留学の必需品!海外へ持って行くべき参考書とは?
留学前に準備しておきたい持ち物は数多くありますが、その中の一つに英語の参考書があります!
そこで、このコラムでは留学やワーキングホリデーの出発前に必ず準備しておきたいマストな参考書をご紹介します。
なぜ出発前の準備が必要なのか?
英語の参考書ですが、出発前の準備がベストです!なぜなら、日本語の英語教材を渡航先(海外)で手に入れるのは大変だからです。
今は便利な世の中ですので、決して不可能ではないですが…海外で手に入れようとすると下記のような「余分なお金と余分な時間」が掛かってしまうんですね。
・値段が高い!
→ 一部の国、都市であれば紀伊國屋のような海外店舗で買えるが割高
→ Amazonなどで海外への取り寄せもできるが割高
・手間や時間が掛かる
→ 海外発送になるため余分な手間、配送時間が掛かります。
ちなみに「電子書籍を買えば良いのでは?」と思う方もいるかもしれませんが、メリット・デメリットを考慮すると紙(本)の方がやはり勉強しやすいと言えます。
もう既に海外にいて「紙(本)の参考書が買えないよ〜」という状態でなければ、必要な参考書は日本で事前に購入しての持参がオススメです!
参考書はどれくらい持っていくべき?
日本で事前購入する参考書ですが、必ず最低限の購入にしましょう。
「もし足りなかったりすると不安だし…」、「これもあったら便利かも?」という気持ちもきっとあると思いますが…参考書をたくさん買って、あれこれ留学に持っていくというのはナンセンスです!
まず1つ目の理由は、やはり本は重いですし、たくさん持っていくと大きな荷物になるためです。
そして2つ目の理由は、みなさんが渡航する先は英語が溢れる海外だからです!
渡航先は当然100%英語環境ですよね?つまり、英語を読んだり、聞いたり、話したりする機会が存分にあるパーフェクトな環境です。
そうしたパーフェクトな環境に身を置いているのに関わらず、「そこへ日本の本をたくさん持っていって、それを一生懸命読む」というのは…せっかくの海外滞在、留学がもったいないですよね。
また、こんな風に考えてみるのはどうでしょう?例えばワーキングホリデーでは1年(8,760時間=365×24時間)の海外滞在時間があります。そのうち8時間を睡眠時間とすると、起きている時間は5,840時間(365×16時間)です。
その6,000弱の貴重な滞在時間を「日本から持っていった参考書をたくさん読んで、100時間や200時間も使ってしまった!」となったら…なんだか悲しくないですか!?
もしそうした時間を仮に「友達と喋る会話時間」、「英語の雑誌を読む時間」、「英語のテレビを見る時間」、「英語環境でアルバイトをする時間」などに1時間でも多く充てることができれば、ずっとずっと貴重で有意義な時間の使い方になるはずです!
日本語の参考書なんか要らないのでは?
上記のように「海外での貴重な時間の使い方」を考えてみると…「じゃあ、日本から持っていく本なんかゼロで良いのでは?」、「やっぱり日本の本をわざわざ海外で読むなんて…時間が1秒でももったいないよ!」と感じる人もいるかも知れません。
確かにそれも一理あります。留学先の海外では、本からでは決して学べない事がたくさんあります。そのため、日本から持っていった本を読む時間はできるだけ少なくして、生のコミュニケーションにどんどんと時間を使うというのが理想です。
しかし、参考書をわざわざ日本から持っていく真の目的は「現地での勉強効率を上げること」にあります。
つまり「日本語の本だからこそ素早く理解でき、ササッと調べられて、分からない所がパパッと分かる」というメリットを享受するために日本から参考書を持っていくのです!
もちろん完全な英語環境にどっぷり浸かって、多少遠回りでも「英語だけで英語を学ぶんだ!」という姿勢やスタイルも素晴らしいものだと思います。
しかし、英語の早期習得や学習の効率を最大限考えるのであれば…できるだけ近道、ショートカットをして無駄を省いた方が良いですよね?
もちろんAのように「たくさんの苦労をしながら、遠回りをしながら頑張って前に少しずつ進む」というのも一つの方法です。
しかし、もしできるのであればBのように「パパッと要点を掴んでサクッと終わらせ、残りの時間を楽しくて好きな事に使う」という方が間違いなく良いはずです!
・日本から参考書を持っていかない(丸腰スタイル)
→ 現地で効率良く勉強ができない!
