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カテゴリー:ニュース

【フィリピン留学】コロナウイルスの封鎖は日本で起きてんじゃない、フィリピンで起きてんだ!

更新:2020/03/22(公開:2020/03/21) 著者:佐藤 高史 634 Views

今回で新型コロナウイルスに関するコラムは、3回目になります。

多くのフィリピン語学学校経営者たちがツイートして毎日情報発信しているので、オレはやる必要ないかなーっと思っていました。

しかし、現状についてエージェントさんやフィリピンに住む日本人と話していると、気付かされること。

 

それは、「日本とフィリピンにいる日本人のコロナウイルスによる再開校時期や、他情報の温度差がかなりある。」と言うことなんです。

 

この温度差って、結構ヤバイ事なんですよね。

例えば、現在留学検討者がカウンセリングに行ってカウンセラーさんが、以下のようにお客さんに説明したとします。

 

「今のフィリピンはコロナに対する国策で外国人に対し新規ビザを発給しない(3月20日発表)ことになっているけど、現地学校からは4月19日から開校予定という告知があります。」

 

であるならば「4月19日渡航でお願いしまーす。航空券も取っておきまーす!」という展開になります。まあ当然ですよね。

フィリピン激動の1週間を知っている方も少なくないはずです、毎日のように国からの情報が変わり、学校関係者は毎日その対応に追われまくり、フィリピンでは朝令暮改(コロコロ対応が変わる状態)は国レベルでも当たり前です。

「学校が4月19日から再開校します。」と広報していても、フィリピン政府やTESDA(教育の専門機関)がまだダメといったらそれまで。

 

 

「そんなら、いつになったら開校出来るの?」とフィリピン人に問いただしたところで、返事は「そんなん知らんがな」と一言で終わりです。

私たちは、そうゆう国でビジネスしている事を再認識しなければなりません。

フィリピン政府から広報される情報は、いつも抽象的発言で具体性が本当に乏しい。そんなんで外国人の私たちが開校日を判断するなんて不可能なんです。

 

もし仮に4月中旬から留学希望ならば、学校の申込みだけはしても、航空券は可能な限り直前まで購入しないことです。

 

航空券の日にち変更やキャンセルって、結構面倒くさいですからね、カウンセラーさんたちもコロナウイルスの案件が終息するまではクソ忙しいです。

であるならば、自分で購入する航空券くらいは、自分で情報収集した上で購入時期を判断するべきです。全部が全部カウンセラーさんに頼りすぎないことです。彼らだってクソ忙しかったら、たまには適当返事もしたくなります。人間だもの。

けど、「実際の留学先ってそんなに何にも出来ないものなの?日本では案外落ち着いてきているのに。」と思うでしょう。今回もフィリピン・クラークの現状をお伝えします。この状況を見て、日本と現場のギャップを感じていただきたいです。

 

「封鎖は日本で起きてるんじゃない!フィリピンで起きてんだ!」と叫びたいです。

クラーク周辺の概況

まずは現在(撮影時3月21日)のクラーク周辺の街はこんな感じです。

前回の投稿では、街で歩いている人の数は、いつもの1/5くらいと比喩しました。しかし、今はそれどころじゃないです。

政府から「1家族1名まで外出可能」と命令が出ているので、には数えられるくらいしかヒトがいません。

 

 

 

とは言え、サプライチェーンは停止している訳ではないので、モノは潤沢に回ってきています。

このヒトたちのお陰で私たちの生活はまだ安全に保たれています。物流関係のオッちゃんたちにはマジで感謝です!

 

 

ヒトが出歩かなくなったので、市民の足であるトライシクルもヒマ、ヒマ、超ヒマです。

ちなみにフィリピンでよく見かけるジプニー(乗合バンみたいなやつ)は、休業命令出ているので全くありません。

 

 

買い物前に小腹空いたのでダブルチーズバーガー3つくらい食べようかなと思い、近くのマックに行ったら何てことでしょう…。

ドナルドさんしか働いていません!ナゲットもバーガーもコーラーもダメでした。要するに店が閉まってると言うことです、ハイ!

