日本じゃありえない…急に祝日が決まるフィリピン?
こんにちは!フィリピン・バギオのかわけんです。
留学時期を決める際、学校や仕事の休みが取れる時期など自分のスケジュールに沿って確定するパターンが多いと思います。もし留学時期を柔軟に決められるのであれば、「季節」を考慮することをオススメします。
フィリピンの場合は、雨季と乾季があり、雨季の場合は雨が続き、乾季の場合はカラッとしたいい天気の日々が続きます。この「季節」ほど重要ではないかもしれませんが、「祝日」も頭には入れておいた方がいいです。
特に短期留学の人は、祝日による連休が続くとその分授業日数が少なくなります。
…と言うことで、今回は留学における祝日の考え方についてお届けします。
フィリピンでは、祝日が急に決まるなんてこともあります。
そんな最近あったビックリの現地情報もお届けしますので、フィリピン留学を検討している方は是非参考にされてください。
「明日祝日です」があり得るフィリピン
当たり前ですが、日本では「いつが祝日なのか」は前もってわかりますよね。フィリピンも基本的には同様です。ただ、例外もあります。
どんな例外かと言うと、「急に祝日が発表される」のです。日本の感覚で考えると、なかなかピンとこないかもしれません。
ですが、フィリピンの大統領から急に祝日が発表されることがあるんです。この留学コラムを書いているのは2023年の2月ですが、つい先日にもありました。2月23日(木)の夜にマルコス大統領から翌日2月24日(金)は「Special non-working day」と発表されたんです。(笑)
百歩譲って前日の午前中ならまだわかりますが、前日の夜でした。流石に頻繁にあるわけではありませんが、こういうことが起こり得るのがフィリピンです。
私の在籍する語学学校はさすがにこのタイミングの発表だったので、2月24日は通常どおり授業が行われました。
フィリピン生活が長いとこういう出来事にも慣れているので、あまり驚きませんが生徒さんの中にはびっくりして、「明日って授業あるんですか?」聞いてくる方もいました。
こういった文化の違いを体験できるのも留学の醍醐味ですね。(笑)
祝日を良しとするかは留学プラン次第
留学において、「留学時期」はなかなか重要な要素です。
私は寒いのが苦手なのですが、カナダのトロントへ渡航した際、冬のシーズンでした。なので、気温がマイナスになるほどのカナダの気候はとてもきつかったです。
フィリピンのバギオでいうと、季節は大きく分けて二つあり、それは雨季と乾季です。雨季の間は毎日のように雨が降るので、休みの日は外でアクティビティを楽しみたい!という人は乾季に留学した方がいいでしょう。
このように、「季節」を考慮して留学時期を選ぶ方は多いと思います。では、「祝日」はどうでしょうか。
季節ほど重要ではないかもしれませんが、祝日は特に短期留学の人は確認しておいた方がいいでしょう。
と言うのも、例えば1ヶ月のみの短期留学の期間内に祝日が2日入っていれば、その分授業日が減るということになります。
せっかく短い期間に留学をするのに、祝日によって授業を受けられる日が少なくなるのは勿体ないですよね。留学期間が長くなると、そこまで気にしなくてもいいかもしれませんが、それでも多少は考慮した方がいいかなと考えています。
例えば、学校に入学してすぐに祝日による連休があっても、友達がまだあまりできていなかったら友達と一緒に遠出をすることが難しいです。
短期も長期留学の人もその辺りを気にされる方は祝日について、留学時期を決める際にざっと確認しておいてみてください。
祝日のメリット
留学中に祝日があることには、メリットもデメリットも両方あります。まずはメリットについて見ていきましょう。3つのメリットを挙げます。
1: 遊びに行ける
1つ目は、遊びに行く時間を確保できることです。
特にPINESのようなスパルタの学校では、平日に外出することがほぼできないので、休みの日は貴重です。
祝日があることでバギオの街を観光したり、あるいはバギオから出て周辺のエリアを散策したりすることができます。友達とカフェやバーに行くこともできますね。
また、祝日が金曜や月曜であれば、土日を含めて3連休になります。
休みが3日続けば、首都のマニラやビーチなど遠出もできます。
普段、朝から晩まで勉強漬けの日々を送っているからこそ、こういったアクティビティは大切ですよね。
2: 仕事ができる
2つ目は、仕事ができるということです。私がフィリピン留学をした時は、仕事を退職して勉強だけに集中していました。周りの友人も同じような人が多かったです。
最近はリモートでの仕事が増えた関係もあり、仕事から完全には離れていない状態で留学される方がいらっしゃいます。そのような方は授業がない時間帯に仕事をしたり、オンラインミーティングに参加されたりしています。
学校のカリキュラムにもよりますが、授業数や予習復習の量が多いコースだと、なかなか平日は仕事の時間を確保することができません。
そんな時に祝日があると、溜まったタスクを実行することができますし、フィリピンが祝日でも日本は平日というパターンがほとんどなのでオンラインミーティング等にも参加できます。
社会人に限ったことではなく大学生についても同様で、レポートを書かなければいけないですとか、ゼミの活動に参加しなければいけないなど、大学の勉強と並行して留学生活を送っている生徒さんもいます。
必ずしも遊ぶための祝日というわけではなく、このような人たちにとっては、仕事や勉強をするためにも祝日は貴重と言えるでしょう。
3: 文化や歴史を知ることができる
最後の3つ目は、その国の文化や歴史を知るきっかけになるということです。日本では平成の時代は12月23日が祝日でしたが、令和の時代になり同日は平日となり、2月23日が新たに祝日となりました。
なぜかというと、天皇陛下の交代があったからですね。日本人からすると、深く疑問に思わない人もいるかもしれませんが、そもそも天皇陛下にあたるような存在がないような国の人からすると、日本の天皇の歴史について知るきっかけとなります。