・日本から参考書を持っていく(無駄を省くスタイル)
→ 日本語だからこそ早く理解でき、ササッと調べられて効率良く勉強ができる!
前者と後者を比べたら、やっぱり後者の方が賢い方法ですよね。
どの参考書を持っていくべき?
では、日本で事前に準備すべき参考書はどんなものにすれば良いのでしょうか?
いざ調べてみると…「英語関連の書籍が多すぎて…何を持っていったら良いのか全然分からない!という人がほとんどだと思います。(笑)
まず思い浮かぶのが、単語や熟語がまとめられた書籍(いわゆる単語帳)だと思います。
しかし、「持っていく参考書は最低限にする」という事を考えると、単語帳はベストな選択肢ではありません。
今は単語などが学べる英語アプリも数多く出ていますし、アプリの「何度も反復練習しやすい、音声も出る、音声認識もできる」というメリットは、本よりも圧倒的に便利で多機能です。
もしスマホなどの単語帳アプリについて気になる方はこちらの記事も参考になると思います。
単語帳ではないなら、リスニング関連の書籍なんかはどうでしょうか?
いいえ、こちらも留学時にはベストな選択肢と言えません。なぜなら一度海外へ渡航してしまえば、リスニングの機会や場所は至る所にあるからです。
「周りを見渡せば英語のリスニング環境がどこにでもある」という海外で、わざわざ日本から持ってきたリスニング関連の書籍を使って勉強するのは良い方法ではないですよね?
あなたが日本から絶対に持っていくべき参考書。その答えは…ズバリ「文法の参考書」です!
文法参考書の種類を解説!
「文法参考書も種類が多くてよく分からない…」、「なんだかどれも良さそうに見えて困る…。」という人がほとんどだと思います。
そこで、まずは文法参考書の種類を理解していきましょう!世の中には様々な文法参考書がありますが、実は種類で判別するとかなり数が少なくなります。
まずAは文法解説に特化したもので、練習問題などは基本的に掲載しておらず、文法全体を幅広く、そして一つ一つを深く、詳しく解説しているものになります。
一方で、Cは文法問題を解くことに特化した問題集(いわゆるドリル)になります。問題が本の内容のほとんどを占めるため、解答に付随する解説などは少なめです。
そして、Bは「AとCのハイブリッド型」で、「解説そこそこ」+「問題そこそこ」というバランスの取れた教材になります。
しかし、Bのハイブリッド型はよく言えば「バランス型」、悪く言えば「解説や練習量はAやCに及ばない中途半端な教材」とも言えます。
そして、海外へ持っていくべき参考書のタイプは「Aの解説特化のもの」になります!
これは留学での正しい参考書の使い方が「もし何か分からない事があったら、参考書を辞書的に使って日本語でササッと調べて、理解する」という形だからです。
解説特化の文法参考書でこんなメリットが!
解説特化の文法参考書(Aタイプ)を日本から準備していくとこんなメリットがあります。
例えば、海外で一番有名な文法の教科書は、English Grammar in Useという本です。
これは、世界で一番使われている英語文法の教科書になっていて、ほぼ全ての語学学校で「文法はEnglish Grammar in Use使っています!」というくらいのすごい本です。(英文法のバイブルと言っても過言ではないでしょう!)
English Grammar in Useはネイティブが書いた文法書なので、文法をネイティブの感覚で学ぶことができ、英語をそのまま理解する感覚を磨けます。
また、日本人には難しい現在完了などもイラストや図なども使いながら「ネイティブの感覚ではこんな感じ」というのが学べます。
そして、例文もネイティブが書いているものですので、非常に良い文章が多いです。(例文を声に出してたくさん読むことに加え、暗記するだけでも良い勉強になりますし、読むだけでもリーディングの練習にもなります。)
上記のようにEnglish Grammar in Useは世界的に有名で実績のある良い教科書であるのは疑いようがありません!
しかし、「全編が全て英語で書かれている本」、「英語を英語で解説している文法の教科書」ですので、日本人である我々が読んで、深く理解するのにはどうしても時間が掛かります。(特に英語初心者や、英語が苦手な人であるほど大変です…。)
もちろんEnglish Grammar in Useは平易な英語で書かれていますし、初心者であっても勉強できるような教科書ではありますので、決して不可能なレベルではないですが…時間は間違いなく日本語の教科書よりも時間が掛かります。
百聞は一見にしかずです!
こちらはEnglish Grammar in Use(左)とその日本語版(マーフィーのケンブリッジ英文法)を見比べてみましょう。
どうでしょうか?
