フィリピンの語学学校「iYES Language School」での学生マネジャー生活で得られたものとは?
こんにちは。フィリピン・スービックにあるiYES Language School(以下iYES)で学生マネジャー(インターン生)をしている鈴木です。
私は3月で学生マネジャーとしての活動を終えましたので、その総括をさせて頂きます。
今回のコラムでは、学生マネジャーとして得られたものを詳しくレポートしたいと思います。
渡航の目的と費用
私のフィリピンへの渡航目的は、英語を用いた業務遂行能力を高めることでした。その理由は将来海外事業に携わり、グローバルな環境で仕事に関わりたいと思っているため、当然英語の学習が必要不可欠です。
また、異なる文化圏のスタッフとコミュニケーションをとり、業務を進める力を身に付ける必要があります。
そのような考えの私にとって、英語のマンツーマンレッスン(平日の業務日:45分×3コマ)を受講しながら英語でビジネスに関わることができ、住宅無償で提供してくれる学生マネジャーという留学手段は最高でした。実際、非常に少ない費用で、英語漬けの環境に身を置くことができました。
実際に約4ヶ月滞在してかかった総費用は、およそ18万円(内訳:航空券代5万円、食費8万円、雑費5万円)でした。
航空券は時期によっては、さらに費用を抑えることができると思います。また、私はスポーツをしているので栄養バランスを考えて食事を食べていましたが、特別気にしないのであればこの7割くらいが普通です。
雑費に関しても、コラムの執筆を兼ねて世界遺産への観光や、スービックのレジャー施設を意識的に観光したので、一般的な滞在中の費用より多くかかっていると思います。せっかくフィリピンに滞在しているのだからと、食事や観光への支出が普通の人より多かったと思っています。
もし、今後留学を検討している方で費用面がネックの方は、学生マネジャーという方法を検討してみるのもいいと思います。学生マネジャーに興味がある方は、過去に私がiYESの他の学生マネジャーにインタビューしたものを読んでみてください。
英語を通じた業務力
先に書いた通り、一番の目的であった英語を用いた業務遂行能力を高めるという点に関しては、概ね目的に沿った留学生活を送ることができたと思います。
iYESでのスタッフミーティングや英語講師との関わりなど、英語を通じて業務を行う楽しさを感じることができました。業務の中で大きなミスをすることなく、学生マネジャー生活を過ごすことができたのは大きな自信となりました。
また、iYESでの学生マネジャーとしての滞在期間中、外部の企業様へインターンシップに5日間参加させてもらいました。その際も大きなミスコミュニケーションを起こすことなく、様々な責任の伴う業務をさせてもらえたので、英語を使って物事を進める抵抗感を軽減することができました。
英語力の向上
英語力という側面だけで考えると、スピーキングとリスニングを伸ばすことができました。英語で業務へ取り組むだけでなく、業務日に3コマ(50分×3)のマンツーマンレッスンを受講できたのが大きかったと思います。
授業中に休む間も無く会話を続けるマンツーマンレッスンの効果の大きさを体感できました。スピーキングに関しては定量的な評価ができないのですが、リスニングに関してはTOEICで900点レベルをフィリピン滞在中に取得できたので、向上したと考えて良いと思っています。
その一方で、リーディングとグラマーに関しては、大きな改善の余地を残しています。フィリピン滞在中は、日本では勉強できないスピーキングに特化させた学習をしていました。
英語環境に身を置いていたのですが、英語の文書を読む時間は全然取ることができていませんでした。
その結果として、リーディングと文法に関しては特別な対策をしませんでした。結果的にTOEICでは700点レベルのスコアしか取れませんでした。
レポートによると速読力が圧倒的に足りないということでした。そのため、今後はグラマーの知識をさらに積み上げ、速く正確に英語の文章を読めるようになる必要があります。
日本で今後勉強する課題が明確になり、結果的には良かったと思っています。
異文化の理解力
当然ですが、フィリピン人と日本人では文化が異なるので、業務を進める上で苦労をすることも多くありました。文化だけでなく、フィリピン人と私にとって英語は外国語です。
日本人同士のコミュニケーションと比べ、それ自体の難易度も高かったと思っています。
そのようなことを踏まえて業務を進めることで、異文化理解力を高めることができたと思います。具体的に私が業務で気をつけていたのは、下記の3つです。
