【2ヶ国留学】フィリピンとカナダの語学学校の違い
こんにちは!かわけんです。
私はフィリピンのバギオに語学留学をして、その後ワーキングホリデーでカナダへ行きました。
いわゆる「2ヶ国留学」というものです。
異なる2つの国で語学学校に通ったんですが、フィリピンもカナダも学校のシステムや生徒のタイプなど色々と違うところがあります。
今回のこのコラムではフィリピンとカナダの語学学校の違いを私の経験談から書かせてもらいます!
語学学校はフィリピンにもカナダにも色んなタイプの学校があって、単純に比較できないところもあります。
このコラムでは私が通ったフィリピン・バギオの PINES(パインス) とカナダ・トロントの UMC という語学学校で比較をします。
授業スタイルの違い
まずは授業スタイルからお話ししますね。
授業スタイルには大きな違いがあります。
何が違うかというと、「先生と生徒の比率」です。
フィリピン留学の大きな魅力の一つは、「1:1」のマンツーマン授業です。
フィリピン留学にもグループクラスはありますが、私の通ったPINESの場合だと、グループクラスと言っても最大で生徒4名でした。
これに対して、カナダの語学学校は生徒約10人に対して先生1人でした。私が通ったUMCは少人数制のクラスでしたので、この生徒の数は少ない方で、多いところだと15~20名ぐらいだったりします。
留学前は、ぼんやりとフィリピン留学の1:1の授業っていいなって思っていた程度でした。
しかし、実際にフィリピン留学を経験して、その後にカナダ留学で10人以上のクラスを受けてみると、1:1授業のありがたさをとても感じました。
と言うのも、何が違うかというと、アウトプットの量が全然違うんですね。
10人以上のクラスだと、その分自分が話すことができるアウトプットの時間が減ってしまいます。
しかし、1:1の授業だと授業時間の全てが自分の時間なので、たくさん英語をアウトプットできます。
一方、10人以上のクラスにも良い部分もあります。
ディスカッションやプレゼンなどができましたし、みんなの前で話すということは最初は緊張もするけど、それもいいスピーキングの練習になりました。
日本での学校や塾、家庭教師で考えてみるとわかりやすいです。学校では、通常10人以上のクラス授業ですよね。
そこでは、どうしても受け身な姿勢での受講になってしまいがちですし、わからないところがあってもなかなか積極的に質問できないことが多いです。
それが、少人数あるいは1:1の塾や家庭教師との学習となると、より積極的に勉強できるし、わからないところがあればその都度質問できるのです。
これは留学も同じです。自分の場合だと、やっぱり1:1の授業だったフィリピン留学の時の方が、わからない単語があった時など些細な疑問でもすぐに先生に聞くことができました。また、より濃度の濃い授業を受けることができました。
両方に違った良さはあるので、自分の性格や現在の英語力によっても選択は変わってくると思います。私のように自分の英語力向上に合わせて2ヶ国留学というスタイルで、学校を使い分けるのもお勧めです。
1:1の授業でより自分にカスタマイズされた授業を受けたいのか、大勢のグループクラスでクラスメイトとコミュニケーションを取りながら授業を受けたいのかなど、自分にあった方を選ぶようにしましょう!
授業時間の違い
授業時間については(1)1コマの時間数と、(2)総時間数の2つに分けて書きますね。
まずはこちらの表をご覧ください。
(1)1コマの時間数
まずPINESにフィリピン留学していた時の1コマの時間数ですが、「45分」でした。
それに対してカナダのUMCに留学していた時は、「90分」でした。
全然違いますよね。
どちらのタイプがいいというのは人それぞれではありますが、個人的にはフィリピン留学の時間の方が合っていました。
そもそも授業の生徒人数が違うので、感じる時間の濃さが違います。
フィリピン留学は1:1ということもあり、45分ぐらいの時間が集中力を保つことができるちょうどいい時間でした。
カナダの時は生徒が1クラスに10人ほどいて、講義や演習形式(グループワークなど)の授業だったので、90分の授業でも丁度よく感じることもありました。
この1コマの時間数の違いからも、フィリピン留学とカナダ留学のスタイルの違いを感じることができます。
(2)総時間数の違い
次に1日に行われる授業時間の総時間数の違いです。
こちらも全然違います。
フィリピン留学のときは朝の8時過ぎから夕方18時までレギュラークラスがあって、夕食を挟んで夜の22時までオプションクラスやセルフスタディがありました。
文字通り、朝から晩まで勉強をしている生活でした。
同じフィリピン留学でも「セミスパルタ」の学校だと違いますが、「スパルタ」の学校だと大体このような感じで朝から晩まで勉強をします。フィリピン留学自体の目的が、「勉強すること」にあるので、欧米圏の留学のようにアルバイトや観光目的の人がいないのも特徴的です。