日本人である我々には断然右側の日本語表記の方がやっぱり読みやすく、理解しやすいですよね?それに欲しい情報がどこにあるかというのもパッと見てすぐに探せると思います。
もちろん留学中の語学学校ではEnglish Grammar in Use(教科書)をしっかり使えば良いと思います。(「日本語を介さずに英語をそのまま理解して、英語を話す」という訓練を行っているのが語学学校ですので。)
しかし、例えば「うーん、授業で出てきたこの部分だけど…ちょっと分からなかったな〜」という場所が出てきた時、このEnglish Grammar in Useのような英語教材を一生懸命読み込んで英語で頑張って調べて理解するというのは絶対的に非効率です。
分からない所はパパッと効率良く調べて、タイパを良くしたいですよね?
そうした時に使うのが日本語で書かれた英語の文法書(解説特化)となるのです。
オススメの文法参考書はこれだ!
このコラムでオススメする文法の参考書(解説書)は「総合英語Evergreen」です。
以前は「総合英語Forest」という名前でしたが、現在は出版社が変わって名称が変わっています。(内容はほぼ同じで、違う所を探すのが大変なくらいのレベルですので気にされなくても大丈夫です。笑)
このEvergreenは大学受験に使う英語の文法参考書になっていますので、高校生が1人で読んでも理解できるような丁寧な解説が特徴です。
特に表現の細かな違いをイラストを使って分かりやすく解説してくれているので、分からない所を理解するのに大変重宝します。
「今はインターネットがあるから、分からなければインターネットで調べれば良いのでは?」
そう思う方もいらっしゃると思います。
しかし、「効率良く調べる、時短をする、タイパを良くする」という点では参考書がベストです!
なぜならインターネットでは情報が多すぎるので、どこに欲しい情報があるのかサイトを見つける手間が掛かるからです。
さらに「そのサイトのどのページに欲しい情報が書いてあるのか」、「そもそも記載してある情報はちゃんとした内容なのか」という事も注意して見ないといけません。
一方で、Evergreenのような文法の解説書であれば、辞書のように目次からサッと該当の部分を開くだけでOKです。
探す手間がほぼゼロですし、しっかりとしたイラストや図の記載もあります。
また、何より信頼と実績の名参考書ですので、書いてある内容がきちんとしたものなのかというのを疑ったり、調べる必要もありません。
Evergreenは「高校生が1人で読んでも理解できるように丁寧に分かりやすく書いてある」のが特徴ですので、周りに友達や先生がおらず、すぐに質問ができない時でもパパッと頼ってすぐ解決できるのは、効率、時短、タイパ的にパーフェクトですよね!
また、英語学習や習得の理想としては、やはり「英語の細かな違いを英語で理解する」ことだと私も思います。しかし、現実問題として…英語初心者や中級者が「表現の細かな違いを全部英語で理解するのは正直厳しい」です。
例えば、語学学校に通っている際には先生へ質問する事ができますが、指導は当然全て英語で行われます。
そのため、「先生がせっかく一生懸命教えてくれたけれども、その英語の指導内容を最初から最後まで100%を全て英語だけで理解する」というのは英語初心者や中級者にとっては非常に難しいんですね。
特に英語初心者であるあるなのが…「英語で適切に質問する技術」も低いので、「聞きたいところがうまく聞けない&教えてくれる言語が英語なので大雑把にしかわからない」という状況です。(苦笑)
そのため、英語初心者であればあるほど、先生に英語で教えて貰った後に最終的には日本語のから持っていった参考書を読んで「細かな部分を日本語でしっかり理解して、なるほどね!」と理解するのが一番スッキリします。
なによりこのスタイルだと、より深く理解できます。
また、先生に聞いたところなので印象深くなり、忘れてしまう確率もグッと低くなります。良いことずくめですね!
文法参考書は辞書的に使おう!
