【フィリピン留学】2カ国留学でフィリピンと2カ国目の語学学校の学習期間、どの程度学校に通うべきかを検証
皆さんは、「2カ国留学」という言葉を聞いたことありますか?
一昔前は“留学 = 欧米留学”が主流でしたが、近年その留学スタイルに変化が起き、留学の形も多様化してきました。そこで出てきた新しい選択肢が「2カ国留学」なのです。
2カ国留学とは、アメリカやオーストラリアなど欧米圏に留学する前に、フィリピンなどでしっかりと英語の基礎力を身に付ける留学のことです。
“2カ国で1つの留学”と考えるといいでしょう。
最初の英語の基礎を身に着ける国として有名なのは、フィリピン、フィジー、バリ、といったアジア圏の留学地です。物価が安いので、安価に英語学習ができるのが特徴です。
その中でもフィリピンは圧倒的に人気があり、英語力の伸びもグンを抜いています。
そのため、1カ国目はフィリピンで勉強することを想定したいと思います。
1カ国目のフィリピンと2カ国目の語学学校の学習期間、どの程度の期間学校に通うべきなのか気になるところですよね。
そこで今回は学校で学ぶ期間について検証していきたいと思います!
学習時間を目安に考えると良い
先に検証結果や結論が分かっていた方がその後の話がよく分かると思いますので、いきなりですが結論を述べたいと思います。
スタートの英語力(スタート地点)と目指したい英語力(目標)によって、学習期間や通学期間は異なります!
せっかく留学するのだから英語環境でアルバイトができたり、生活面で困ることが無いレベルだったり、ヨーロッパ基準で「あなた英語しゃべれるね!」と言われるくらいは目指したいところです。
語学試験のスコアで表すと、TOEIC800、IELTS6.0、英検で準一級は目指していきたいところです。TOEIC800点以上があれば、帰国後も英語環境での就職の道が開けます。
これらのレベルに到達するためには、全くゼロからのスタートの場合、Oxford University Pressによると1,500時間くらいが一つの目安になります。
全くゼロと言うのは、自分で「英語が全然できない」と思ってるレベルの方です。日常生活でも英語を使わないし、英語学習も高校卒業以来やっていない方。TOEICのスコアで表すと300点前後、もしくはそれ以下のレベルです。
フィリピンでものすごく頑張って1カ月の勉強時間が250時間、欧米でものすごく頑張って1カ月の勉強時間が150時間くらいなので、以下のようになります。
1,500時間 ÷ 150時間(欧米) → 10ヶ月
…と言うことになります。
今回は2カ国留学の組み合わせで、1,500時間に到達する場合を考えてみましょう!
2カ国留学する場合の組み合わせ
パターン | 組み合わせ |
フィリピン長期1 | 250時間 * 6ヶ月 = 1,500時間(フィリピン) フィリピンだけで達成! |
フィリピン長期2 | 250時間 * 5ヶ月 = 1,250時間(フィリピン) 150時間 * 2ヶ月 = 300時間(欧米) |
フィリピン中期1 | 250時間 * 4ヶ月 = 1,000時間(フィリピン) 150時間 * 3ヶ月 = 450時間(欧米) |
フィリピン中期2 | 250時間 * 3ヶ月 = 750時間(フィリピン) 150時間 * 5ヶ月 = 750時間(欧米) |
フィリピン短期1 | 250時間 * 2ヶ月 = 500時間(フィリピン) 150時間 * 7ヶ月 = 1,050時間(欧米) |
フィリピン短期2 | 250時間 * 1ヶ月 = 250時間(フィリピン) 150時間 * 8ヶ月 = 1,200時間(欧米) |
以上のような組み合わせで、合計1,500時間に到達することになります。
しかし、学習時間が幾ら1,500時間に到達したからといって、目標の英語力にまで到達するとは限りません。
やはり個人の頑張り次第で結果が異なるということです。そのため学習時間は、あくまで目安として把握して頂けたらと思います。
フィリピン留学だけでも成果に違いが出る
フィリピン留学は、マンツーマンの授業が主流であるため会話量が自然と多くなります。しかし、フィリピン留学でも受け身の授業だけで成果を出すのは難しいです。
英語力が伸びないパターンとして、良くあるのは「授業の受けっぱなし」です。フィリピンは授業だけで1日8時間前後あります。それだけで予習復習をしない、単語の暗記も自主的にしない方は、残念ながら結果は出ません。
授業時間が長いフィリピン留学であっても、授業外の個々の学習時間によって、大きく成果が変わります。
1日の勉強時間を「10時間」、週末にも「4時間」勉強すると仮定した場合では、1,500時間達成するまでに約6カ月(24週)かかります。
しかし、1日の勉強時間を「7時間」、週末の学習をしない場合では、同じ1,500時間を達成するまでに約10カ月(40週)かかってしまい、約4カ月の差が生まれます。
1日1日の時間の積み重ねが、卒業時に大きな英語力の違いになるのです。
自分に最適の学習ペースやプランがあると思うので、自分の学習スタイルはどのタイプが合うのかよく考えて選んでいきましょう。
TOEICを目安に考えてみよう!