 

 

ショッピングモールの状況

最寄りのショッピングモールに着きました!3月21日現在ではショッピングモールはスーパーマーケット部分のみ営業可能でその他は一切休業となっています。

そして、そのスーパーでさえ営業時間が短縮されています。

 

 

今回も勿論入り口では体温チェックですが、ヒトが少ないのですんなり入場できます。

しかし、マスク着用が義務付けられているので、マスク無しのヒトは入場お断り状態。

 

 

中に入るとこんな感じにガラーンとしています…。

 

 

家族の台所ジョリビーも勿論クローズ、周りのパクリ物市場も勿論クローズです。

 

 

スーパーマーケットにはそれなりに人はいますが、いつもの大体半分以下。ちゃんと皆マスク着用していますね。

 

 

2週間前から皆かなり大量買いしてたから、品揃えが気になります…。

 

 

あれ?普通に全部陳列されてる。全然問題ねーじゃん。マンゴー食いてー!

いやいや、みんな非常食とか買いこんだから、インスタント食品が大量に欠品してるはず。

 

 

あれ?カップラーメンめっちゃあるじゃん!ここまで来たのでフィリピン人の9割は好んで食す私の好物でもある「PANCIT CANTON(パンシットカントン)」を買い足していきます。

 

 

このパンシットカントンは、通常なら4フレーバーあるのですが、この日は辛口しかありません。

辛口ばかり食べていたら、下痢になってしまいます!さすがに他3フレーバーは欠品が生じていました…。

次に気になる洗剤関係を見てみると。

 

 

流石にいくつかの商品に欠品が生じてますね。けどこれくらいの品数があれば、全然洗濯できます。ちなみにフィリピンの洗濯事情は、まだまだ多くの家庭が洗濯板で毎週末手洗いしています。

最近になってコインランドリー事業が拡大して、コインランドリー利用者が増えてきました。

次は日本や世界でも大量欠品が出まくっているトイレットペーパーです。ペーパーが無いと手で尻を拭わなければならないので、このアイテムは何とかしてでも手に入れたい!

 

 

あれ?これも結構在庫あるね。取り合いした形跡も勿論ないし至って普通のトイレットペーパーコーナーです。

じゃあフィリピンではこの緊急事態に一体何が品薄になるんだ?!…で発覚したのがこれ!

 

 

プリングルスのサワークリーム味…。ラスト2点のみとなっております。フィリピンの皆さん、はよ買わんとしばらくサワークリーム味食べれんことになってしまいます。

んで他の商品棚見てもこんな感じ

 

 

「この緊急事態で大量買いしていく商品がポテチかよ!?」ってなりましたね。どんだけお前らチップス食いたい!???そんなにか?

こんな時にフィリピンでの売れ筋商品が明確になってきますね。やっぱりダントツの支持率を誇るかっぱえびせんは、もう売れ切れ間近です。

 

 

このかっぱえびせんは、こちらで食しても全く同じ味ですが辛口となっています。また、見てのとおりブランドがカルビーではなく「Oishi」というブランド。

これはフィリピンでこのブランド展開している中国の会社なんです。Miniso(謎の日本ブランド)に続きOishi。さすが中国としか言えません。

けど、今回も言いたいのですが、このパクリ物を展開して事業として成功させてしまう中国人の無鉄砲さというか、後先考えない圧倒的な行動力とパクリ力には感嘆します。

別コーナーの生鮮食品やフィリピンの主食であるパンはというと、こんな感じです。

 

 

 

これも問題なく商品供給されています。

これくらい商品が陳列されていれば、生きるための食品の争奪戦にはなりませんね。今のところは至って平和なスーパーです。

 

よく聞くチェックポイントとは?