今回、ご紹介した文法参考書のEvergreenですが…「Evergreenは実績のある良い参考書だから全部やろう!」とは思わないでください。(笑)
なぜならEvergreenは「文法の細かな部分をしっかり解説する」という文法書ですから、情報量が圧倒的に多く、全部やるのは大変だからです。
上記ページを見て頂いても分かるように、内容がめちゃくちゃ細かく幅広いです。
そのため、もし仮に最初のページから順番に勉強しようと思っても、読む量、勉強する量、覚える量が多すぎて、普通の人では途中で挫折してしまう可能性が非常に高いです。
特に英語初心者の人が気合いでやり続けても…結果として英文法が嫌いになったり、苦手意識を持ってしまったりする可能性も高いため逆に危険です。
そのため、Evergreenは全部読まなくてOKです。シンプルに「英文法の辞書」として活用しましょう!学校の授業を聞いている時、英文法の問題を解いている時など、分からないことがあった時だけ開けば良いのです。
自分が分からない場所、苦手な場所をピンポイントでページを開き、そこを読み込んで理解をするのが文法参考書のオススメの使い方です。
そうすれば現地での勉強効率も各段に良くなりますし、何より楽しく勉強できるはずです。
(おまけ)Evergreen以外のオススメ書籍
このコラムでご紹介している文法参考書はEvergreenですが、「Evergreen以外のオススメ参考書も知りたい!」という方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、ぶっちゃけてしまうと…最近作られたものや改訂が何度もされている参考書であれば、実際はどれも良い(どれもしっかりとして作られている本)です。(笑)
新しい参考書や何度も改訂されている有名な参考書であれば、押さえるべき所はしっかりと押さえられていて、基本的にはどれも同じような内容になっているため、基本的にハズレはありません。
大事なのは「どの参考書を使うのか」ではなく、「参考書に書いてある文法をどれだけ自分がしっかり身につけるか」です。
その上で、Evergreen以外の参考書にも興味がある、ぜひ買って勉強してみたいという人には「AとBのセット購入」をオススメ致します。
A:文法の辞書(解説特化)
→ Evergreen、ロイヤル英文法、一億人の英文法 など
B:参考書(解説+問題集のハイブリット)
→ Mr. Evineの 中学英文法を修了するドリル、English Grammar in Use(マーフィーのケンブリッジ英文法)、大岩のいちばんはじめの英文法 など
C:練習問題を集めたドリル(問題集)
→ Next Stage、Evergreen問題集、全解説頻出英文法・語法問題1000 など
Aについては前述したように辞書的に使う参考書になりますので「1ページ目から全部やる」というのには向いていません。
一方で、Bのハイブリッド型の参考書は初心者に向けたものも多く、ボリュームも少なめで、1ページ目から最後のページまで非常に取り組みやすい教材になっています。
下記はハイブリッド型の参考書で、特に英語初心者にオススメの「Mr. Evineの 中学英文法を修了するドリル」です。
Bタイプ(ハイブリッド型の参考書)で、特に初心者向けの書籍だと、上記のように解説が多く、英文法の重要な要素のみピックアップされていて、さらに予備校の講師が解説するような話し言葉で解説されていてものすごく分かりやすいです。
そして、もし分からない部分があればAの辞書(Evergreen)を使って、調べながら進めるとつまずくこともかなり減るはずです。
また、中学英語はしっかり押さえているよ!という人であれば、バランス良く勉強ができるマーフィーのケンブリッジ英文法(English Grammar in Useの日本語版)もオススメです。
内容は英語版とまったく同じではないですが、世界基準の文法解説書でイラストも多くて分かりやすいです。
ただ、マーフィーのケンブリッジ英文法はレイアウトスペースの関係上、解説は少なめになっているのでAの辞書(Evergreen)も上手に使いながら進めていきましょう。
あとは、理想としてはBのハイブリッド型の参考書を一冊終えたら、学んだ事をしっかりアウトプットできるように問題特化のもの(Cタイプ)も上手に活用でき
るとパーフェクトです。
オススメの問題集は「Next Stage」で、講義形式の参考書とEvergreenで学んだことを、問題集(Next Stage)を通してアウトプットすることで、自分の頭にどんどん定着していきます。
ちなみに、Bのハイブリッド型の参考書選びで一番重要なのは「自分がやりきれそうなボリューム、ページ数かどうか」という点です。
どんなに優秀な参考書でも最後までやりきれなければ、偏った知識や成果になってしまいますので、ハイブリッド型の参考書を選ぶ時には本の中身を見ながら、自分がやりきれそうな難易度のものを選んでいけると良いですね。
まとめ
最後にコラムで紹介したオススメの書籍をまとめておきます。
→ 必携!英文法の解説書(辞書)
→ ハイブリッド型の参考書で初心者に優しい
→ 中学英語を押さえた人にオススメのハイブリッド型の参考書
→ 大岩のいちばんはじめの英文法
どこの国へ留学、ワーキングホリデーをする方であっても、ぜひEvergreenのような辞書として使える英文法の参考書(解説書)だけは、とりあえず1冊は持っていきましょう!
ぜひ皆さんの留学中の勉強に必ず役に立つはずです!