例えば、TOEIC300点レベルの初心者が800点を目指すには、果たしてどれほどの時間が必要なのでしょうか?
こちらも最低1,500時間必要になってきますが、個人差なども含め目安として1,800時間として考えておいた方が無難です。
英語レベルが上がるにつれて、英語力の伸び具合に時間がかかっていくため、このくらいの時間が必要になってくるのです。
では、1,800時間を達成するためには、どれだけの期間が必要なのでしょうか?
1,800時間 ÷ 10時間(フィリピン) → 180日(6カ月)
ただし、上記の表では月曜日から日曜日まで毎日10時間の勉強を想定しています。
実際はフィリピンで、平日に約12時間と週末も約4時間の学習が必要になります。
欧米の語学学校では、週20時間のフルタイムで英語のみでどっぷり生活と勉強をした際に3カ月(週20時間=240時間)で、1レベルのクラスが上がる形になります。TOEICで言うと、3カ月間で50点程度の上昇になります。
正直、これはかなり大変だと思います。(^^;
自分のレベルに合わせて、現実的なプランを立てるのが必要です。
・時間や予算を踏まえて、どれくらいの勉強時間、単語、留学期間が必要なのかを分析。
・現実的なプランを立てて頑張ることで、目標が達成できる留学が実現。
英語力達成目標の目安について
よくTOEICやIELTSは、英語力到達目標の目安にされますが、それはいったいなぜなのでしょうか?
一般的に、TOEICは国内就職を考えている方向け、IELTSは外資系企業や海外就職を考えている方向けとしています。
TOEICを学習する意義と目指したいゴール
・新卒で800点以上の人はなかなかいないためライバルに差をつけられる。
・新卒で900点以上だと帰国子女レベルの評価がもらえる。
・社会人経験者は帰国時に800点以上あると就活に有利。
IELTSを学習する意義と目指したいゴール
・外資系の場合、「TOEICを知らない」、「TOEICのスコアは評価しない」という企業もある。
・新卒も社会人経験者もIELTS6.0以上あると高評価。
就職をする際、社会的に評価される基準を知っておきましょう。留学が有意義なものとなり評価対象となる目標目安です。
2カ国留学のすすめ
費用も安くて短期間でも集中して英語を学習することができるなら、「フィリピン留学だけで十分なのでは?」と思う方がいらっしゃるかもしれません。
確かにフィリピン留学で英語の基礎をしっかり学ぶことはできます。
しかし、ネイティブスピーカーによる本場の英語や、ビジネス英語などレベルの高い専門的な英語を学ぶ場合は、欧米留学の方が勝る点が出てきます。
そのため、フィリピンと欧米圏両方へ留学する2カ国留学をすることで、より効率的に英語を学ぶことができ、実践的な英語を身に付けることができるのです。
やはり英語に不慣れな方がいきなり欧米圏に留学したところで、英語を身に付けることはそう簡単ではありません。また、欧米圏だけの留学でやりくりしようと思うと、莫大な時間とお金の浪費を覚悟しなくてはいけません。
まずフィリピンでネイティブに近い英語に触れながら、丁寧に英語を教えてもらうという段階を踏みましょう。
そして、欧米圏で本格的なネイティブスピーカーから英語を学ぶことで、よりスムーズに英語を身に付けることができるのです。
ただ、留学期間が物理的に限られる方は、フィリピン1本で集中学習するプランをお勧めします。
会話力を伸ばすことや語学試験のスコアを取ることは、フィリピン留学の方が効率的に成果を出すことができるからです。
時間と資金に余裕がある方は、フィリピン留学後に2カ国目に行って、生きたネイティブの英語をさらに学ぶと良いでしょう。
どのようにプランを組むかで結果が大きく変わるため、迷ったら留学エージェントに相談しましょう。自分に合ったプランやペースで賢く2カ国留学をして、留学生活を有意義なものにしましょう!