留学コラムを執筆して3カ月!個人的目線から留学ライターになるメリットとデメリットを紹介
こんにちは。フィリピンのスービックにあるiYES Language School(以下iYES)で学生マネジャーをしている鈴木です。
いつも留学コラムを読んでいただき、ありがとうございます。この度、3月いっぱいで学生マネジャーとしてのインターンを終えることとなりました。
この3ヶ月で25個以上のコラムを書いてきました。日本に戻ってから残っているネタを書き進めており、合計約4か月間の留学ライター生活となりました。稚拙なコラムでしたが、多くの読者に読んでいただけて非常に嬉しかったです。
今は個人が積極的に情報発信する時代ですが、留学コラムのような媒体に記事を出稿すること自体、社会人としての経験値にもなる時代です。
今回は、留学コラム執筆の経験を踏まえて、留学コラムを書くメリットとデメリットを整理しておきたいと思います。
今後、留学ドットコムで留学ライターとして活動してみたいと思っている人は是非参考にしてみてください。
メリット1: 計画的にスケジュールを組むスキルが身につく
コラムの掲載においては、掲載頻度と掲載期間を事前に留学ドットコムの担当者の方と決める必要があります。私の場合は約4ヶ月の間、毎週1本以上のコラムを書き上げるという約束をしました。
体調不良や特殊な事情を除いては、基本的にはそのペースでコラムを書き続けなければいけません。そのために事前に誰を対象としたどのようなコラムを書くのか、そのために必要なインタビューや写真撮影などをいつ行うか、そのコラムをいつまでに書き上げる必要があるのかなどを調整する必要がありました。
留学経験者の方は理解していただけると思いますが、留学期間中は体調が急に悪くなるというネガティブな理由から、友人などから急に夕食のお誘いをもらうなどのポジティブな理由まで、様々な理由から急に予定が変わることが頻繁にあります。
私の場合は語学学校での学生マネジャーとして留学をしていたので、生徒様の状態によっては急にスケジュールを調整する必要もありました。
このような全ての可能性を踏まえて、私自身のスケジュールの調整は当然のことから、インタビュー対象の方のスケジュールの調整をする必要がありました。
その上で期日を守ってコラムを書き続ける生活を過ごすので、留学コラムを書き終える頃には計画的にスケジュールを組むスキルを身につけることができるようになります。
海外に滞在中は日本とは違って時間にルーズになりやすくなると思います。しかし、日本の方とやりとりをし、コラムの掲載を通じて期日を守る約束をすることで、そのようなことを防ぐことができるのは良い点だと思います。
メリット2: コミュニケーションスキルが磨かれる
コラムライターと言えば、パソコンと向き合って仕事をするイメージを持つ人が多いと思います。確かにライターの実体験をコラムにする場合、取材を含めても殆ど他人と関わることなくコラムを書くことができるでしょう。
ただ、私のように語学学校の学生マネジャーとして学校や学校の所在地の実態をコラムにする場合、私がリリースしたコラムは主観に基づくものであって信憑生にかける可能性が出てきます。
極端なことを言えば、集客のために正しくない情報を書くこともできてしまいます。それを避けるために留学ドットコム様では実名、顔出しでコラムを書くというルールがあります。
そのようなルールがあるとはいえ、よりリアルな現地の情報をお届けするためには実際にiYESに来ていただいた生徒様にお願いをして、インタビューをさせて頂いてコラムを執筆するのが一番です。
留学ドットコム様においては情報の正確性という観点から、インタビュー形式のコラムに関してもインタビュイーの方は原則として実名、顔出しでコラムを書くというルールがあります。
この点を快く思ってくださらない生徒様も当然いますので、そこをご理解いただくために、普段からの業務での生徒様との信頼関係の構築が大事になってきます。
コラムを書くために信頼関係を築くという訳では決してないのですが、結果的に普段の業務への取り組み方が非常に重要になります。
また、インタビュー形式のコラムを執筆するためにはコラムの企画(大まかな方向性を決める)、インタビューの実施、原稿の修正及び写真の提供のお願いなど、インタビュイーの方に多くの時間を割いていただく必要があります。
顔や名前を出していただくというプライバシーという観点、お時間を頂戴するという観点からインタビュイーの方に関して多大なるご協力が必要となります。ご協力を得るためにも信頼関係がすごく大事ですし、インタビュイーの方との約束を守ることなど基本的なことが非常に大事です。
