピン留学のコース変更に関するトラブル
フィリピンで長期間留学中のKさん。
途中で一般英語コースからTOEICコースへの変更を学校へ申し出ました。しかし、すでにTOEICを教えられる講師が他の生徒の授業で埋まっているため、コース変更はできないと言われてしまいました。
他の友達からの情報で、「コース変更、キャンパス移動、自習室の利用は韓国人の生徒さんを優先的に行っている。」とのこと。実はこの語学学校は韓国資本…。Kさんは先生の空きが出るまで、一般英語コースを受講して待っているしかありませんでした。
学校の運営姿勢をチェックしよう!
韓国資本の語学学校の中には、日本人の生徒さんよりも韓国人の生徒さんの希望や要望を優先させると学校もあります。
韓国人生徒が全体の大半を占める主要なお客さんであれば、まずは韓国人生徒を優先させる学校があることも事実です。
「日本人が少ない学校が良い!」という希望から、日本人が極端に少ない学校を選ぶ方もいらっしゃいます。日本人が少ない学校は、その他の国籍の学生に主導権があります。
日本人が少ない学校は、「日本人が少ない理由」を疑ってみるのも大事なことです。
本当に評判の良い語学学校であれば、日本人生徒もそれなりに在籍しているはずではないでしょうか?
考察: 留学エージェントに最終確認しよう!
全ての韓国資本の学校が、韓国人生徒を優先的に対応しているワケではありません。韓国人資本の学校の名誉のためにも補足しておきますが、今回のような対応をする学校の方が、むしろ少数派です。
たまたま学生の人数が多く、調整できなかったということもありますが、このような対応が日常化してくると、生徒さんから相談といった形で情報がエージェントに入ってきます。
我々エージェント側も、明らかに生徒さんの方が理不尽な対応を強いられる場合は、学校側に抗議を入れますし、その後は好意的にご案内することも無くなります。
学校側としても、「どうせ日本人留学生は殆ど来ないから、日本人は二の次!」と割り切って運営していれば、幾ら抗議したところで平行線です。
「日本人が少ない学校 = 良い学校」というイメージを持っている方は注意です!
こうした学校の内部情報は、学校のウェブサイトやパンフレットからは読み取れない情報です。このような点含めて、学校選びの際にエージェントに聞いてみるようにしましょう。
こういった心配の種を無くしたい方は、ある程度日本人留学生が在籍している信頼度の高い学校を選ぶ。または、日本資本の学校を選ぶのも1つの選択肢でしょう。
カナダ留学で授業についていけなくなったトラブル
フィリピン留学を経験したYさん。
フィリピン留学後、カナダにワーキングホリデービザにて渡航(2カ国留学)しました。アルバイトを始める前に友達づくりや情報収集のため、カナダでも学校への通学を決めました。
フィリピン留学の時と同様に、一般英語コースを受講していましたが、一向に英語力が上達しないと感じるように…。語学学校に通学期間の延長をするも、段々と学校に行かなくなってしまいました。
そこで、カナダの学校側が生徒さんにレベルチェックテストとカウンセリングを行ったところ、Yさんの英語力は着実に伸びていることが解りました。
フィリピン留学で、マンツーマン授業と長い勉強時間に体も慣れており、フィリピン留学の勉強スタイルが染みついていたのです。カナダの語学学校では、授業時間も半分で、グループ授業主体です。フィリピン留学のような個人的な授業やアドバイスもできません。
Yさんは、「カナダの語学学校では、自分は十分に勉強できていない。もっと文法や単語の勉強をしないといけない。」と思い込んでしまいました。
結局、Yさんは通っていた語学学校を休学し、カナダにいながら日本語で英語を教えてくれる語学学校へ転校してしまいました。
フィリピン留学は特殊な時間と空間である!
フィリピン留学を終え、カナダやオーストラリアなどに2カ国留学する予定の方は多いと思います。特にワーキングホリデーを考えている方は、2カ国留学を選択する方が多く、留学ドットコムでも2カ国留学を推奨しています。
留学スタイルが似通っていて、結果だけが違うなんてことはあり得ません!
