フィリピンの日系メーカーでの海外インターンシップ体験談! | 留学・ワーホリ・海外留学・語学留学は留学ドットコム

フィリピンの日系メーカーでの海外インターンシップ体験談!

公開:2020/03/09 著者:鈴木 智也 259 Views

こんにちは。私が学生マネジャーを務めているフィリピン・スービックのiYES Language School(以下iYES)では、通常の英語留学(マンツーマンレッスン)に加えて、海外でのインターンシッププログラム(以下インターン)を提供しています。

今回はiYESで提供しているプログラムのことを更に知ろうと、自分自身が日系メーカーの人事部で5日間インターンに挑戦しました。

フィリピン留学で英語の勉強だけでなく、海外インターンシップにも興味がある方は、ぜひ読んでみてください!

 

※上写真は、出張して参加した就職説明会の様子

 

iYESのインターンプログラムとは?

iYESでは以下3パターンのインターンプログラムを提供しています。

 

(1)英語レッスン+インターン
(2)午前英語レッスン + 午後インターン ※受け入れ先によってはインターンと英語レッスンのスケジュール前後あり
(3)インターンのみ

 

(1)のパターンでは、1日50分×7コマのマンツーマン英語レッスンを1~2週間受けて英語への抵抗感をなくした後、インターンを開始するプログラムです。インターン開始前に英語を集中して勉強できるので、英語初心者から中級者の方が対象となります。英語に不安のある方から、読み書きは出来ても話すのが苦手な方にオススメのプログラムです。

(2)のパターンは、到着翌日のみ50分×7コマのマンツーマン英語レッスンを受けた後、すぐにインターンを開始するプログラムです。ただ、平日は毎日午前中に50分×2コマのマンツーマン英語レッスンがあるので、インターンでわからなかった英語表現などの勉強ができるので英語初心者から中級者には最適なプログラムです。

(3)のパターンは、到着翌日のみ50分×7コマのマンツーマン英語レッスンを受けた後、インターンのみを行うプログラムです。インターン期間中は一般の従業員と同じように、8時間ほど業務に取り組みます。留学経験者など英語上級者の方に最適なプログラムです。

 

全てのパターンにおいてインターン業務日は、その振り返りレポートをiYESに提出する課題が与えられています。そのため、業務をやりっぱなしにしないことがポイントです。

英語で振り返りを記載する欄もあり、英語の先生の添削も当然受けられるので英語力の向上も同時に期待できます。

また、当校のCEOである中沢が必要に応じてフィードバックを与えるので、初めての海外インターンでも不安なく取り組めることが大きな特徴です。

 

インターン開始までの流れ

インターンをするまでの流れは、当然一般のお客様と同じでした。最初に、中沢と面談をし、私の将来の目標やキャリアプラン、英語力などから日系メーカーの総務や人事関連の業務がフィットしそうという結論になりました。

その後、中沢が受け入れ先の候補を複数提示してくれました。その中で会社の規模や製品などを調べた上で、私が興味を持った会社に応募をしました。

応募をする際に簡単な履歴書を日本語と英語で作成をしました。こちらはiYES指定のフォーマットを使いました。こちらには今までの経歴と所有資格、今回のインターンに参加する動機などを書きました。それを踏まえて受け入れ先企業様が受け入れてくださるかが決まるので、非常に丁寧に書きました。

 

それを持って中沢がスービック内の企業とコンタクトを取り、日程の調整や業務内容の概要などを決めてくれました。その上でインターンに必要な物などを準備しました。

私の場合は濃い色のジーンズの着用が必須だったのでそれの準備と、リュックサックの持ち込みが禁止とのことで小さなポーチを準備しました。

また、受け入れ先企業様までどのように移動するかなどの確認もしていただきました。(私は従業員用シャトルバスを利用しました。)

 

体験したインターン先の概要

私はiYESの学生マネジャーということもあり、英語のレッスンを毎日50分×3コマ受けさせていただいているので、上記(3)パターンでのプログラムに参加させて頂くことになりました。

