【フィリピンのコンビニ事情】フィリピンで圧倒的シェアを誇るセブンイレブン
こんにちは。 フィリピン・バギオのかわけんです。日本で過ごしていると、当たり前のように至るところでコンビニを目にします。コンビニが家や職場の近くにあるかどうかで生活の快適さは大きく変わりますよね。
英語で「コンビニ」は「Convenience Store」といいます。海外にも「Convenience Store」は色んなところにあり、日本のコンビニも多くの国に進出しています。
フィリピンも例外でなく、日本のコンビニをあらゆる場所で目にします。
数あるコンビニの中でも、フィリピンではセブンイレブンの店舗数が圧倒的に多いです。
そこで、今回は「フィリピンで圧倒的シェアを誇るセブンイレブン」というテーマで、フィリピンのコンビニ事情について紹介したいと思います。
フィリピン留学検討中の方は是非ご一読ください。
日本のコンビニは神
カナダ、フィリピン、マレーシアなど留学に人気の国にも日本のコンビニは進出しています。
面白いのは、セブンイレブンやファミリーマートなど同じコンビニでも国によって販売している商品が異なり、日本とは違うお店づくりを見ることができる点です。
2019年にカナダのトロントに住んでいた時、セブンイレブンが街の色んなところにあったのですが、お酒は販売していませんでした。
これはトロントがあるオンタリオ州で定められたルールにより、お酒を販売するにはライセンスが必要などの厳しいルールが敷かれていることが理由なのですが、日本ではあれだけコンビニで自由にお酒が購入できるので、最初は驚きました。
お酒以外も日本では当たり前のおにぎりやパン、お惣菜系などもほとんどなく、トロントにいる時はあまりセブンイレブンを活用していなかったです。
昨年、マレーシアに行ったときは、ファミリーマートに立ち寄ったのですが、置いている商品は日本のコンビニと同じようにおにぎりやパン、サンドイッチ、お酒などが販売していて充実していました。
日本と同じくレジにはおでんもあって、小腹が空いていたので注文してみたのですが、東南アジアだなぁと思ったのはスープがスパイシーで、見た目も赤っぽかったところです。マレーシア料理は辛いものが多いので、テイストも現地仕様にしているのかなと思いました。
このように、国や地域によってコンビニで販売しているものが日本とは異なっていて、とても面白いのですが、いつも感じるのは日本のコンビニは凄過ぎるということです。
食べ物から飲み物までの品揃えが豊富ですし、味もかなり美味しいですよね。加えて、本や美容グッズも購入できるし、宅配物の受け取りや送付もできます。
さらには、清潔なお手洗いも自由に利用できる。ちなみに、海外のコンビニにはお手洗いがないというのが普通。こんな至れり尽くせりの日本のコンビニは素晴らしくて、是非留学から日本へ帰った後はその偉大さに気付いて欲しいです。
フィリピンのコンビニシェア
フィリピンにはとても興味深い独特の文化が今も残っており、フィリピン留学中はそういった現地でしか味わえない文化に触れることができます。
「フィリピンのコンビニ」と呼んでもいいようなものに「サリサリストア」があります。
お菓子やカップラーメンなどの食べ物やジュースが売っており、日本でいう昔ながらの駄菓子屋さんに近しいお店です。この「サリサリストア」は住宅街など至るところにあり、コンビニの数よりも圧倒的に多いです。
とは言え、コンビニの数も多く、そのシェア数(2021年)を見てみましょう。
・2位: Alfamart 1,140
・3位: Ministop 516
・4位: Family Mart 77
・5位: All Day 72
・6位: Lawson 71
この数字を見ると明らかな通り、セブンイレブンが2位のAlfamartに倍以上の差をつけ、圧倒的なシェアを誇っています。
実際にフィリピンに住んでいても、この結果は納得です。バギオや首都のマニラなどにおいても、コンビニといえばセブンイレブンというほどたくさん見かけます。
ちなみに、2位のAlfamartは聞いたことがない人も多いと思いますが、1989年に設立されたインドネシアのコンビニエンスストアです。2021年5月時点で、インドネシア国内に17,000店舗あり、フィリピンにもおよそ1,000店舗あります。
フィリピンには、2020年にCavite(カビテ)というところに1店舗目がオープンし、それからセブやダバオなどのエリアに店舗を拡大していっています。海外には日本で見かけないコンビニもあるので、そういうお店に入って売っているものを見ると、様々な違いがあって興味深いです。