語学学校へ移動する生徒さんの中には、フィリピン留学とのギャップから「自分は勉強できていない…」と感じてしまう方がいます。
これはフィリピンでは1日8時間以上勉強していたのに、カナダでは1日4~5時間程度と半分程度になります。また、フィリピンは全寮制で通学時間も無く、食事も提供され、掃除も洗濯も学校側が行ってくれることから、1日の大半を勉強に費やすことができます。
カナダ留学では、自宅から学校までは片道1時間~1時間半掛かり、買い出しや自炊も必要です。掃除も洗濯も含めて、自分のことは自分でやらなければなりません。
その中で勉強する時間を作り出すことになるため、フィリピン留学していた時ほど勉強する時間を作ることが物理的に難しいのです。
フィリピンで行っていたマンツーマン授業から、カナダではすべてグループ授業になってしまうため、しっかり勉強できていないと感じてしまうことが原因にあります。
「フィリピン留学していた時のように勉強しなきゃ!」という焦りから、学校に通うことが非効率に感じてしまっていました。
考察: 納得するまでフィリピンで勉強するべき!
フィリピン留学と同じ一般英語コースを、カナダでも引き続き勉強することは、フィリピン留学と比べる対象になってしまいます。フィリピン留学は授業時間が長く、マンツーマン授業で自分中心に授業をしてくれる分、強い手応えを感じる方が多いです。
英語力が足りないと思っているなら、そのままフィリピンで学ぶべきです!
フィリピン留学の時と同じコースを学ぶと、どうしても比べてしまいますし、中だるみの原因にもなります。カナダでも一般英語コースは勉強できますが、フィリピン以上の刺激と手応えを感じることができない人も実際にいるのです。
カナダなどの欧米圏では、一般英語以外のスピーキング特化コース、語学試験対策コース、ビジネスコースなどの異なるコースを受講しましょう。
異なるコースで勉強することで、授業内容も雰囲気もガラリと変わり、メリハリが出て英語学習を継続しやすくなります。
フィリピン留学は1日の時間の大半が授業を受けています。その生活スタイルから、学んだ英語を授業以外で使う場面がありません。
一方、カナダに限らず欧米圏では、入国したその時から街に繰り出せば、英語を使える環境があります。クラスメイトは世界各国から集まった人たちで構成され、学校の外へ出てもネイティブスピーカーと話す機会が多くあります。
カナダなどの2カ国目では、身に着けた英語を実践の場で使う練習をする意識を持ちましょう。
オーストラリア留学でクラスに日本人が多過ぎるトラブル
オーストラリア留学したUさん。
日本人の少ない環境で勉強をしたいと、日本人の少ない語学学校を選びました。日本の長期休みと被る期間は、日本人率が一時的に高くなると聞いたため、日本の長期休みが終わってからの入学日に決めました。
しかし、自分のクラスの半分以上が日本人…。
本当に日本人が少ないのか、実際に学校スタッフに聞くと、日本人は10%程度とのこと。
日本人は英語力が低く、常に下のクラスに固まるもの
この手のトラブルは、オーストラリアに限らず、欧米圏にてご留学をされる留学生から多く寄せられる相談です。この事態は、いったいどういったことだったのでしょうか?
学校の日本人率とは、学校全体での日本人の割合となります。クラスは入学時に行われるレベルチェックテストの結果によって、各生徒のレベルのクラスへ振り分けられます。
日本人の生徒は、ライティングやリーディングに強いものの、スピーキングに弱い傾向があります。多くの日本人生徒は、中級以下のクラスに振り分けられるケースが大半です。
例えば、日本人が10%の学校でも、下のレベルにその10%の日本人生徒さんが固まってしまうのです。全校生徒が300人いた場合、30人が日本人となります。その中の20名前後は中級よりも下のクラスにいるとイメージして貰えると良いでしょう。
学校全体では日本人が少なくても、クラス内では日本人が集中していると言った状況が起こっているということなのです。
考察: グループ授業である限り誰もが納得する環境は難しい
日本人はどうしてもスピーキングが苦手分野です。
海外の語学学校は、コミュニケーション中心の授業スタイルとなります。日本の英語の授業のように、先生が一方的に授業を行い、一生懸命ノートに板書を取るような授業は行いません。
語学学校のクラス分けも、よりコミュニケーションができる生徒が上のクラスに振り分けられる傾向にあり、その領域が苦手な日本人は下のクラスに振り分けられる構図になります。
中級以下のレベルでは、日本人がクラスに多くなり易く、これは避けられません!