私は4月から日系化学メーカーに就職することが決まっており、将来は駐在員としてキャリアを築きたいと考えています。そのため今回は日系メーカーにお世話になることにしました。また、駐在の希望が叶った場合は、現地の人材をマネジメントする必要が出てくると考えています。それに大きく関わる現地社員の採用プロセスやアセスメントを学びたいと思い、人事部で採用に関わる業務をさせていただきました。

今回お世話になった会社の特徴は、人事部に日本人が一人もいないことでした。徹底した英語環境に身を置くことができ、言語の面でも文化の面でも非常に良い体験ができました。

 

→ 受け入れ先企業様のある工業団地の入り口。

 

インターン中の1日の流れ

下記が私のインターン時の1日の流れです。

 

時間内容メモ
7:10シャトルバス乗車現地の社員さんと一緒に移動しました。
7:30会社到着、朝ごはん社員食堂を使わせていただきました。
8:00業務開始
10:00休憩時間・ランチ社員食堂でランチを社員さんと食べました。
10:15業務再開
12:15昼休憩・お昼寝歯を磨いてお昼寝をするのがフィリピン流。(笑)
13:00業務開始
15:002回目のランチ?社員食堂で、またご飯を食べます。(笑)
17:00業務終了、バス乗車
17:45バスターミナル到着夕方は帰宅ラッシュもあって道が混みます。
17:55iYES到着インターン振り返りを記入して提出。
18:30帰宅

 

日系企業様に受け入れていただいたので、しっかりと時間厳守でスケジュールは進みました。日本とは違ったのは、昼休みに全員昼寝することです。(笑)メーカーで工場が併設されている関係から、早朝から移動する社員が多くいらっしゃったので、昼休みを有効活用していると解釈しました。

人によっては家からクッションを持ってきたり、パイプ椅子を使ったりと、様々な工夫をしていました。(笑)日本では見慣れない光景でしたが、午後眠くない状態で集中して業務に取り組むのは合理的だと思いました。

このような違いを体験することも、海外インターンの醍醐味だと思います。

 

→ 出張時のランチはやっぱりJollibee。(笑)

 

人事部での業務内容

インターン初日に社内ルールなどを説明していただき、その上で採用に関わるプロセスなどを教えていただきました。実際に午後からは業務に携わらせていただきました。主に以下の3つ業務をしました。

 

(1)応募書類の管理と応募資格の有無の確認
(2)人事部での筆記テスト及び面接のサポート
(3)各事業マネジャー(採用責任者)の面接のオブザーブ

 

(1)の業務では、主に年齢などの偽装がないかの確認や、以前受け入れ先企業様で働いた経験があるかなどを調べました。
日本では考えられませんが、書類の年齢などが間違っていたりします。日本とは異なり応募書類のフォーマットが決まっていません。

そのため、応募者によって書いてある内容や応募書類のサイズまで違います。細い部分もしっかりと見る必要があり、非常に大変でした。

 

記載内容についても日本とは大きな違いが見られました。特に個人的に興味深かったのは、身長と体重、宗教観の記載をしていたことでした。メーカーで機械操作に関わる業務をする場合は、身長や体重も要件に含まれるからだそうです。

また、土日勤務の場合はミサなどの宗教関連のアクティビティとの関わりについて話をするからだそうです。約90%がキリスト教(80%がカトリック、それ以外が10%)の国ならではだと感じました。プライバシーという点では、日本人としては疑問に思う部分は多少ありました。

しかし、フォーマットの指定がないにも関わらず、現地の人々が違和感なく自己申告をしてくるのであれば、それは合理的でいいのかと感じました。実際にインターンをしてみたからこそ分かったことでした。

 

また、大学時代からのセミナーへの参加記録やインターン(現地ではOJT: On The Job Trainingと呼ばれます)の記録を提出してきました。インターンの記録の場合は、その推薦人の方の名前と役職、電話番号まで記載をされていました。

