【フィリピン留学】ネイティブ講師に教えて貰うメリットはあるのか?フィリピン人講師との違いを考察
フィリピン留学では、主にフィリピン人講師が大半を占めていますが、幾つかの学校では「ネイティブ講師」が在籍していることを謳い文句にしている学校もあります。
※当記事内のネイティブ講師の定義は、「欧米圏出身の教師」と言う意味です。
フィリピン留学を考えている人の中には、フィリピン人の英語訛りを気にされる方もいます。また、フィリピン留学後に欧米圏に留学する方は、ネイティブ講師の授業も受けたいと希望する方もいます。
実際にネイティブ講師に教えてもらうメリットはあるのでしょうか?
今回はフィリピン人講師とネイティブ講師との違いについて分析してみました。
ネイティブ講師に教えてもらうメリット
フィリピン人講師とネイティブ講師の違いは、留学する前の方にとっては具体的な違いがイメージし難いと思います。
まずは、良く言われるネイティブ講師の特徴を抑えておきたいと思います。
1.発音が綺麗であること
ネイティブ講師は、言わずもがな英語が母国語であるため完璧な発音で授業を進めてくれます。アメリカ英語やイギリス英語といった出身国によっては発音の違いがありますが、よりクリアな本場の英語で授業を受けることができます。
特にアメリカ英語は、中高からアメリカ英語を習って来てる日本人にとって馴染みがあります。そのため、アメリカ人やカナダ人講師の英語は、すんなりと受け入れやすいと言われます。
さりとて、「フィリピン人講師の英語は訛っているのか?」と言うと、、、
講師の質やレベルによって変わってきますので、訛ってないと断言はできません。
ただ、きちんとトレーニングを受けているフィリピン人講師であれば、発音の訛りは全く気になりません。
ある程度メジャーな語学学校であれば、発音が明らかに悪いフィリピン人講師に出くわす確率は極めて低いはずです。
ちなみに、留学生の皆さんから「フィリピン人講師の発音が悪い!」とクレームを聞く機会は殆どありません。
2.幅広い表現方法を知っている
国によって異なる言い回しなどもあったりしますが、講師の出身国ならではの表現方法やいわゆる“スラング”などを教えて貰えます。
こちらの部分は、フィリピン人講師がネイティブ講師に一歩劣る部分です。
ただ、スラング的表現は、外国人にとっては使う機会があまりないので、学習優先度としては低いと言えるのではないでしょうか。
3.英語だけではなく各国の文化などを知る機会がある
発音の違いもそうですが、イギリスならイギリス、アメリカならアメリカ、カナダならカナダ、オーストラリアならオーストラリアなど英語そのものだけではなく、各国の文化や特徴などを知る機会を得られることもメリットです。
この点は、フィリピン人講師の場合、フィリピンの文化などを知る機会になりますので、共通するメリットとなります。
フィリピン人講師に教えてもらうメリット
ネイティブ講師に教えて貰うメリットは、より正確な発音と幅広い表現方法を教えてくれることでした。
一方、フィリピン人講師に教えて貰うメリットは、どんな部分でしょうか?
