【フィリピン留学】海外生活で一番大切なこと!それはルールを守ること!
今回は、海外で生活・留学・仕事をする上で一番大切なことについて書いていきます。
結論から言うと、それは「ルールを守ること」です。違う言い方をすれば「法律を守る」ということです。
日本人にとって(私が暮らしている)フィリピンは「他人様の国」です。他人様の国にお邪魔している以上、その地やその地の人々に敬意を払うのは当然です。
逆の言い方をすれば、「フィリピンの法律を守らない」ということは、「フィリピンに敬意を払っていない」ということです。
カタイ!と言われそうですが、私は頑固にこう思っています。
TESDAの重要性を理解しよう!
先日、ある留学エージェントさんとお話する機会があったのですが、その際に「TESDAはお持ちですよね?」と聞かれました。
正直なところ、私は驚きました。というのも、TESDA無しで外国人相手の学校を運営することはありえないからです。要は「違法」なのです。同業者でTESDAを持っていない学校が存在しているなんて…。
留学生にとっては、非常に大切なことなので順を追って説明します。フィリピンにある英語学校が「日本人を含む外国人」を留学生として受け入れるためには、以下のステップが必要です。
以上から、「TESDAがない学校は違法」というロジックが成り立つわけです。逆に究極に言えば、フィリピン人だけを受け入れる学校であればSSPどころか、TESDAも不要です。
もちろん、TESDAがあった方が集客的には有利でしょうが(信頼があるという意味、ある種のブランドですね)、法的には不要なのです。
私は学校設立の行政手続きを全て自分でやったので(超大変でした…笑)、しっかりフィリピンの法律を理解しています。
大手の学校や大手のエージェントが扱う学校は、基本的にはSSPを持っている合法的な学校と理解して大丈夫です。安心して学校選びをして下さい。
しかし、小規模な学校の中にはSSPを持たずに留学生を受け入れている「違法操業」の学校もありますので注意して下さい。
いくつか、その「違法操業」の実例をご紹介しましょう。
違法営業の実態:その1
私は、セブ島での法人設立等のコンサル&サポート業もやっているのですが、以前、TESDAの申請について相談があるということで、某学校の日本人オーナーさんが訪ねて来られました。
「お互い零細経営で大変ですよね…。」てな感じで世間話をした後、本題に入ったところ話が意外な方向へ進んでいったのです。
私は、法律を守らない人の手助けはしないとはっきり申しあげて、この方にはお引き取り頂きました。こんな輩がフィリピンでのうのうとビジネスをしていることを知って、フィリピンに対して申し訳ない気持ちで一杯でした。
さらには、「被害者予備軍」である留学生がかわいそうです。違法な学校と知って、発覚の場合にはペナルティが課されることを知った上で、その学校を選ぶ人がいるとは到底思えません。
みなさん、どう思われますか?このオーナー、完全に詐欺師です。
違法営業の実態:その2
二つ目は最近の話。実は、最近新しい講師を採用したのですが、面接時に転職の理由を聞いたところ、「いまの勤め先(英語学校)は違法状態で、多分数ヶ月後にはクローズすると思うからです。」とのこと。
詳しく聞いてみると、要はその英語学校(韓国人経営)は、SSPも取得せずに見切り発車をして営業を開始していたのです。そして、その講師はその違法状態を解消するためにTESDA取得担当として、毎週のようにTESDA事務所に通っていたのです。
フィリピン移民局からは「2ヶ月以内にSSPを取得しないと強制的な措置にでる。」と通告されていたとのこと。
下手すれば1年、通常でも取得に半年は要すると言われるTESDAですから、結果は見えていますよね。
そういえば、あれから2ヶ月以上が経っています。その学校は、その学校の生徒さんは、今頃どういう状態なのでしょうか…?
違法営業の実態:その3
最後は、SSPを持っているのに違法な学校について。実は、私はセブに来てから最初の1年は現地の英語学校で「通学生」としてたまに英語の授業を受けていたのです。
以前住んでいたイギリス時代に比べて英語を話す機会が極端に減ったため、当時は大きな危機感を抱いていたのです。今では、その危機感の減退と共に、英語力も下降線を辿っていますが…。(苦笑)
さて、その学校についてですが、かなりの有名校です。当然合法経営です。そして、留学初日にSSP用の費用6,500ペソの支払いを求められました。この時点で、私には「違法」であることが残念ながら分かってしまいました。
なぜなら、SSPの申請には本人の顔写真が必要なのですが、一切提出を求められなかったからです。
実はこういう学校があるという噂は聞いていました。
留学生からSSP代金は徴収するが実際の申請はせずに6,500ペソ(約14,000円)を懐に入れてしまう。最悪ですね。
私はこの時に文句は言いませんでした。SSP代を払うのは義務だし、何よりもこんな小物と話して時間を無駄にしたくなかったからです。
そう言えば、この学校では講師の遅刻や事前告知無しの欠勤が頻発していました。
ある日、10分以上待っても講師が来ないので、そのまま帰宅しました。(その後、振替講師とか来ても気分が乗らないですよね…。)
すると、「次回からは、そういうことがあったら事務所に来てスタッフに伝えて下さい。」と日本人スタッフから告げられたのです。「この学校腐ってるな…。」と思い、契約の延長はしませんでした。
フィリピンでビジネスをするなら「隙」を作らないこと!
氷山の一角かもしれませんが、これが実態です。本当に残念です。私はフィリピン人に対しても、言いたいことはしっかり言います。
役所や銀行からすれば、最も厄介な客です。それは、私が全てルールを守っているからです。ルールを守るからこそ、「意見を言う」権利があるのです。
少し話は飛躍しますが、フィリピンでビジネスをしていて、最も注意しなければいけないのはタレコミです。
最近は減ったと聞きますが、以前はライバル企業が競合先の不祥事(例えば日本人がノービザで働いている等)を役所に告発して営業妨害をするなんて話をよく聞きました。
まあ、私からすればそんな「隙」を作ること自体が甘いのです。さらには、タレコミは日本人同士に留まりません。
そう、フィリピン人からの「タレコミ・ゆすり・恐喝」の話もよく聞きます。例えば、解雇されたフィリピン人が逆らみし、あることないこと(あることあること?)役所にタレ込み、企業側がその対応に追われダメージを負うというケースです。
もう5年以上になりますが、某有名英語学校は揉め事だらけだった話を当時の日本人マネージャーから聞きました。もう、毎日のように弁護士が学校に来て、学校のオーナー(韓国人)は、時間のほぼ全てをその対応に追われていたそうです。
一義的には、「フィリピンに敬意を払う。」ために全ての法律は守らなければなりません。それが日本人としての矜持です。しかし、一方でこうしたタレコミを防止するためにも、隙を作らないという意味でルールは守るべきなのです。
スミマセン、今回は随分カタイ話になってしまいました。ただ、どうしても皆さんに騙されて欲しくないという思いからですので、どうかご容赦下さい。