新卒採用という概念が殆どないフィリピンでは、学生の間にインターンをします。その間に信頼を勝ち取り、推薦をもらう必要があるようです。

日本型雇用の特徴である終身雇用が壊れると、新卒の即戦力化が求められると思います。徐々に日本も学生の間に何をやったかが問われる厳しい状況になるのではないかと感じました。

 

(2)の業務では、筆記試験の準備や採点から面接で実際に質問をさせてもらいました。筆記試験に関しては、数理問題と抽象理解を問う選択式の問題を実施していました。このテストの点数で足切りをしていました。

また、記述式の心理テストもあり、こちらは筆記試験を合格した場合の面接用の資料として使われていました。こちらの試験はすべて英語で記載をされており、基礎学力に加えて基礎的な英語の読み書きの力を測定していました。

人事部での面接では志望理由や企業の理解度、応募者の能力がどのように応募したポジションで活かせるのかなどを聞く形式でした。能力を測るというより、人間的に問題がないかを測るものでした。その理由は採用の最終決定権は人事部には全くなく、各部署のマネジャーレベルの人が判断するからです。

 

また、職種毎にジョブディスクリプションが明確になっているので、人事部では判断ができないケースが殆どだからです。日系企業様でインターンをさせていただきましたが、このような部分は外資系と同じシステムを採用されていて、非常に参考になりました。

この面接も基本的には英語で進行がされました。こちらで英語の聞く力と話す力を見ていたようです。日系企業で上司が日本人のため、英語でコミュニケーションする必要性もあります。

また、フィリピンは約100にも及ぶ言語が存在すると言われているので、フィリピン人同士でのコミュニケーションでも英語を使う必要性があるからかな…と思いました。

 

幸運なことに初日から合計15回以上は現地社員の方と一緒に面接官を務めさせていただきました。英語面接の難しさもそうですが、それ以上に中身を厳選することの難しさを感じました。

その一方で、ジェスチャーや表情などでえられる情報が非常に多く、「メラビアンの法則」の有用性を肌で感じることができたのは大きな収穫でした。

自身の立ち居振る舞いを考え直すきっかけとなりました。

 

メラビアンの法則とは?

好意・反感などの態度や感情のコミュニケーションについてを扱う実験である。感情や態度について矛盾したメッセージが発せられたときの人の受けとめ方について、人の行動が他人にどのように影響を及ぼすかというと、話の内容などの言語情報が7%、口調や話の早さなどの聴覚情報が38%、見た目などの視覚情報が55%の割合であった。

引用: Wikipedia / メラビアンの法則

 

(3)の業務では、各事業部のマネジャークラスの人の面接に同席させていただき、そのオブザーブをさせていただきました。こちらの面接も当然のように英語で進行されました。

マネジャーの方によっては、気になる点があれば実際に候補者に対して質問をさせていただいたり、私だったらどのような基準で採用をするかなどのディスカッションをさせていただいたりしました。

私は入社後の伸び代を候補者の評価に入れてしまっていましたが、受け入れ先企業様では、そのことは考えられていませんでした。

 

ディスカッションを通じて如何に自分が日本型雇用に染まった考え方を持っているのかを考えさせられました。

駐在員を目指すかどうかに関わらず、グローバル化している昨今の経済状況を考えると、早いうちから国外の発想や思考法を学ぶことが大事だと痛感しました。

どちらが正しいというわけではないのですが、自分が無意識に考えていることが顕在化させられるのは海外インターンならではだと思います。

 

私は5日間の業務期間の間、2回出張に行かせていただきました。

1回は50社程度が集まった大規模な就職説明会に、もう1回は大学でのオンキャンパスリクルーティングに参加をさせていただきました。

社内だけでなく社外での業務経験が積めたことで、採用という領域においてどのように社外との関係を築くかなど、フィリピンの独自性を体験したことは今後のビジネスキャリアに大きく活きてくると思います。

 

→ オンキャンパスリクルーティングで訪れた大学。

 