① 徹底して疑問点を潰す
言葉の問題や文化の問題がある前提に立つと、言わなくてもわかるだろうという考えは非常に危険です。
相手と自分は全く別の考えを持っているという前提に立ち、曖昧な部分をなくすように意識していました。
何かを依頼された場合は徹底的に質問をする形で疑問点をなくし、私が依頼をする側の時はできる限り具体的にお願いをしていました。
② 本来の期日より早めに期日を設定する
フィリピン人は時間にルーズ(日本人が時間に厳しい?)な部分があるので、基本的には本来の期日よりも早めに全ての予定を調整しておくようにしました。
また、期日までに何度も進捗状況を確認するようにしていました。ギリギリになって困る状況を作るのではなく、トラブルを未然に防ぐ意識が特に有効なマネジメントスタイルだと思っています。
③ 相手を尊重しポジティブなフィードバックを与える
結局は人と人の関係なので、厳しいことだけを言うと嫌われて物事が進まなくなってしまいます。
iYESがいくら日本資本の語学学校でも、また私が日本人だからといって何でもかんでも言うことを聞いてくれるわけではありません。
あくまでもフィリピンでは私は外国人です。その立場をしっかりと理解することが重要だと思います。
その上で感謝の気持ちをしっかりと伝え、良かった点や協力を得られた成果をしっかりと伝える。そのような相手への配慮で、気持ちよく働くようにすることが大事だったと思います。
特に①で記載したように、徹底的に疑問点を潰すためにはコミュニケーションが欠かせません。
コミュニケーションを円滑に取れる関係性を業務内外の関係性から構築していくことが、非常に重要なことだったなと思います。
日本人に対するコミュニケーションスキル
語学学校の主なお客様が日本人であり、小規模な語学学校ということでコミュニケーションを取る機会が非常に多くありました。
その際に私が失敗してしまったのは、生徒様との距離感の取り方です。基本的にはコミュニケーションを問題なく取ることができたと思っていますが、一部「お客様は神様である」というお客様への対応に苦慮しました。
海外で日本と同じ生活水準を求めることや、外国人に対して日本人と同じようなコミュニケーションを求めることには無理があります。
その環境の中で、出来ないことに対する期待値の調整を間違ってしまったケースがありました。こういう失敗経験も通じて、コミュニケーション能力を高めることができたと思います。
ありがたいことに日本にご帰国されたお客様からご連絡いただくことなどもあり、学生マネジャーとしての業務を通じてスタッフと生徒という垣根を超えた関係の構築をすることができました。これは一生モノの財産だと思っています。
コラムを執筆するスキル
稚拙ながらも約4ヶ月間コラムの執筆をしてきました。ここまで書いた記事の数は約30記事、文字数にすると13万文字程度にもなりました。今振り返ると非常に多くのコラムを書かせていただいたと思います。
これはインタビューにご協力いただきました生徒の皆様や同じ学生マネジャーの皆様のご協力があってこそできたことです。この場をお借りして、厚く御礼を申し上げます。
学生期間を過ぎ社会人になると、自分のアイディアを文字化する機会が極端に減ってくると思います。
そのような中で日本語のライティングスキルを見直す、改善する良い機会を得ることができたと思っています。
インタビューというものについても、生徒様との関係構築スキルやコミュニケーションスキル、質問スキルなどを磨くことができました。
コラムの執筆は地味な作業で大変なことも多かったですが、非常に多くの学びがあったと思っています。
【まとめ】不安定な世の中を見据えたスキルの向上を!
現在新型コロナウイルスの影響で、世界中が大変な状況です。残念なことにたくさんの人命が失われ続けています。また、経済活動も停止・停滞を余儀なくされており、倒産する企業も増えてきました。
ハーバード大学の研究チームによると、このような状況が来年以降まで長期化する可能性があると発表されました。先の見えない世の中に不安なことも多いと思います。
このような不安定な世の中を生き抜くためには、どこでも通用するスキルを身につけることが重要だと強く感じています。
その中の一つのスキルが、英語力であることは間違い無いでしょう。
通常の留学、あるいは私が紹介した学生マネジャーという留学、どのような形であれ英語を勉強したいと思っている方にとって、今までの私のコラムが役に立つことを祈っています。
短い間でしたが、コラムをお読みいただきありがとうございました。