バギオにもセブンイレブンが数十店舗ある
フィリピンで圧倒的なシェアを誇るセブンイレブンですが、バギオにも数十店舗あります。最近、バギオにはファミリーマートも数店舗できましたが、セブンイレブンの方が圧倒的に多いです。
街中や住宅街など、様々な場所に店舗があり、語学学校の近くにもあります。PINESのメインキャンパスのすぐ横にも店舗があり、生徒さんはちょっとした買い物によく利用しています。
バギオ留学する人が必ず1回は訪れる「セッションロード」というバギオの中で一番人通りの多い通りには、4店舗ほどあります。
店舗によって、お店の広さやレイアウトなどが違っていて、全体的に日本のセブンイレブンよりも狭いです。販売している商品も日本とは結構違うので、次の章でその点について見ていきましょう。
フィリピンのセブンでも買えるもの
フィリピンのセブンイレブンにはどんなものが売っているのか見てみましょう。今回は、PINESメインキャンパス横にあるセブンイレブンに行ってきました。
フィリピンのセブンイレブンは店舗によって、お店の大きさやレイアウトや品揃えの豊富さが若干違うのですが、ここのセブンイレブンは比較的店内が綺麗で品揃えもいいです。
まずはフィリピンのセブンイレブンで買えるものを紹介します。中でも留学生がよく購入するものをピックアップしますね。
・ドリンク
勉強した後、ジムで運動した後の水分補給は欠かせませんね。水、コーラなどの炭酸飲料、オレンジジュースなど一般的なペットボトルドリンクは揃っています。
・パン
興味深いのは、日本のセブンイレブンとは商品のラインナップが全く異なる点です。日本のセブンイレブンは菓子パンの種類がとても豊富ですが、フィリピンのセブンイレブンはあまり豊富ではありません。
「ふわふわ」(FUWAFUWA)という商品名で日本のパンのテイストに近い菓子パン(カスタード、チョコレート、クリームチーズ、あんこ等のテイストがあります)が販売していて、個人的には好きな味で、よく購入します。
その他には、食パンやパンデサル、スパニッシュブレッドといったフィリピンならではのパンが販売しています。
・カップラーメン
学校でも食事は提供されますが、小腹が空いた時にはカップラーメンを食べる生徒が多いです。
カップラーメン類も日本とは違う商品が置いてあり、フィリピンメーカーのものに加え、韓国のラーメンが人気です。
・チョコレート
勉強に疲れたら、甘いものが欲しくなりますよね。フィリピンの人たちは甘いもの大好きで、中でもチョコレートは大好物なので、チョコレートもたくさん売っています。
日本メーカーのチョコレートやフィリピンメーカーのものなど種類も豊富なので、色んな味を楽しめます。(糖分の摂りすぎには注意しましょう…。)
・コーヒー
コーヒー好きな留学生をよく見かけます。「コーヒー飲めなくてキツいっす」という人も中にはいます。
普段日本では自分でコーヒーを淹れたり、お気に入りのコーヒーショップに通っていたりする人からすると、寮生活はちょっと大変かもしれませんね。
フィリピンのセブンイレブンでも日本のようにコーヒーマシーンが設置されています。
値段に関しては、Brewed coffeeのSmall sizeだと35ペソ(約90円)、Large sizeは55ペソ(約140円)です。
味はあくまで個人的な感想ですが、日本のセブンイレブンに比べると劣るというか、日本のクオリティが凄いなと感じます。
コーヒーの味にはこだわりがあるというような人は、日本からドリップパックなどを持ってきておいた方がいいかもしれません。
・化粧品類
留学生の多くは、日本からシャンプーやハミガキ、化粧品などを持ってきていますが、セブンイレブンにも多少は置いています。旅行先や緊急時等で必要な際は利用できます。
フィリピンのセブンイレブンでは買えないもの
次は、逆にフィリピンのセブンイレブンでは購入できないものです。
日本のコンビニが素晴らしすぎて何でも手に入るし、商品やサービスのクオリティも高いですが、それが普通と思っちゃダメです。
・おにぎり
日本のコンビニの定番であるおにぎりは売っていません。フィリピンの人たちはお米が大好きで、たくさんごはんを食べるのですが、不思議とバギオのセブンイレブンにはどこにもおにぎりがありません。
・お茶
ペットボトルのお茶は日本では定番ですよね。日本のコンビニではかなりの種類のお茶やウーロン茶が販売されています。ですが、フィリピンのコンビニにはありません。
・デザート
