ファームステイとは、海外の牧場や農園を経営するファミリーの家で滞在させてもらう(住み込み方式)代わりに、家の手伝いや仕事をすることができる留学スタイルです。中にはファーム周辺にバックパッカー等の宿泊施設がある場合は、宿泊先はバックパッカーに滞在し、通勤するスタイルもあります。働き方もさまざまで、家の手伝い程度の軽い仕事から、ヒツジや牛のお世話、野菜やフルーツピッキングなどの体力が必要な仕事まであります。ファームステイには有給と無給があり、有給の場合は力仕事が多くなり、無給の場合は軽いお手伝いの感覚で仕事を頼まれるボランティア感覚が強くなります。ファミリーと一緒に暮らす住み込み方式の場合は、家事の手伝いをしたり食事を一緒に取ったりする中で、交流を深めていくのもファームステイの醍醐味です。動物や植物などの生き物が好き、自然の中でスローライフを楽しみたいという方には最適なプログラムです。
ファームステイの種類
ファームステイには有給と無給の2種類があり、それぞれ仕事内容や条件等が変わってきます。主にファームステイは、オーストラリアとカナダで盛んに行われているプログラムで、特にオーストラリアの場合はオーストラリア政府の指定地域のファームで働くことで、2年目のワーキングホリデービザの申請権利を取得できることから、年々ファームステイをされる方は増えています。ここでは有給と無給がどのように違うのかをご紹介します。
ファームステイの種類 | 内容詳細 |
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有給ファームステイ | 有給ファームステイの場合は、安宿や農場の家に滞在しながら本格的に仕事をすることになります。労働力としてみなされるため、野菜やフルーツのピッキング、牛や馬の世話など力仕事が多くなり、それなりの体力が必要となります。仕事は歩合制や固定給などファームによって様々であり、オーストラリアやニュージーランドではワーキングホリデービザ延長のためにファームステイされる方が増えています。なお、ビザ延長の際は働いたことを証明する労働証明書が必要となるため、ファームを離れる際に雇用主に書類を貰っておきましょう。 |
無給ファームステイ | 無給ファームステイの場合は、無料でファームのファミリー宅に滞在することができます。アシスタントとして軽いお手伝いを頼まれることもありますが、基本的に無給となります。無給ではありますが、宿泊先と食事が提供されるため、生活費は必要最低限で済むようになっています。食事などもファミリーと取ることが一般的ですので、生活費を抑えながら、のんびりとファーム生活を楽しみた人におすすめです。無給のファームは比較的見つけやすいため、セカンドワーキングホリデービザの権利を早急に取得したい方は、無給ファームステイをされる方も多く見られます。 |
ファームステイ先の探し方
ファームステイ先の探し方として、留学エージェントへの相談、または、インターネットで移民局のホームページから登録ファームを探す方法もあります。また、語学学校でファームを斡旋してくれるサービスもあるため、そうしたサービスを利用される方もいます。語学学校のサービスを利用した場合は、数週間英語コースに通った後にファームステイ先に移動するという方法が一般的となります。ファームステイ先は担当者が評判や質を常にチェックしているため、いわゆるハズレのファームにあたる可能性は少ないと言っていいでしょう。安全かつ確実にファーム体験がしたいという場合は、エージェントや語学学校で紹介して貰った方が安心でしょう。 自分で探す場合ですが、WWOOF(ウーフ)という制度を利用することができます。これはWWOOFという団体が世界各地のファームステイ先の情報提供を行っており、登録料を支払うとファームステイ先のリストを入手することができます。気に入ったファームがあれば自分で電話をかけてステイ先を探すことになります。また、インターネット上のウェブサイトにも情報が載っていますが、評判などが分かりづらいため安全上の問題や、トラブルになることもありますので利用する際は十分気をつけましょう。なお、当社でもWWOOFの手配のお手伝いをしていますので、お気軽にご相談ください。
ファームステイについて
ファームでの労働は季節労働とも呼ばれ、時期によって仕事の内容も変動します。特に作物は季節によって旬の時期も異なるため、自分の中でやりたい仕事がある場合は、ファームに行く時期も考えておかなければなりません。また、周囲にいるスタッフは全員外国人になる可能性が高いため、必要最低限のコミュニケーションが取れる英語力を身に着けておかなければなりません。以下では、ファームステイするにあたり、必要な予備知識を紹介致します。
項目 | 詳細内容 |
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ファームに行く時期(季節) | ファームに適した時期は、国によって異なりますが、基本的には夏の期間はファームの仕事が増える時期となります。夏場はフルーツや野菜の収穫作業が増えるため、有給ファームを考えている人は夏場に合わせて探し始めるとベターです。 |
仕事内容について | 滞在するファームの種類によっても仕事の内容は大きく変わってきますが、基本的には農場主のアシスタント的な役割を担うことがほとんどです。また、ファームの仕事だけではなく、ベビーシッターや家事などをお願いされることもあります。労働時間については、一緒に生活しているため日によって違いが出たり、ファミリーによっても仕事の内容が変わったりと明確な労働時間・労働内容が定められていない場合もあります。 |
必要な英語力 | ファーム先では仕事の指示を受けるため、コミュニケーションを取る上で必要最低限の英語力が必要となります。そのため、英語力に自信がない場合、数カ月程度は語学学校に通うことをおすすめします。指示が聞き取れない、コミュニケーションが取れないとなるとせっかくのファームの楽しさが半減してしまいますのである程度の英語力を身につけていくようにしましょう。 |
ファームステイを楽しむポイント
ファームステイをより有意義に楽しむポイントは、農作業や動物の世話だけではなく料理や洗濯などの家事も積極的に手伝うことです。自分から積極的に手伝いをすることで、ホストファミリーとコミュニケーションを取る機会が増えていきます。したがって、英語の勉強にもなり、交流も深まっていくこと間違いなしです。ホストファミリーと良い関係を築くことで、滞在中は楽しく過ごすことができます。また、ファームは街の中心部から離れた郊外にあることがほとんどです。周囲に娯楽施設がない分、本を読んだり、自然の中でゆったりしたり、近くの街に旅行したりと工夫して時間を過ごすことがポイントとなります。娯楽施設が少ないことを理解したうえで、ゆとりをもって生活を楽しむことがファームステイを楽しむコツとも言えます。