フィリピン学校の校則とルール解説!留学前に知るべきこと
フィリピンには数多くの語学学校があります。
各学校の校則やルールが学校の色や校風によって異なることはご存知ですか?
いざ留学をスタートしたら「思っていたのと違った…」とならないように、学校選びの際にはこうした学校の校則、ルールについてもしっかり把握をしていきましょう!
標準的な校則、ルールの語学学校とは?
まずは、厳しくもなく、ゆるくもない中立的(標準的)な語学校則、ルールを見ていきましょう。
下記は一般的な学校の規則を抽出したものです。
項目 | 詳細内容 |
門限 | 門限の設定はありますが、平日、土日授業がない時間は自由な外出が可能。 |
母国語禁止 ルール | 母国語禁止ルールはあるが退学などの厳しいペナルティーなどはなく、母国語を話している学生を見かけたら注意をする程度。 |
宿題 | 宿題は出るが強制力はなく、学生の意欲に任任せる形。講師からも強く宿題提出について指導を受けることはなく、万が一宿題をしていなかったら授業中に対応していく。 |
義務自習 | 義務自習や義務単語テストなどはなく、あくまで学生の学習意欲に任せる形。 |
どうでしょうか?
上記のようにフィリピン語学学校の「標準的な規則・ルール」は、基本的に「学生の自主性を尊重した生活ルール」となっています。
留学は義務教育でもないですし、ジュニア留学を除けば、基本的には大人の方が留学します。
そのため、学校もわざわざ子どもを扱うような対応(講師やスタッフからルールに沿って強く指導する)はしないんですね。
ちなみにこうした標準的な校則、ルールを設置している学校が数としては一番多くなり、全体の7割くらいに及びます。
これは偏りの少ない校風にすることで、学校側が幅広い留学生のニーズに対応でき、無難な経営(ビジネス的なリスクが少ない)ができるためです。
もしあまりに「厳しすぎる!」、「ゆる過ぎる!」という校風だと万人受けせず、お客さん(留学生)が最初から候補から外す可能性が高くなってしまいますので。。
こうした事情があるため、標準的な校風&ルールの語学学校には、様々なタイプの学生が集まり、年齢層も幅広くなります。
標準的な学校の場合には、基本的に授業以外の時間は自由時間となります。授業が終わったら、自習室で勉強をする人もいれば、外出して遊びに行く人もいるなど様々となります。
ゆるい、自由な校風の学校は?
次は、自由(ゆるめ)な校風の語学学校を見ていきましょう。
自由な(校則やルールが少ない)学校は比較的セブのリゾートエリアにキャンパスを持つことが多いです。
セブ市内中心部ではどうしても土地の関係で、学校敷地が狭くなってしまいますので、大きな敷地でキャンパスを構えやすいリゾートエリアに集中します。
また、学校には大きなプール、学生寮からのオーシャンビューなどいわゆる「映える」学校が多くなります。
こうした学校の校則、ルールは下記のようになります。
項目 | 詳細内容 |
門限 | なし。夜の外出や泊りなども容認。成人であれば学校内での飲酒やカジノへの出入りなども制限を設けていない学校もある。 |
母国語禁止 ルール | なし。 |
宿題 | なし。講師にリクエストすれば宿題が出される学校や、宿題は出されるが義務ではないといった学校もある。 |
義務自習 | なし。 |
自由な校風の語学学校には、勉強だけに縛られたくない方やあくまで自分のペースで時間を過ごしたい方が多く集まります。
こうした学校に入学すると、自然と自分の周りにも自由に過ごす人が多くなるため、周りから遊びのお誘いも必然的に多くなります。
そのため、フィリピン留学中は勉強だけでなくショッピングやリゾート滞在、マリンアクティビティーなどいろいろ楽しむ機会もかなり増えるはずです。
英語だけでなくフィリピンの観光やアクティビティーなど学校外を存分に楽しみたい方には、自由な校風の学校がオススメとなります。
また、自由な学校は「様々な学生の目的や希望に合わせられる懐の広い学校」とも言えますので、下記のような普通の留学とはちょこっと違う目的でも通いやすいのが特徴です。
・ご自身のご褒美としてフィリピン観光に加えてちょこっと英語も勉強しようかな?