先日、フィリピンでは2月24日の祝日が前日に発表されたと書きましたが、こちらの祝日は「ピープルパワー革命」と呼ばれる出来事に関連したものです。「エドゥサ革命」とも呼ばれるこの革命は、1986年にフェルディナンド・マルコス大統領(当時)の政権に抗議する100万人を超える民衆がエドゥサ通りに集結したものです。
この革命により、マルコス夫妻はアメリカ軍とともにハワイに亡命し、その後コラソン・アキノが新たに大統領に就任します。
この変革は、独裁を終わらせアジアの民主化を実現した時代の象徴的な出来事になったと言われています。
私たちが中学や高校で習う歴史や世界史は実際に起こったことのごく一部の内容で、世界にはその国や時代を変えたような象徴的な出来事が過去に幾度となく起こっています。
こういった歴史に関する「情報」はインターネットで調べることができます。ですが、その「情報」に関心を持つためには「きっかけ」というものが必要になります。
実際にフィリピンという場に滞在し祝日に出くわし、「何で祝日なの?」と現地の人に聞くことでその出来事を知ることができます。
祝日というのは基本的にただ休みというわけではなく、何かしらの歴史や宗教、文化的な背景が絡んでいるので、そういったものを知るきっかけになります。「休みだ。ラッキー!」で終わらせずに、「この祝日にはどんな背景があるのか?」を考えるようにしましょう。
祝日のデメリット
メリットを3つあげましたが、デメリットについても見ていきましょう。
1: 授業時間が減る
1つ目は、授業時間が減ることです。祝日は基本的に授業がないので、その分授業時間が減ることになります。特に、1ヶ月だけなどの短期留学の人にとっては授業が1日・2日なくなるのは大きいですよね。
フィリピンではそこまで頻繁ではないですが、年末年始含め、年に数回連休が続くことがあります。
極力休みなく、授業を受けたい人はこのような連休がある祝日は避けるように留学時期を検討するといいでしょう。
2: お金を使う
2つ目は、お金を使うことです。もちろん人にもよりますが、祝日だからちょっと旅行にでも行こう!とか、贅沢をしに良いレストランに行こう!となるとその分お金を使うことになります。
そういうのも込みで、留学費用を準備している方は問題ないでしょうが、予算をできるだけ抑えたいという人は祝日だからといって浪費しすぎないようにしましょう。
世界的に物価の上昇が続いている昨今において、フィリピンも例外ではありません。「意外と思っていたよりもお金使っちゃった…。」となる可能性がありますので、お金の管理もお忘れなく。
2023年のフィリピンの祝日
祝日のメリットとデメリットを見ていきましたが、次に2023年のフィリピンの祝日一覧を確認しておきましょう。
日本の場合は、「これが2023年の祝日一覧です」と発表されていたらそこから変更になることはまずありませんが、フィリピンの場合は変更になる可能性があります。
ですので、今現在の「予定」として把握してもらえると幸いです。
【2023年フィリピン祝日一覧】
Jan 01 (Sun) New Year’s Day
Jan 02 (Mon) New Year Long Weekend
Feb 25 (Sat) EDSA People Power Revolution Anniversary
Apr 06 (Thu) Maundy Thursday
Apr 07 (Fri) Good Friday
Apr 08 (Sat) Black Saturday
Apr 09 (Sun) The Day of Valor
May 01 (Mon) Labor Day
Jun 12 (Mon) Independence Day
Aug 21 (Mon) Ninoy Aquino Day
Aug 28 (Mon) National Heroes’ Day
Nov 01 (Wed) All Saints’ Day
Nov 02 (Thu) All Souls’ Day
Nov 30 (Thu) Bonifacio Day
Dec 25 (Mon) Christmas Day
Dec 30 (Sat) Rizal Day
Dec 31 (Sun) New Year’s Eve
ご覧の通り、4月、11月、年末に連休が予定されています。
語学学校によっては、祝日が続く場合は祝日の一部が授業日になるようなところもあると思います。
細かい日にちは年によって変わることもありますが、大まかな時期は毎年同じです。2024年以降に留学を検討している人も大まかな祝日の時期については、2023年の祝日一覧で把握可能です。
まとめ
今回は、「急に祝日が決まるフィリピン?」というテーマでフィリピンの祝日についてお届けしました。
私がフィリピン留学をした時に、一週間前に「来週の●日は祝日ですか?」とスタッフさんに聞くと、「まだ正式に発表されていないからわからない」と言われたことがあり、最初はよく意味がわかりませんでした。
今となれば、それにも慣れましたが、日本の感覚で考えると、そんなことあり得ないですよね。(笑)
そんな急に祝日が確定したら、「何でそんなに急に決めるんだよ!」怒ってしまいそうですが、私の周りのフィリピンの先生やスタッフさん達は全く怒ったり驚いたりしないので、寛容ですごいなぁと尊敬しています。
フィリピンの祝日は、他には6月12日の「Independence Day」(独立記念日)というものがあり、これは1898年のスペインからの独立を記念したものです。
私はフィリピン留学時にこの祝日について知り、それからフィリピンが1565年から1898年に及ぶまでの約300年もの間スペインの植民地時代であったことを詳しく調べるきっかけになりました。
このように、祝日を単なる休みと捉えずに、その祝日の背景にはどんな出来事があったのかを調べることで、その国の歴史や文化を一層学ぶことができます。
「語学だけ」であればオンラインで学習することができますが、留学をすることでそのような体験を得ることができます。
オンラインでも効果的に語学を学べるからこそ、オンラインと留学の2つを上手に組み合わせながら学習していきましょう。
他のコラムではフィリピン留学、特にバギオのことを中心に執筆していますので、別の記事についても是非ご覧ください。