【2ヶ国留学体験談】フィリピン留学とカナダ・オーストラリア留学の違い
こんにちは!かわけんです。
私はフィリピンのバギオへ留学をして、カナダへのワーキングホリデーを経て、現在フィリピンのバギオに再び戻り、語学学校のスタッフをしています。
フィリピン留学を考えている人のうち、卒業後にカナダやオーストラリアなどネイティブの国への渡航を考えている人は多いと思います。
実際、私が在籍している語学学校にもそのような生徒さんはたくさんいます。
フィリピン・バギオのPINES(パインス)を卒業後にカナダ・オーストラリアへ行き、まだワーキングホリデー中にも関わらず遥々フィリピンのバギオまで2人の卒業生が遊びに来てくれました。
今回のコラムでは、2人が話してくれたフィリピン留学とカナダ・オーストラリアの語学学校の違いについて書きたいと思います。
※フィリピン・バギオの語学学校PINES(パインス)メインキャンパスに遊びに来てくれた卒業生(左:Natsumi、中央:Arisa)
2人の卒業生の紹介
まずはその2人の卒業生をご紹介しますね。
ArisaとNatsumiという20代の女性です。
2人ともフィリピン・バギオのPINES(パインス)という語学学校に3ヶ月間滞在しました。
卒業後、2人は別々の国へワーキングホリデーで渡航しました。
Arisaはカナダのバンクーバーへ行き、Natsumiはオーストラリアのブリスベンへ行きました。
2人はバギオの語学学校を卒業して、まだ3ヶ月しか経たない頃に旅行で再びバギオを訪れてくれました。Arisaのいるカナダからだと、飛行機で10時間以上もかかる長旅です。
バギオに来る前はベトナムへ行き、バギオ留学中にできたベトナムの友達と再会を果たしたようです。
そして、その後にバギオを再訪したのですが、その目的は語学学校の先生と再会するためでした。多くの先生にも会うことができ、先生たちも2人の名前を覚えてくれていて、無事にバギオ再訪の目的は果たすことができたようです。
そんな2人ですが、バギオ留学後にそれぞれカナダとオーストラリアで語学学校にも通いました。
それぞれの国の語学学校も通い、フィリピン留学との授業スタイルの面や、先生の教え方の面などで違いを感じたようでした。
その事について、ざっくばらんに双方の違いを話してくれました。
2人が話してくれた内容は、これから留学を考えている人にとって参考になるようなものだったので、皆さんにシェアしますね。
授業スタイルの違い
最初に「授業スタイル」の違いからです。
フィリピン留学とカナダ・オーストラリアの語学学校の授業スタイルの違いについて聞いてみると、以下のようにコメントをしていました。
全く違って、びっくりしました。フィリピンは基本的に「1;1」だったけど、オーストラリアは「18:1」の先生とかで…。それは知ってたけど、実際に行ってみると思ったより「インプット」が多くて、「アウトプット」する場所がなかったりした。
英語を伸ばすのは難しいなと。自分次第。フィリピンでもそうだと思うけど、もっと自分次第。
1ヶ月行ったんですけど、私も同じで「15:1」とかの授業でした。クラスメイトはスパニッシュ系の生徒とかが結構多くて。そういう人たちは間違っててもいいからどんどん喋るんで、日本人は喋ることにちょっと臆して、あんま喋れずに1日終わっちゃったりとかして。私も気づいたら、1ヶ月終わっちゃったぐらいな感じでした。
スピーキングの伸びがあんまり感じられなかったなっていうのがある。そしたらバギオにもっと長くステイして、もうちょっと自分のスピーキングに自信を持てるようになってから行けば良かったな…っていう後悔はちょっとあるかな。
2人がまず言っていたのは、授業の「人数構成」の違いですね。
フィリピン留学は多くの場合「1:1」という先生とのマンツーマンの授業になります。これに対して、カナダやオーストラリアの場合はおおよそ「15:1」のグループというように生徒の数が多くなります。
このことに関しては、元々2人とも知っていましたし、このコラムを読んでいる人でも知っている方はいらっしゃるかと思います。
ただ、2人が言っていたように、実際に大人数の授業を受けてみると、英語を喋る機会が思ったよりも少ないと感じることがあります。
ただ、これは自分次第です。
と言うのも、例えば、Arisaが言っていたようにスパニッシュ系の生徒は文法が間違っていようが、恥ずかしがらずにどんどん自分の意見を言うことができる人が多いです。
そういうタイプの人を含めたクラスメイトが10人以上いる中で、自分からどんどん意見を言うことができるならいいでしょう。
しかし、それが恥ずかしかったり周りの雰囲気に圧倒されてしまったりして発言できないようなら、なかなか英語を「アウトプット」する機会は限られてしまいます。
逆にそのようなアクティブに発言する環境を楽しめることができるなら、授業も積極的に参加することができて、英語をたくさん使えると思います。
先生の違い
私が留学する前、何となく「ネイティブの先生がいいな。」と思うことがありました。
しかし、留学して感じたのは、必ずしもネイティブであればいいというわけではないということ。
スポーツでもプレーするのが上手な人と、教えるのが上手な人がいますよね!