・将来的にフィリピンへの長期滞在や移住を考えていて、今回お試しで短期留学をしに来た
・世界一周をしたいけど、その前に英語を学びに来た
・ダイビングが主な目的で学校はオマケで考えている
…などなど
一方で、自由な学校のデメリットは、勉強より遊びを優先させてしまいがちという点です。
こうした学校では、夜お酒を飲みに行って、平日の授業は二日酔いだった、旅行に行くために授業を休むといったことも日常的に見かける光景になります。
勉強をおそろかにする雰囲気が学校内に広がってしまうのも、自由な校風の学校の特徴でもあります。
もしあなたが英語学習を第一として考えていて、自由な校風の学校を選ぶ場合は、自分の意思をコントロールできる力が必要です。
しかし、実際多くの方にとって意思のコントロールはかなり難しく「ついつい周りに流されてしまった…」というケースが多いのも現実です。
また、門限や外出時間の規制がないため、犯罪やトラブルなどに巻き込まれる可能性も必然的に高くなる傾向となります。
厳しい校風の学校はどのような環境?
3つ目は、主に生活規則が管理・制限されている厳しい校風、ルールの学校を見ていきましょう。
ちなみに、ここで言う校則やルールが厳しいというのは「意味もなく必要以上にめちゃくちゃ厳しい」、「授業中の雰囲気も厳しくてさながら刑務所のような雰囲気」という事ではありませんのでご安心ください(笑)
フィリピン留学の厳しい校風・ルールの学校と言っても、多くの方は生活していれば環境にしっかりと馴染んでいきます。
こうした生活規則が管理されている学校は、フィリピンでは「スパルタ式」とも言われています。
また、「スパルタ式」と「標準的な規則」の中間くらいの校風である「セミスパルタ式」を採用している学校もあります。
こうした学校の校則、ルールは下記のようになります。
項目 | 詳細内容 |
門限 | 平日は外出禁止。土日も条件付きの外出(門限や単語テストの点数で制限が掛かるなど) |
母国語禁止 ルール | キャンパス内は母国語禁止となり、万が一母国語を話していれば罰金や外出禁止など罰則あり。複数回のルール違反は、退学処分になる場合もある。 |
宿題 | 強制力の強い宿題が毎日出される。 |
義務自習 | 授業後に義務自習が設定してあり、強制参加となる。また義務単語テストなどもあり、もし点数が悪い場合は再テストや外出禁止といった罰則が科される学校あり。 |
厳しい校風の学校は、授業以外の時間を完全なフリータイムとせず、できる限り勉強ができる環境とルールを作っています。
一見「こんな厳しい校風の学校に行く人はいるの?」と思わるかも知れませんが、意外に人気があります。
英語に限らず、語学習得の最短ルートはなによりも「継続的な勉強」です。
しかし、その継続的な勉強を自分自身だけで管理、コントロールするのは大変ですし、高いモチベーションの維持もかなり苦労するはずです。
自分一人だけでやっていると、どこかでどうしても甘えが生じがちになってしまいます。
実際、留学ドットコムのお客様でもご自身のこれまでの英語学習を思い起こして「甘えと誘惑に流されて勉強できなかった…」と失敗や前例があったり、後悔の念がある方は、気を引き締めるためにも厳しい校風の学校を好んで選ぶ方も多いです。
ご自身に甘く勉強が続かない人やどうしても周りの遊び雰囲気に流されてしまう方、勉強の計画を立てることができない方、などに厳しい学校はお勧めです。
ちなみにこうした強制自習がルールの学校であれば、そのルールが自分自身が継続的に勉強する(机に座る)きっかけになりますし、毎日周りの友人が勉強に励んでいる姿を目にします。
つまり、そうした環境が当たり前&日常の光景になっていきます。
最初は「大変そう…」と思うかもしれませんが、全員が同じ環境の中で生活してるので、体がその環境に慣れていきます。
また、挫けそうな時があっても、同じ目標を持つ学生同士で励まし合って頑張って乗り越えていけます。
フィリピン留学には、10代の学生もいます。門限や勉強時間を設定しないと、遊びを優先して、留学の本来の目的を見失ってしまうこともあります。
フィリピン留学に送り出す親御さんにとっても、生活ルールに規則がある学校が安心できることもあり、厳しい校風の学校は根強い人気があるのです。
「厳しい学校は、授業で先生が鬼のように怖いのかな?」と想像するかも知れませんが、そのようなことはありません。(苦笑)
厳しい校風でも自由な校風でも授業を行う先生や学校スタッフの対応は、実はほとんど変わりません。(どちらの学校でも、同じように陽気でフレンドリーなフィリピン人の先生が授業をしてくれます。笑)
一方、厳しい校風の学校にもデメリットがあります。
ご自身の学習スタイルと合わなかった場合、強制的に勉強をさせられている、嫌々勉強しているといった気持ちに変わってしまうという点です。
勉強意欲がないのに、勉強時間を確保しても英語力は残念ながら伸びていきません。
厳しい校風の学校を選ぶ時は、学校のルールを確認してご自身の希望に適しているか、留学期間中はしっかり頑張ることができるか、しっかりと考えましょう。
最近では複数キャンパスを持ち、1つは厳しい校風、もう1つは標準の校風とキャンパス毎で校風が異なる運営をしている語学学校もあり、キャンパス間での転校も可能です。
ちなみに、セブのEnglish FellaやCGなどは、複数キャンパスを持ち、キャンパス間の転校も可能です。
厳しい校風の学校に不安がある場合は、複数キャンパスを持つ学校を選ぶと良いでしょう。
→厳しめの学校でコスパの良い学校を紹介した記事です。こちらもぜひご覧下さい。
英語の伸びに違いはあるの?