フィリピンのセブンイレブンにもアイスクリームやヨーグルトは売っていますが、シュークリームやケーキ、プリンなど日本のコンビニのようにバラエティ豊かなデザートはありません。
デザート目当てでコンビニに行くという人も多いでしょうが我慢です。ですが、ドーナツやチョコレートなどのお菓子は売っていますので、甘党の人は別のものでお腹を満たしましょう。
・栄養機能食品
プロテインバーなど少量で、一部の栄養を満たしてくれる商品が日本のコンビニには充実しています。仕事で忙しい人や、小腹が空いたけれど高カロリーのものは避けたい人にとってはありがたい商品ですよね。
フィリピンには、こういった栄養機能食品自体があまり売られていなく、コンビニにも置いていません。三大栄養素のたんぱく質・脂質・炭水化物は学校やレストランの食事で補えますが、微量栄養素のビタミンやミネラル類は不足になりがちです。
体調を整えるためにも普段からこういった微量栄養素などをこまめに摂取されている方は、サプリメント等を持ってきておいた方がいいかもしれません。
・弁当、おでん、焼き鳥、おつまみ
お弁当やお酒のおつまみ類は日本のコンビニにはたくさん置いていますよね。これらの食べ物はほぼ店頭に置いてないです。
ちなみに、「弁当」は日本独自の食べ物なので、海外では英語で「BENTO」として販売しているようなところもあります。
サービスは期待しない方がいい?
ここまでは主に商品を紹介してきましたが、最後にサービスやお店の快適さについても触れたいと思います。
まず、サービスですが、日本のサービスが異常なほどに素晴らしいと感じるかもしれません。これはフィリピンに限らず、海外全般において共通していると言えるかも知れません。
例えば、お店に入ったら笑顔で「いらっしゃいませ」と言い、レジで購入を済ませた際は「ありがとうございました」と笑顔で言うといった日本のコンビニでの当たり前の光景は海外では当たり前じゃないと思っていた方が良いでしょう。
フィリピンに長くいると、それもそれで「異文化」という気がしていいのですが、店員さんがちょっと無愛想だったり、スマホをいじっていたりというようなことが割と普通にあります。
また、日本ではお手洗いを借りるついでにコンビニに寄るというようなシチュエーションもよくあると思いますが、フィリピンのコンビニには基本お手洗いはありません。
お店のつくりも違っていて、フィリピンのコンビニはなぜか通路が狭いです。
同じ通路に2人並ぶことはできず、店内が混雑していると商品を取るのも困難、通路を通るのに一苦労します。あと、これは初めて体験した時に驚いたのですが、「お釣りがない」ということが割と普通にあります。
日本のコンビニで「お釣りがありません」と言われることがほとんどないと思いますが、フィリピンではセブンイレブンでもそういうことがあります。
その他にも、日本のコンビニではATMでお金をおろせたり荷物を送れたりなど、単に食べ物を買うだけでなく各種サービスがとても充実していますが、海外に出ると日本のサービスがいかに素晴らしいことかということがよくわかります。よく色んな国に行くと「日本がいかに便利な国かわかった」と言いますが、その通りだと思います。
まとめ
今回は「フィリピンで圧倒的シェアを誇るセブンイレブン」というテーマで、フィリピンのコンビニ事情をお届けしました。
結論としては、日本のコンビニが素晴らしすぎるということになります。
商品の種類の豊富さ・質・サービス、どれを取っても、本当に素晴らしいと思います。
人口が減少している日本では市場が縮小していくので、あらゆる産業において事業の海外展開が進んでおり、コンビニ業界も例外ではありません。
今回紹介したように、日本のセブンイレブンとフィリピンのセブンイレブンでは販売しているものやお店づくりが違っています。
他の日本企業でも、日本国内と海外での販売商品やビジネスモデルが異なるということがあります。ユニクロはフィリピンにも店舗がありますが、周りのフィリピン人の友人は「ユニクロ」と聞くと、高価なファッションブランドをイメージします。
このように国内と海外でのブランド戦略が異なるところを見るのは興味深いです。
留学では、その国のローカルな体験をするのがとても大切ですが、同時に日本でお馴染みのメーカーや企業がどういうビジネスモデルで展開しているのかを観察することも見識が広がり、貴重な体験となります。
今回の留学コラムがフィリピン留学を検討されている方のお役に立てると幸いです。他にもフィリピン留学に関するテーマを中心にコラムを書いていますので、是非ご一読ください。