インターン終了後

全ての業務終了後、受け入れ先企業様にどのようなことを学んだかのレポートを提出しました。こちらについては、企業様毎に違います。必要ないという企業の方が多いかもしれません。

英語でWORDに2枚(約800字)でレポートを提出しました。自身の業務を振り返るという点、英語で意見を伝えるトレーニングという点で非常に良かったです。

こちらを提出する前に、iYESの先生内容のチェックをしてもらいました。このようなことができるのも語学学校経由のインターンのメリットだと思いました。

 

ここまでの業務とレポートを踏まえて、受け入れ先企業様からiYESのアセスメントシートを記入いただきました。今回受け入れて頂いた人事部では、フィリピン人インターンの受け入れ経験はあったものの、日本人は私が初めてということでした。

英語を通じて現地の社員の方と同じ業務をさせていただき、他のフィリピン人と比較した上で業務スキルに関しては平均点、更にスピードに関しては平均以上の評価を得られたことは非常に大きな自信となりました。取り組み姿勢に関してはすべて平均以上ということもあり、それも大きな自信となりました。

また、終了後には受け入れ先企業様より、受け入れ先企業の名前、受け入れ先部署名、就業時間、就業期間が記載されたインターンの終了証明書を発行していただきました。

 

→ 受け入れ様企業からいただいたフィードバック。

 

海外インターンシップに向いている人と向いていない人

実際にプログラムを体験してみて、海外インターンに向いている人と向いていない人がいると思ったので、まとめてみました。

 

・海外インターンシップに向いている人

 

(1)明るく前向きに物事に取り組める人

日本とは生活環境が大きく変わる中で業務に取り組むので、楽しいことばかりではないです。そのチャレンジングな環境を楽しめることが大事だと思います。

 

(2)相手の個性を尊重できる人

言葉や文化が異なることを理解し、尊重できることが大事です。その差を楽しみ、成果に繋げる気概が求められると思います。

 

(3)約束を守れる人

日本人は約束や時間を守ると思われています。英語を通じての業務なので、コミュニケーションのミスから約束を守れないことがあるかもしれません。何度も期日の確認などをする姿勢が求められます。

 

(4)今の自分から一皮剥けたいと思っている人

これが一番大事です。むしろこれだけと言えるかもしれません。この気持ちをしっかりと持つことで、言葉や文化の壁などのチャレンジングな環境を乗り越えることができると思います。

 

・海外インターンシップに向いていない人

 

(1)他責の人

絶対にチャレンジングな環境と向き合わざるを得ないので、それを他人のせいにするようだと自分も成長できないですし、周りにも迷惑をかけてしまいます。

 

(2)受け入れ先企業様に過度な期待をする人

何事も最初は基本的なことから業務をします。ときには書類整理や清掃もします。華々しい業務だけをイメージして渡航する人には向いていないと思います。

 

(3)自分の意思で参加しない人

親や友人に勧められて何となくの参加や、流行りだからという理由で参加することは止めた方が良いです。時間もお金も勿体無いと思います。

 

まとめ: 学生の間に海外インターンに挑戦しよう!

今回日系企業での海外インターンに参加をさせていただき、異文化の中で業務をする難しさと楽しさを感じることができました。

海外インターンを通じて自身の強みや改善点を知ることは、今後のキャリアを築く上では大きな経験になるでしょう。

 

春休みや夏休みなどの長期休暇を利用して「英語を学ぶ」だけではなく、「英語を活用する」経験をしてみてはいかがですか?

 

これからの留学経験者に求められるものは、英語を学ぶことに加えて、「英語を活用した経験」が一層重視されてくるようになるでしょう。

日本の雇用形態を見ていても、終身雇用の終焉、大学生のインターンシップ定着化、通年採用の実施傾向など、雇用の欧米化も徐々にシフトを感じます。企業側も今以上に即戦力を求め、実戦経験のある人材を重宝するようになります。

「迷ったらとにかくチャレンジ!」の精神で、海外インターンに参加する若い人が増えることを期待しています!

 

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