全ての調整などをする上で一つコラムを執筆することができるのですが、その過程において間違いなくコミュニケーションスキルを向上させることができます。
メリット3: 日本では出会えない方たちとキャリアについて話ができる
これが留学ライターの一番の醍醐味だと個人的には思っています。私が学生マネジャーを務めるiYESには、多くの社会人の方が英語留学にお越しくださいました。
また、多くの学生の方にも英語留学やインターンプログラムに参加していただきました。学生マネジャーとして一緒に業務に携わる学生の方にも出会えました。
インタビューという形でそのような方々の今までのキャリアや今後のキャリアプランを聞かせていただけたことで、多くの刺激を得ることができました。
例えば、私が日本にいる間には、外資系でシニアマネジャーを務められているような方とキャリアについて話をさせていただく機会は当然ほとんどありません。また、私の年齢を考えると、10代後半から20代前半の学生と話す機会もほとんどありません。
日本では特に年齢や学歴などの所属から、対等に話をする機会が限定的になりがちだと思っています。しかし、留学先では同じ日本人として「なぜ留学を決意したのか?」、「今後どのように英語を使ってキャリアを築きたいのか?」など、腹を割って話せることができます。
このような経験は、実は英語を学ぶこと以上に尊い経験なのではないかと私は思っています。多くの刺激を得ることができ、今後のキャリアをより深く、色々な角度から再検討することができたこの4ヶ月ほどの時間は、本当に幸せな時間だったと思っています。
メリット4: 情報収集スキルが向上する
長期間コラムを連載する場合、そのネタを一人で集めるのには限界がきてしまいます。一人一人当然物事の興味が違うので、どうしてもコラムのアイデアが偏ってしまう傾向にあるからです。そうすると一部の読者さんにしか読んでいただけません。
それではフィリピン留学の良さや語学学校の良さなどを伝えきれないと思い、周りの人からどのようなコラムのニーズがあるのかを聞いたりしました。
例えば語学学校の生徒さんが「世界遺産巡りしてみたいけど、どのようにしたら良いのか?」、「スービックにはどのようなレジャーがあるか?」そういう声には常に耳を傾けていました。それを実際に私自身が体験してみて、その内容をもとにコラムの執筆に挑戦しました。
私の場合は英語の勉強をメインの目的として学生マネジャーとしてフィリピン留学を選びましたが、生徒様の中には英語学習以上にフィリピンの文化などに興味をお持ちの方も当然いらっしゃいます。
そういう方々の知りたい情報をコラムにする過程で、私一人では情報収集しきれなかったと思われる情報を収集し、コラムとしてリリースできたのは非常に良かったと思います。
留学ライターとしての活動を通じて、私の興味の薄かった部分に関してもアンテナを立てておくスキルが身についたと思います。
メリット5: 日本語のライティングスキルが向上する
留学コラムに掲載していただくには、コラム1つ辺り大体3,000文字から6,000文字が必要です。(それ以外にも細かい規定などはありますが、それは留学ドットコム様に直接お問い合わせをしてください。)
大体Wordで3枚から6枚程度の量といえばイメージしやすいでしょうか。大学に通った経験のある方ならわかると思いますが、中間レポートなどと同等の分量で結構ボリュームが多いです。
コラムを書くことはあくまでも手段であり、読者の方に正しい現地の情報を伝えることが主な目的です。そのため、起承転結などを意識して書かないとメリハリのないダラダラとした文章になってしまい、読者の方に読んでいただけません。
読者の方に伝わりやすい表現などを考えることは、日常のコミュニケーションにも通ずるところがあり、良い経験になったと思います。
また、海外にいると日本語を書く機会が一気に減ってしまいます。留学をされている方の多くは帰国後、学校生活や仕事で日本語を使うでしょう。
コラムの執筆を通じて、現地の情報を正しく分かりやすく読者に伝える訓練ができます。英語力も大事ですが、日本語力もレベルアップしておいてマイナスはありません。
実際、日本に帰国して働く場合を想定すると、英語力も評価ポイントとなるでしょうが、それ以上に日本語力があることは大きな魅力です。
メリット6: 留学の記録が残る
コラムを執筆すると決まっていると、意識的に写真をたくさん撮るようになります。コラムのネタ探しと近いのですが、些細なことでも写真を撮っておくようになります。また、少しでも良い写真が撮れないかなど常に気にするようになります。