一方、カナダ留学の時は朝の9時から授業が始まって、午前中に90分の授業が2コマあって、ランチを挟み午後にもう1コマあって14時30分に解散でした。カナダの場合は1日の授業が終わって、たまにアクティビティが放課後にあることがありましたが、基本的には授業が終われば解散です。
良い言い方をするならば、自由な時間が多いです。遊びに行く人もいれば、バイトに行く人もいれば、勉強する人もいて、放課後の行動はバラバラです。ただ、フィリピンのスパルタ学校の留学後だったので、こうしたスケジュールには正直物足りなさを感じたのは事実です。
フィリピン留学時は毎日レギュラークラスを夕方まで受けて、その後も22時頃まで勉強するのに慣れていたので、14時30分に授業が終わるというのにあまり慣れませんでした。
これも自分がどっちのタイプで勉強したいかによって、どちらを選ぶかが決まってくると思います。
授業料などの違い
授業料の違いも気になるところですね。
「フィリピン留学は費用が安い。」といったことをよく耳にしますが、実際どうだったのでしょうか。
学費については学校やコースによって差が出てきますので、一概には言いにくいところもありますが、私が実際に支払った1ヶ月の授業料等の額で比較したいと思います。
入学金については、15,000円前後で大差はありませんでした。
授業料は、フィリピン留学が89,000円であったのに対し、カナダ留学は146,160円であり、約57,000円の差がありました。
ここがフィリピン留学の特徴の一つでもあります。
マンツーマンの1:1の授業が多くあるのにも関わらず、授業料は安いんですね。1ヶ月でこの差ですから、3ヶ月、半年となっていくと更にその差は大きくなります。
住居費に関しては、フィリピンは学生寮ですし、カナダはホームステイと違いがありますし、学生寮の場合は部屋人数も違うので単純比較はできませんが、フィリピン留学の時の方が安かったです。
フィリピン留学の時は4人部屋だったのですが、これが1人部屋や2人部屋となると値段は高くなって、ホームステイと同等もしくはそれより高くなることもあります。
カナダでのホームステイも自分は安いところを選んだので、この額より高いところもまだたくさんあります。
いずれにせよ、授業料という点において、フィリピン留学が安いというのは私が言った語学学校で比べる限りは本当のことでした。
あと、もう一つお金のことで付け加えると、「物価」が全然違うのは大きな違いです。
フィリピンのバギオでは外食を500円ぐらいで済ませることができますが、カナダではその倍以上はかかります。
授業料に加えて、休日の日に外食したり、遊びに行ったりするところまでを考えると、フィリピンの方が費用を抑えることができるのは間違い無いと思います。
来ている生徒の国籍の違い
国籍についても違いがありました。
実際に私が語学学校で作ることができた友達で比較しますね。
フィリピン留学した時の友達には、韓国、台湾、中国、ベトナム、モンゴルの友達がいました。
1番多かったのは韓国の友達で、その次が台湾の友達でした。
フィリピンのバギオにはおよそ10校の語学学校がありますが、そのほとんどが韓国資本の語学学校です。
バギオ留学がメジャーになる前の昔は、どこの学校も韓国人の比率がとても高かったようですが、今は日本人や台湾などアジアのいろんな国の生徒が増えて、多国籍化して多様性も増してきています。
最近では、タイや中東の生徒も少しずつ増えてきています。
ちなみにバギオには韓国資本の語学学校が多く、韓国人生徒が多く集まっていたということもあって、バギオには韓国料理のレストランなど韓国人向けのお店が多いです。
続いて、カナダの語学学校の生徒の国籍です。カナダ留学時にはフィリピン留学と同じように韓国や台湾の友達ができたのに加え、南米のコロンビアやブラジルの友達もできました。
そうなんです。カナダを含む欧米圏の留学地はメジャーなので、より多くの国から学生が集まります。フィリピン留学との大きな違いは、南米の生徒がたくさんいることでした。
日本にいる時は、韓国人や中国人などは隣国なので、目にすることがよくありました。しかし、コロンビアやブラジルといった南米の人を見る機会はほとんどなかったので、とても新鮮でした。
彼らの文化や振る舞いは、日本はじめアジアの国とは全く異なります。
私が感じたことであり、なおかつ私の周りの友達もよく言うのは、南米系の人は授業中に英語のミスを恐れずにどんどん喋ることです。
日本人はシャイな性格が多く、文法や単語のミスを恐れてなかなか授業で自分の意見を言うことができないタイプが多いです。
それとは対照的に南米系の人は文法が間違えていようが、とにかく積極的に自分の意見をグループクラスの中でも発するタイプの人がとても多いです。性格は明るく陽気で親しみやすい人が多いです。挨拶をする時の振る舞い方も日本とは違って、ハグをすることが多いです。