それと同じように、英語学習においては英語を教えるのが上手な人から学んだ方が良いに決まっています。
この点も踏まえて、2人のコメントを聞いてみましょう。
すごく感じるのは、フィリピンの先生はすっごく一生懸命だったなって思います。
オーストラリアも面白い先生もたくさんいるし、学校も最終的には面白かったけど、一生懸命っていうよりは、自分の時間ももちろん大切だし、早く終わるなら早く終わっちゃおうみたいな日もあったりとか、結構ルーズなところがあったり。
それはカナダも一緒かもしれない。ちゃんと一人一人を見るというよりは全体的に教えるっていう感じ。
名前は覚えるけど、個人がどこまで伸びてるかとかは気にしないというか、人数も多いから気にすることができないような…。
私自身もバギオ留学して、その後カナダで語学学校に通ったので、2人の言っていることはよくわかります。
「フィリピン留学」と言っても色んな学校があるので、全体として括って言うことはできません。
しかし、私やこの2人が通ったバギオの語学学校PINESの先生は本当に一生懸命なんですね。
それぞれの生徒がどれだけの英語力かということや、弱点なども把握してくれている先生がほとんどでした。
カナダの先生は明るくて、陽気で、それこそ発音も綺麗ですし、雑談をしていてもネイティブの言い回しをするので、「これがネイティブの英語かー!」と勉強になります。
それぞれの国の先生にはそれぞれの良さがあって、自分も2人も楽しく勉強することができたことには間違いありません。
その中で自分たちが率直に感じたのは、フィリピンの先生(自分たちが通った学校の先生)は一生懸命で、また生徒1人1人を細かく把握しているということ。
例えば、「発音」のクラス1つ取っても、生徒によって「r」の発音が苦手な人もいれば、「th」の発音が苦手な人もいます。
フィリピン留学の時は「1:1」のクラスなので、生徒毎の苦手な部分を先生が把握してくれていたので、より効率的に勉強することができます。
時間密度の違い
「時間密度?」とハテナが浮かぶ人もいるかと思いますので、まずはコメントからご覧ください。
これはどういうことかというと、私たちが通ったバギオの語学学校は「全寮制」なんですね。
つまり、学校の中にドミトリーがあって、学校の中に住んでいました。
さらに、「スパルタ」の学校なので基本的に平日は外出できないですし、朝から晩まで勉強しなければいけません。
つまり、毎日朝から晩まで同じ建物の中で、ずっと仲間と時間を過ごしていたんですね。
フィリピン留学は勉強を主軸に置いた環境なので、1日1日の濃度が濃いんです。だからこそ、Natsumiのようなコメントが出てくるんですね。
カナダやオーストラリアの語学学校は大体が夕方前には学校が終わるので、それ以降は図書館に行ったり、食事に行ったり、遊びに行ったりと自由です。
住まいもそれぞれシェアハウスであったり、ホームステイであったりとバラバラです。欧米圏の生活環境は、良く言えばプライベートがしっかり確保できる環境です。どちらがいいかは、これももちろんそれぞれ個人の好みですね。
「学校の中」での時間密度という点では、上述したように朝から晩まで仲間と一緒に勉強して、住む場所も同じなので、フィリピン留学のときの方が濃く感じました。
それがあって、学校や友達、先生への思い入れが強くなったんだと思います。
どっちが好き?