一方、全体で日本人が3割程度でも、高いレベルのクラスに入ると、クラス内の日本人が自分1人だけになることも普通にあります。
「如何にして中級以上のクラスに入るか!」ということが、学校で日本人の少ない環境を作り出すカギになってきます。
対応策として、3種類あると思います。
・物理的に日本人のいない国や語学学校を選ぶ。
・フィリピン留学で中級レベル以上まで短期間で伸ばす。
1つ目の日本で中級レベル以上まで持って行くのは大変な作業です。現役の英文科の大学生のように、毎日英語の勉強をしている方でないと、なかなか難しいのが実情です。
2つ目の物理的に日本人がいない環境を選ぶ方法もあります。具体的な留学地として、マルタやアイルランドなどが挙げられます。または、オーストラリアやカナダなどのメジャー留学地でも、超マイナーな地域に行けば日本人は少なくなります。
しかし、日本人が物理的に少ない国や語学学校を選ぶと、学校にも日本人スタッフがいませんし、日本語で助けてくれる人がいないことを意味します。全部自らの英語力で切り抜けていかなければならないので、英語初心者にはハードルが高いと言えるでしょう。
3つ目のフィリピン留学を組み合わせて留学プランを組むのが、一番ハードルが低くお勧めの方法です。フィリピン留学は、先生と1対1のマンツーマン授業が主体です。そもそも自分以外の生徒が同じ空間にいませんので、自分のためだけに授業を行ってくれます。
英語力に自信が無い方は、フィリピン留学で中級レベル以上まで実力を伸ばしてから欧米圏に渡航する2カ国留学を検討しましょう。そうすることで、欧米圏の語学学校では、中級レベル以上のクラスで、日本人生徒の少ない環境で勉強ができるでしょう。
良い語学学校の見極める方法
実際のトラブル事例を紹介しました。実際、良い学校はどうしたら見極められるのでしょうか?それが、以下の2点になってくると思います。
・サポート体制が整った学校を選ぶ
以下、詳細をまとめます。
対応の早い学校を選ぶ
対応の早い学校は、コミュニケーション経路がしっかりとできている学校です。日頃から講師や学生寮として提供をしているホテル、他スタッフとコミュニケーションを取っていなければ、いざという時に迅速に動くことはできません。
何か問題が起こった際、学校や留学エージェントへ相談をしても、学校内部でコミュニケ―ションが滞っていると、全体の対応にどうしても時間が掛かってしまうのです。
授業や学習の進み具合で問題が起こった際、常に講師とコミュニケーションを取っている学校であれば、すぐに講師から聞き取りをし、授業内容の見直しや生徒さんの授業スケジュールの組み直しを行ってくれます。
また、常に提携先ホテルやホームステイと連絡を取り合っている学校では、滞在先で何か起こっても迅速に解決してくれるケースが多くなります。
こうして対応の早い学校は、当然留学エージェントへの返答も早く丁寧です。
こうした学校は、仮にトラブルが起きても、早い段階で問題の芽を摘んでくれます。
常に学校スタッフとやり取りしていると、どの学校がしっかり対応してくれるのか、経験的に分かってきます。インターネットやパンフレットからは見えない部分なので、自分が気に入ってる語学学校があれば、留学エージェントに最終確認してみましょう!
サポート体制が整った学校を選ぶ
英語力の成長が停滞してしまった時、また一般英語以上の勉強したい時、学校側のサポート体制が整っていなければ自分のレベル、自分の希望に沿った環境に調整して貰えません。
カナダ留学で英語の伸び悩みに苦しんだYさんの場合、Yさんが選んだ学校では細やかな項目毎に自身の英語力を確認できるレベルチェックテストの準備がありました。
必要であればマンツーマン授業での補修や、講師も付いた自習時間など、バックアップ体制が整っている語学学校でした。Yさんがフィリピン留学との違いをしっかりと意識できていれば、Yさんの弱点をしっかりと補える体制が整っていたと言えます。
Yさんがフィリピン留学との違いを認識できていたとしても、Yさんの英語力が停滞している理由を探りだし、改善策を提供することは難しいでしょう。
サポート体制が整っている語学学校かどうかも、学校側とコミュニケーションを密に取っていないと見え難い部分です。コチラも同様に、留学エージェントに確認するようにしましょう。
留学にはある程度のトラブルはつきもの…。ですが、不要なトラブルを避けることもできるはずです。今回の先輩留学生の体験談を参考にして頂いて、納得の行く語学学校選びをして欲しいと思います。