誰でも留学最初の頃は物珍しさから様々な写真を撮ったりすると思うのですが、徐々に写真を撮らなくなる傾向があると思います。ただ、コラムを執筆することで、最後まで写真だけは取り続けてきました。
今スマホのカメラホルダーを見返すと、本当にたくさんの思い出が詰まっています。継続的に写真を撮ってきて良かったなと心から思います。
また、リリースされたコラムは、留学ドットコム様のサイトを通じて、半永久的に残ります。私はこれまで個人的に日記などを書く習慣が特になかったので、リリースされたコラムを見ることで、その当時のやりとりなどの思い出を振り返ることができています。
リリースの前に第三者の目を通すため、たくさんの正確な情報を残すこととなるので、留学コラムという形で留学の記録を残すのもアリだなと活動を終盤の今は思っています。
デメリット1: コラムの執筆にはかなりの時間がかかる
私の場合、一つのコラムを作成するのに大体10~20時間は必要でした。通常のコラムの場合はテーマ決定(約1時間)、取材(3~5時間)、執筆(3~5時間)、校正チェック(1時間)という形です。
インタビュー形式のコラムの場合はもっと時間がかかります。テーマ決定(1時間)、取材(1~2時間)、文字起こし(3~6時間)、執筆(6~10時間、大体2部構成以上となる)、校正チェック(2~3時間)となります。
上記の時間の割り振りをご覧頂くと、テーマの設定に時間がかかると感じた方も多いと思いのではないでしょうか?一言だけ付け加えておくと、ここが一番大事でしっかり時間をかけておくべき部分です。
テーマの設定に失敗すると取材も進みませんし、執筆の段階でかなり苦労をします。中身がつまらなく、文字数も全然足りないなんていうことも…。
私自身ライターを始めてからテーマ決めの重要性を学んだので、今後留学ライターを目指す人はぜひ知っておいて欲しいなと思います。
私はiYESの学生マネジャーとしての平日約5時間の業務をしていました。その中には当然学生対応などが含まれます。そのため、コラムのみを集中して執筆することが当然難しく、3~4日に1コラム程度の仕上がりとなりました。
留学ドットコム様へのコラムの提出で、留学期間中は結構大変だったなと振り返れば思います。
デメリット2: コミュニケーションスキル次第でインタビューの可否が決まる
私はインタビューを同じ学生マネジャーの方たちと、実際にiYESに来てくださった生徒様にさせてもらいました。同じ学生マネジャーには「業務だから協力してください。」で問題ありませんでした。
しかし、生徒様には完全にボランティアでご協力をいただいておりました。生徒様の貴重な留学中の時間を「奪う」ということを意識して、インタビューの事前準備やコラムの作成を徹底しました。
大変ありがたいことに皆様本当に親切で、お願いさせていただいた殆どの生徒様にご協力をいただけました。その時に言っていただいたのは「最初は断ろうと思っていたけど、一生懸命業務をやってくれているから協力したいと思った。」というお言葉でした。
非常に嬉しいお言葉であると同時に、コラムの執筆に対して身の引き締まる思いを持ったものです。
この経験から、生徒様と普段から信頼関係をしっかり築けていることの重要性を学びました。ボランティアでのご協力をお願いさせていただいていたので、結局は私の人間力が問われる形となりました。
全員の方からインタビューに対する快諾をいただけなかったのは、完全に私の能力不足だったと思っています。もし私が信頼関係を築けていたら、より多くのコラムが書けたかもしれません。
私個人としては自分の未熟さを知って悔しい思いをしたことは、非常に良い経験となりました。今後留学ライターを目指す方には、インタビュー形式のコラムの執筆は簡単にはいかないことを知っておいていただけると良いと思います。
留学ライターにチャレンジしてみよう!
ここまで、約4ヶ月間の留学ライターとしての経験を詳しくレポートさせてもらいました。
留学ライターという仕事にはメリットだけでなく、デメリットもあるのが実情です。それでもこの4ヶ月を振り返ってみると、留学ライターとして活動をさせてもらって良かったと思うことの方が多いです。
留学期間中は英語の勉強や友人たちとの遊びなど、やりたいことがたくさんあると思います。限られた時間の中で何かをするということは、何かを犠牲にすることと同義です。
留学ライターをするとコラムの執筆に時間がかかってしまい、英語の勉強や遊ぶ時間は減ってしまうかも知れません。
しかし、それ以上にライターとして身につけられるスキルやインタビューを通じての得られた知識や刺激は、本当に有意義なものでした。
今後留学をする方の中でこれらのメリットに賛同してくれる人がいれば、ぜひ留学ライターにチャレンジして欲しいと思います。