上記の通り、授業スタイルや先生の違いなど、フィリピン留学とカナダ・オーストラリア留学では大きく違いますが、2人にとってはどっちが合っていたのでしょうか。
「単純比較はできないと思うけど、どっちが好き?」と聞いてみました。
難しい。両方いいところがある。
期間を自分でどれだけ合わせられるか。私の場合、もうちょっとこっち(フィリピン・バギオ)が長くても良かったかな。
2人の言っているように、フィリピン留学とカナダ・オーストラリア留学はタイプが全然違うからこそ、双方に違った良さがあります。
Arisaが言っているように、「期間を自分でどれだけ合わせられるか。」というのも大事だと思います。
どういうことかと言うと、フィリピンで3ヶ月勉強してからネイティブの国に行くか、それとも6ヶ月勉強してからにするかというように、フィリピンに滞在する期間設定はとても大切です。
自分の学習習熟度や目標に応じて、期間を決める必要があります。
また、Natsumiの意見もとても参考になります。
「3ヶ月ここで勉強して、モチベーションの限界があったから、オーストラリアに行って、またバギオに3ヶ月戻ってくるのがいい。」
そうなんですね。必ずしも、フィリピン留学→オーストラリア留学で完結するというわけではありません。
留学してみてほとんどの人が感じると思いますが、英語の勉強は長い道のりです。
1年間のワーキングホリデーが終わって、英語がペラペラというのは恐らく不可能に近いです。(笑)
Natsumiのコメントにあるように、オーストラリア留学(ワーホリ)が終わってから再びバギオ留学する方法もとても良いプランです。
ネイティブの国で感じた自分の英語の弱点をフィリピン留学のマンツーマン授業で補うという学習方法も効果的だと思います。
実際、欧米圏での留学を終えて、日本帰国前にフィリピン留学する人は増えています。こちらは前回記事でも紹介しましたので、まだ読んでない人はご覧ください。
まとめ
以上、今回は2ヶ国留学を経験した2名にインタビューを行い、フィリピン留学とカナダ・オーストラリア留学の違いについてお届けしました。
今回のインタビューの内容をおさらいします。
授業スタイルの違い
「マンツーマン」のフィリピン留学と「大人数グループ」のカナダ・オーストラリア留学の違いは知っていた。しかし、実際に大人数の授業を受けてみると、英語を喋る機会が思ったよりも少なかった。積極的に発言できるかどうかは、自分次第であると感じた。
両国の先生の違い
1人1人への一生懸命さを感じたフィリピン留学、クラスの生徒全体的に教えてくれたカナダ・オーストラリア留学。
時間密度の違い
スパルタのフィリピン留学では朝から晩まで一緒に勉強するので、その分時間の密度が濃かった。一方、カナダやオーストラリアは自由度が高い。
どっちが好き?
フィリピン留学とカナダ・オーストラリア留学はタイプが全然違うからこそ、双方に違った良さがある。
ここまで読んでもらってお分かりいただけたと思いますが、フィリピン留学とカナダ・オーストラリア留学はタイプが全然違います。それが故に双方に違ったメリットがあります。
インタビューを受けてくれた2人に敢えて「どっちが好き?」と聞いたところ、決めかねていました。
どちらに行っても、英語の勉強に励むこともできるし、日本では経験できない異文化体験や様々な価値観に触れることもできます。
上記の3つのポイントである、「How」、「Where」、「Why」は今このコラムを読んでいる人それぞれに違った答えがあると思います。それが故に、それぞれに合った選択肢を選ぶことが大切だと思います。
今回のコラムがどっちに行こうか迷っている人、両方行きたいけどどのようなプランにしようか迷っている人などに対して、少しでも参考になれば嬉しく思います。
他のコラムでもフィリピン留学やワーキングホリデーのことを書いていますので、そちらもよければご覧ください。
ちなみに、今回のこの2人へのインタビューの様子は、映像としてもYouTubeにアップしています。ざっくばらんにコメントしてくれている様子をそちらでご覧いただけます。
それでは次回のコラムもお楽しみに。