はい、あります。
フィリピン留学には、これまでご紹介したような「厳しい学校」と「自由な学校」がありますが、生活ルールに大きな違いはあっても、特別なコースを選択しない限り、“授業時間”はほぼ同じです。
フィリピン留学での標準的なコースは1日マンツーマン授業が4コマ程度、グループ授業が2コマ程度の合計5時間程度の授業が一般的です。
しかし“授業時間”がほぼ同じであっても、“授業時間外”の過ごし方は各学校で大きく異なります。
厳しい学校は授業時間に加えて、毎日の自習、単語テストの勉強、キャンパス内英語使用などの条件が追加されますので、1日の英語の勉強時間は2時間や3時間上記にプラスされる事になります。
一方、ゆるい(自由)な学校は、授業時間外は外出、自由な時間となりますので、1日あたり2時間~3時間の差が毎日発生します。
英語の伸びは勉強時間に比例しますので、厳しい学校の方がより短い就学期間で確実な英語の伸びを実感することができます。
例えば、英語初級者(TOEIC300点程度)が十分なスピーキング力(TOEIC800点程度)を目指す場合、自由な学校の場合は約1年程度が目安の留学期間となります。
一方、厳しい学校で勉強する場合は半年間が目安です。
※半年間でTOEIC800点に到達するために必要な学習時間の目安は、平日10~12時間の学習、土日4時間程度の復習を想定した場合での計算となります。
もちろん自由な校風の学校でも授業以外で英語を使用しますし、自主学習を行う学生も多くいますので、単純に上記の数字になるとは限りません。
しかし、一般論として厳しい校風の学校の方が真面目な学生が多く、より勉強に適した環境が整っていると言えるでしょう。
インターネットを見ていると、「学校が合わなかった」、「想像と違った」などの口コミを見ることがありますが、それは単純に学校選びに失敗しているからで、その学校が悪いわけではありません。
自由に勉強をしたかった人が厳しい学校に行ってしまうこともありますし、その逆もあります。
学校が悪いと言うよりも、自分にとって最適な学校選びを間違っていた留学生側に問題があるケースも多かったりします。
正しい語学学校選びは、フィリピン留学を成功させるために絶対必要なことです。
友だちから紹介されたとか、インターネットで評判が良かったといった軽い情報を鵜呑みにせず、しっかりと学校の特徴を把握することが重要です。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
フィリピンの語学学校の校則やルールは「厳しい・普通・ゆるめ(自由)」という3パターンで大まかに分けられます。
また、フィリピンの語学学校は、校風も下記のように様々ですので、ぜひご自身に合った学校を慎重に選んで欲しいと思います。
・リゾートを楽しみながら楽しい雰囲気の学校
・アットホームで堅苦しくない緩い感じの学校
・緩くも厳しくも無い中性的な学校
・学生の学習意欲を尊重する学校
・学校独自の教育方針を貫いた学校
・勉強一筋の環境を重視する学校 などなど
また、どの学校も「入学した全ての留学生が充実した留学生活を送れるようにしよう!」という思いで各々校風を定め、そして校則やルールを設置しています。
そのため、校則やルールも「この校則やルールが一番良い」、「この校則やルールは一番悪い」と優劣があるわけではありませんし、あえて決める必要もありません!
重要なのはあなた自身の性格や留学の目的、どれくらい英語力を向上させたいかで目的に合った学校を選ぶという事です。
学校選びであなたのフィリピン留学の充実度も大きく変わりますので、もし学校選びで気になる点や知りたい事がありましたらお気軽に留学ドットコムの公式LINEからお問合せくださいね。