【驚愕!】日本人のための英語資格TOEICの世界的知名度って知っていますか?
日本国内にいると盲目になることがあります。
英語試験と言えば、日本人にとっては右も左もTOEICですよね。
英検もメジャーと言えばメジャーですが、中高生と英語好きな年配者が受ける試験のイメージが強くあります。大学生や社会人にとっては、TOEICの方が圧倒的にメジャーな試験です。
TOEICや英検は日本国内では他の追随を許さない英語資格ですが、世界的に見たらどのくらい知名度があるのかご存知ですか?
これからグローバルな世の中になるので、英語資格もグローバルで通用するものを持っておきたいものです。
今回は、TOEICの世界的知名度の解説と、世界レベルで考えた時に取っておきたい英語資格について解説します。
英語の試験を比較する
私が知る限り、英語の試験で有名なのは下記の4つです。
日本で有名な順番に並べると、下記の順になると思います。
2. TOEIC
3. TOEFL
4. IELTS
一方で、これまた私の知る限りですが「全世界的に浸透している順」だと下記のようになります。
2. TOEFL
3. TOEIC
4. 英検
完全に逆というのが、笑えるというか恐ろしくもなりますね。
まず、英検はその名の通り、日本人が日本人のためにつくった試験です。外国人が受験することも可能だとは思いますが、外国人が英検を受けたという話は聞いたことがありません。
ということで、パイは事実上日本人だけなので規模感では最小でしょう。一方で、日本人の間での浸透度は抜群なので、1級や準1級という高いレベルに合格すると尊敬の眼差しを得やすいと思います。
私自身、英検は受験したことがないのですが、以前こんな話を聞いたことがあります。
アメリカに長く住んでいた高校生が日本に帰国してから準一級を受験したところ、スピーキングの成績が悪く、準1級取得に失敗した。その理由は「日本人の面接官の英語の発音が(悪くて?)理解できなかった」というもの。
嘘か本当か分かりませんが、ツイッターでは話題になっていましたね。
アメリカで5年暮らして、昨年帰国した生徒が英検2級の二次試験を対策なしに受けたところ、面接官の英語の発音が下手すぎて、何を言っているか聞き取れず落ちたという知らせを受け、英検2級の難しさを再認識させられた。
— 安藤 恒輝(英語講師) (@koki_ando0516) June 24, 2018
次に、英検の次ぐ規模と言えばTOEICでしょう。ここでは細かい数字には触れませんが、「延べ受験者数」で言えば、TOEICはこの4つの試験の中では最大かもしれません。
しかし、TOEIC総受験者の7割は日本人と韓国人と言われています。
詳しくは下記の記事をご覧下さい。
何と、日本人が65%、韓国人が12%
合計すると全体の77%がこの2国によって占められているのです。
参照: TOEIC信仰 -2 / TOEIC受験者 国籍別トップは65%であの国(http://cebuapprentice.com/?p=137)
そして、日本と韓国ではTOEICという試験が、社会や教育の仕組みに完全に組み込まれているため、「団体受験」が行われたりします。要は、一つの学校の生徒が「丸ごと全員」受けたりするわけです。
また、リピートの数も他の試験の追随を許しません。1回5,750円という受験料は、約25,000円もかかるTOEFLやIELTSに比べれば「お手頃」と言えます。ですから、TOEICer(トイッカー)と呼ばれる人達を始め、多くの方が年間複数回をリピート受験するのです。
さらには、TOEICの試験はリスニングとリーディングだけというのも、その「お手軽感」を増してくれます。TOEIC SWというスピーキングとライティングの試験もありますが、一般常識で捉えれば、まだまだ「別物」と呼んでいいでしょう。
世界では圧倒的にマイナーなTOEIC
この日本では圧倒的な存在感を誇るTOEICは世界的には超マイナー試験と言わざるを得ません。少なくとも、私のイギリス時代、TOEICという単語を聞いたことはありませんでした。
さらに、私はケンブリッジCELTAという英語講師の資格を持っているのですが、その時にクラスメート16人の中でTOEICを知っていたのは3名だけでした。この16人って全員英語の先生なんですけどね…。
ちなみに、その3名というのは日本人の私と、韓国で英語を教えているアメリカ人とオーストラリア人です。