1.英語を学ぶ立場の人の気持ちがわかる
フィリピン人は英語も普通に使いこなすことができますが、彼らの母国語はタガログ語や地域によってはセブアノ語などになります。語学学校で英語を教えているフィリピン人講師も、幼少時代から第二言語として英語を学んできています。
英語を学ぶ立場の人の気持ちがわかるという点は、ネイティブ講師にはない良さと言えますね。
やはり、何事も経験がある人とない人では、経験がある人の方がより相手の気持ちに寄り添うことができるので、学ぶ側としてはモチベーション維持に繋がります。
2.フィリピン人の陽気でフレンドリーな国民性
フィリピンは大小合わせて7,000以上の島々からなる島国で、熱帯海洋性気候のため1年の大半は湿度が高く暑い国です。そのため、熱帯特有の国民性でもある、陽気で明るい性格の人が多いのが特徴です。
そうしたフィリピン人の人柄も大きく影響しており、授業はとても賑やかでフレンドリーな雰囲気を演出してくれます。
「ネイティブ講師は陽気ではないのか?」という部分ですが、講師の性格も関係してくるので一概には言えません。
ただ、日本人が欧米人の性格をイメージすると、クールな雰囲気をイメージする方も少なくありません。フィリピン人講師も性格は様々ですが、お国柄もあって陽気で明るい講師が多いと感じます。
3.フィリピン人講師は丁寧で親切なケースが多い
フィリピン人講師の場合、幾らでも変わりがいます。しかしながら、ネイティブ講師はフィリピンに永住している方々なので、そもそも講師の頭数が少ないと言えます。
フィリピン人講師であれば、自分の性格に近い先生、自分のことを理解してくれる先生が容易に見つけられる可能性がある一方、ネイティブ講師は自分に最適な先生を見つけられる確率は当然低くなります。
フィリピン人講師は競争を強いられるので、影で頑張ってる姿を見かけます。フィリピン留学はマンツーマン主体で授業を行うため、講師の頭数が必要になります。その反動でもありますが、学生が少ない時期は契約を切られてしまう現実があります。
契約を優先的に切られるのは、当然ながら実力の低い教師からになります。よって、フィリピン人講師は常に結果を求められるため、丁寧かつ親切に教えてくれる可能性が高くなります。
実はフィリピン留学後に欧米留学する方で、2カ国目の語学学校で授業のギャップを感じる方がいます。
これは、フィリピンの教師はとても丁寧に寄り添って教えてくれるのに対し、欧米留学の場合は自ら積極的に聞かないと相手にされないと感じる方もいるためです。
英語が初心者レベルの方にとっては、フィリピン留学でフィリピン人講師に丁寧に手取り足取り教えて貰うのはメリットが高いと言えます。
【参考記事】
【カナダ留学】トロントの語学学校UMCでの学校生活や授業の雰囲気とは(中編)
コミュニケーションは発音よりも聞く力が必要!
英語学習をする際に綺麗な発音で授業を受けることができれば、何より英語が理解し易いですし、正しい発音が身に付くような気になります。
しかしながら、実際に英語を必要とする場面では、全員が綺麗な発音ではありません。
例えば、ホテルのスタッフとして働く場合、滞在客は英語が母国語でない方も大勢います。滞在客は英語を話していても、もともとの母国語に引っ張られた訛りがある英語で、ネイティブが話す綺麗な発音ではありません。
そこで、、、何よりも「聞く力」が必要になってくるのです!
綺麗な英語を聞き取ることができ、綺麗な英語を話すことを目指すのはもちろん重要です。しかし、コミュニケーションの一つである「英語」は、様々なバックグラウンドを持つ人が英語を使います。「聞く力」をより鍛えることで、本当の意味でコミュニケーション能力がパワーアップすることになります。
例えば、カナダ留学を選ぶ理由の1つに「発音が綺麗」があります。ただ、カナダ留学した方が、その後オーストラリアに行って「オーストラリア人や外国人の英語が聞き取れなかった…」と落胆する方が実際にいます。
要するに、綺麗な英語だけにこだわることは、それはそれで良くない部分もあります。
フィリピン留学の学校選びでは、ネイティブやフィリピン人に関わらず、質の良い講師がいることが重要であると言えます。
時には訛った英語や外国人が話す英語にも触れていた方が、聞く力は醸成されると言えるでしょう。
結論として、フィリピン講師がネイティブ講師に劣っている部分は特段ありません。
ネイティブ講師に教えて貰うことで、より幅広い表現や発音を学ぶことには価値はあります。あとは、皆さんの好みで、ネイティブ講師の授業を組み込むかどうか決められると良いと思います!