フィリピン留学の時に韓国や台湾の人などと共同生活する中で、文化の違いを感じることがありましたが、一方で日本人と似ているなと思う部分もありました。
それが南米となると、全く異なります。外見や体つきも違いますし、文化や育ってきた環境が全然違っていて、そういう点では本当の意味でも海外生活や異文化交流というのを感じることができました。
カナダ人もそうですが、南米の人も日本に興味があるという人が多かった印象です。
日本食であったり、アニメ・マンガ、サッカーなど日本のことを既にある程度知っていたり、興味津々に聞いてきてくれることもよくありました。
ここで1つ学びがありました。例えば、私にとってコロンビアは未知な部分が結構あって、そうなるとコロンビアの友達にコロンビアの文化など興味あることを色々聞きますよね。そうすると、コロンビアの友達はコロンビアの色んなことを教えてくれます。
この逆パターンも海外では頻繁にあることを知っておきましょう。
どういうことかと言うと、日本に興味のある海外の友達が日本のことを色々聞いてきてくれます。
ごくごく身近なもので言えば、「どうして“いただきます”って言うの?」とかです。
フィリピンで多く出会う中国人や韓国人は日本と同じアジア圏で、日本にも旅行経験がある人もいれば、日本のドラマやアニメを観たりしている人が多いので、ある程度日本人の特徴が分かっています。私たちが中国人や韓国人のことをある程度理解しているのと同じで。
逆に日本から遠く離れた南米やヨーロッパ系の人々にとっては、アジア圏の人々に比べたら日本に対する予備知識が少ないので、興味津々で色々聞いてくる傾向にあります。
そういった事柄を英語で説明するために英語力ももちろんですが、まず大前提として日本のことを知っておかなければいけません。
海外の人と過ごす中で、「自分って日本のことで知らないことが多いな…。」と感じることも多々ありました。
色んな国籍の友達と留学生活を共にする中で、留学って英語の勉強だけじゃないことに気付きます。
日本とは全く違う文化を学べたこと、加えて日本のことも改めて学ぶきっかけになったことはとても大きな経験となりました。
カナダは移民国家なので、語学学校以外でも色んな人種の人と知り合うチャンスがたくさんありました。
これはカナダへ行く大きな魅力の一つであったと思います。
住まいの違い
留学中の住まいにも違いがありました。
フィリピン留学は、ほとんどの場合が学校内の寮に住むことになります。
ですので、文字通り朝から晩まで学校の友達と一緒に生活をします。
一方のカナダ留学については、学生寮を持っている学校もありますが、学校自体は市内にあり学生寮は郊外にあるケースが多いです。また、学生寮を持っていない学校も多いです。
カナダで学生寮を選択する人はごく一部で、通常はホームステイかシェアハウスに住むことになります。
私の場合は、語学学校に通っている間はホームステイをしました。
個人的に好きだったのは、フィリピン留学で学校の中のみんなで寮に住んでいた時の方が楽しかったです。
三食を共にして、夜のセルフスタディも一緒の空間でしたので、たとえ1ヶ月しか一緒にいなかった友達でも過ごした時間の濃さが全然違うので、そのおかげで仲を深めることができました。
あと、距離的(通学時間)なことで言うと、学校の中の寮だから教室までとてもとても近い。(笑)
冗談ぽく言いましたが、案外これはありがたいことで、学校の中に自分の寮の部屋があったので、テキストを忘れたとしてもすぐに取りに帰れます。
勉強に疲れてちょっと仮眠とりたい時は、授業の間の休み時間に部屋に戻って休むこともできました。
あとは、自由度の部分ですが、フィリピンのPINESはスパルタの学校だったので、平日は外出できませんでした。
カナダにいた時は、ホームステイでそこまで厳しいルールはなかったので、平日でも自由に外出できました。
どちらがいいかは個人の好みによります。
自分の場合は、「英語の勉強」ということに重きを置いていたので、やはりフィリピンのバギオにいたときの方が勉強に専念できた印象です。
【まとめ】 同じ海外留学でも中身はかなり違う!
以上、5つの項目に分けて、フィリピンとカナダの語学学校について比較しました。
簡単にまとめます。
このコラムを読んでいる人の中でも「2ヶ国留学」に興味のある人は多いかと思います。
このコラムで書いたように、フィリピン留学もカナダ留学もお互い違った良さがあります。
時間に余裕がある人であれば、両方経験するのがベストだと思います。そうすれば、両方の良いところを吸収できるからです。
どっちに行こうか、両方行くべきかなど迷っている方にとって、この記事がお役に立てたら幸いです。
このようにフィリピン留学やカナダワーホリの経験談を書いていますので、よろしければ他の記事もご覧になってください。
それでは次回の記事もお楽しみに。