また、TOEICのスコアを「英語力の証明」として受け入れてくれる教育機関も基本ありません。
留学や就職、更には永住権獲得の審査において、英語力の証明としての効力があるのは、IELTSとTOEFLのみです。
残念なTOEICとTOEFLにおける不正
TOEICは英語の母国イギリスでは全く通用しません。その事実を決定付けたのが「不正替え玉受験」の発覚でした。
確か、私がイギリスにいた2013年に起こった事件でBBCがドキュメンタリー番組を制作したほど話題になりました。
要は、英語試験の不正は、ビザの不正取得に繋がるからです。興味のある方は下記の動画をどうぞ。
そして、残念ながらTOEFLでも不正が何件も発覚しています。
「また中国人か!」と中国人を非難するのか、TOEFLの運営体制をやり玉に挙げるのかは個人の判断ですが、とても残念なことですね。
TOEFLは主にアメリカの大学や大学院の出願に使われますが、この不正を受けて「TOEFLはダメ」という大学が出てくれば、TOEFLの権威は一気に失墜するかもしれませんね。
2019年5月4日、新浪新聞の微博アカウント・頭条新聞は、米国で中国人によるTOEFLの替え玉受験が発覚したと伝えた。
記事が、ニューヨーク・ポストの2日付報道を引用して伝えたところによると、米国連邦政府当局は3月12日、カリフォルニア州に住む5人を逮捕した。容疑は中国人に代わってTOEFLを受験し、学生ビザを取得できるようほう助したことや、パスポートの偽造などだという。
参照: Record China / 中国人40人以上のTOEFL替え玉受験がアメリカで発覚 不正に学生ビザ取得(https://www.recordchina.co.jp/b707568-s0-c30-d0062.html)
ここで、中国人について。まあ13億人もいるので一括りに語ることはできませんが、私の実体験をそのまま書きますね。彼らは「暗記」が得意です。
彼らに話を聞いてみると、中国の教育は日本以上に画一的で、答えは一つであって、その一つの答えを得られる人が勝者になる学歴社会といった感じ。
すみません、分かりにくいかもしれませんが、社会に出ると答えは一つではないですよね。これが、学歴社会の勝者が必ずしも実社会で成功するとは限らない理由だと思うのです。
それと、中国人は本当にサラリと不正をします。これは僕の実体験です。僕はイギリス留学時代にMBAコースが始まる前に、大学が主催する6週間の英語コースを受講したのですが、その時にクラスメートが中国人ばかりだったのです。
そのコースではプレゼンの試験もあったのですが、なんと試験前日に中国人の集団が僕のところにやってきて一言、「KG(私のこと)、プレゼンで僕には質問しないでね。」とのこと。
僕は普段の授業では、やたら質問ばかりしていたので(英語の勉強のため)、僕に予想外の質問をされることを彼らは恐れたのです。
そして、彼らが取った戦略は、中国人グループの間でそれぞれ予め質問を割り当て、模範回答を用意しておくというもの。「小せーなー、コイツら!」と思ったのをよく覚えています。
それから、ライティングの試験の時などは、「初め」の合図の前に、普通に当たり前の如く、問題用紙を裏返して見て、中国人同士で中国語で何やら話していました。周りの学生のみならず、イギリス人の試験官もすごく驚いていましたね。
「中国人にも良い人はいます。」という反論が聞こえて来そうですが、そんなことは知っています。私にも素晴らしい中国人の友人がいます。ただし、ここに書いたことは「事実」なのです。事実をそのまま書いただけ、それだけです。
世界で最も普及している英語試験IELTS(アイエルツ)
最後にIELTSについて。これは「アイエルツ」と発音します。日本ではまだまだマイナーですが、おそらく世界的には圧倒的に普及している英語の試験です。
IELTSのセキュリティは徹底しています。指紋認証を含め、試験場に入るまでにしつこい程に本人確認の手続きを踏みます。
TOEFLで不正が発覚したことで、益々IELTSの勢力が増すかもしれませんね。私が初めてIELTSを受験した2007年には、アメリカの大学でIELTSを受け入れるところはありませんでした。
しかし、今では超名門大学を筆頭にほとんどの大学がIELTSでの受験が可能です。
IELTSについては、また別に記事で詳しく解説します。