スーパーでGCash(フィリピンのPaypayみたいなやつ)でキャッシュレスで支払いを済ませ、帰路についてる時に思ったのが、各所にチェックポイントが設置されて厳重化されているという事。

この日はジプニーが無かったのでチャリで移動してたのですが、いつものショッピングモールの道中にはチェックポイントは見かけませんでした。

ところが、帰り道に渋滞してるなーっと眺めていたら、そのチェックポイントを見つけました。

 

 

 

このようなゲートが設置され、全通行者にIDの提示が義務付けられます。

私が住んでいるエリアは地方都市の一画なので、この程度の渋滞で済んでいます。しかし、マニラや交通量の多い道では、半端じゃない渋滞になっていることと想像出来ます。

現在でもマニラ付近では、マニラ空港利用者で12時間以内に出国するチケットを提示すれば空港までは通過できることが実証されています。ただし、どれほど時間がかかるかは予想できません。

 

ツイッター情報ではバギオからクラーク空港に向かうのに通常3時間のところ、何と13時間も要したというツイートがありぶっ飛びました。

こんなに時間が掛かっては、十分に早く出発したところでフライトに間に合わない可能性が一気に高まります。

上記のチェックポイントは市内でもエリア毎に設置されており、すぐ隣では別のチェックポイントが設置されていてこちらも渋滞を引き起こしていました。

 

 

フィリピンの情報は「朝令暮改」

以前にも申しましたが、フィリピン政府からの情報発信は厳重になったり、いきなり緩和されたと思ったら、やっぱり厳重になったりと日に日に変更があり、翌日どうなるか誰も予想出来ません。

このような朝出た命令が夕方には変わるような状況を表す「朝令暮改」という言葉が中国にあるのですが、フィリピンの現状はまさにその通り。

私たちのようにフィリピンに長期滞在していると、「あーやっぱりまた変わったか。」と受け入れられますが、この変更の連続に不慣れな外国人は不満が増幅していきますよね。

 

一応、3月21日時点では新規のビザは発行不可、外国人は来ないでください状態。

 

地元民も事態が終息するまで極力家で大人しくしてください。「他エリアに出て行ったら、もうこのエリアには戻れません。」というかなり厳格なルールが統制されています。

この煽りを受けて、知人のフィリピン人は息子を隣町の学校まで迎えに行ったら、チェックポイントで「迎えに行くためにこのゲートを通過してもいいけど、再度通過は出来ないから解除されるまでどこかに住んでてね。」と言われたそうです。

その母親は結局息子のためにゲートを通過し、合流してから家に戻れないのでそのエリア内の祖母の家に現在は滞在しています。

 

別の話では、チェックポイントの警察に賄賂を交渉したけど、それも頑なに拒否されてます。警察も本気出してます。

このように、今回のフィリピンの政策は厳重且つ必要以上に細かく徹底されていますので、語学学校スタッフも出勤したら家には戻れない状態。また、TESDAからも休校命令が出ているので、下手に開校したら学校がペナルティーを受ける事となってしまいます。

これだけ厳しいルールが敷かれているにも関わらず、いつまでという期限が設定されていないのが実情。そのため、いくつかの学校からは、以下のような注釈をしています。

 

「再開校は4月19日を予定していますが、事態が良化、悪化した場合に前後することもあります。」

 

夏まで全く授業が開始できないのか、それとも案外4月上旬にはあっさり解除されてしまえば最高なのですが、全く誰も見当がつきません。

だからと言って、悲観的に考えすぎる必要もないので、今はただ黙って体制を整える。

私の尊敬するヒトはこう言います

 

「世の中で無駄だと思うことは、わからないコトを心配するコト。1年先も10年先を心配するより、今を頑張ろう。」

 

いつ、フィリピン留学が復旧するかはわかりません。

けど留学検討者は、時期がズレたおかげで今他の何かができるので、いつなんだいつなんだと問い詰めるより、どしっと構えて気持ちを切り替えて、来るべく終息宣言を待ちましょう。

自分の時間と労力は出発前の勉強にでも費やして、留学の時を待つと心が落ち着くかもしれませんね。

 

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