専門留学とは
専門留学とは、海外の本場で興味のある分野を学び、スキルアップをはかることができる留学スタイルとなります。現地の専門学校で数カ月~数年間学ぶことができ、学んだ内容や期間に応じた修了証を取得することができます。特に近年、キャリアアップや転職のために専門的な内容を学びたい方が増加しており、帰国後の就職や転職活動の際に即戦力として使えるスキルを学ぶ傾向にあります。海外の本場で学ぶことによって、高度な専門知識を得られることはもちろん、他の留学生や現地の学生と学ぶことにより語学力や国際感覚を身につけることができます。刺激の多い場所で学び、将来役に立つ専門知識を身につけることができる専門留学は、アメリカやイギリス、オーストラリア、カナダ、ニュージーランドなど、英語圏の先進国で様々なプログラムが用意されています。自分の学びたい分野と、学べる学校を考慮し、どの国で学ぶことがベストなのかをよく考えて学校を選ぶことが成功する専門留学のポイントとなります。
専門留学で学べること
専門学校で学べる内容は様々なものがあり、日本ではあまり馴染みのない教育分野も存在します。就職や転職にすぐ直結する実践的な内容がメインとなりますので、現地で何が学べるのか、どのように学べるのか、将来どういった職業につくことができるのかといった内容を、人気のプログラムをピックアップしながらご紹介します。学ぶ内容については、今まで学んできたこと、現在仕事で必要な知識、興味のある分野が最適ですが、分野によってはこれから新しいことを始めたいという方でも問題なく入学できるものもあります。
コースの種類 | コースの内容・詳細 |
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ビジネス | ビジネス関連で学べる内容としては、会計学、経営学、マーケティング、ファイナンス、法律などがあります。オフィスワーカーを対象としており、実学的な内容に絞って学ぶことができます。また、カリキュラムに履歴書の書き方や面接の方法などを組み込んでいる専門学校もありますので、海外で就職を目指す人にも適した内容となります。大学よりもより早く学び、早く仕事に戻りたいという方におすすめです。 |
ホスピタリティ/ツーリズム | 将来ホテル業界で接客の仕事を考えている人や、観光業界に興味がある人のためのコースとなります。ホテルや観光業界では、ホスピタリティー(おもてなし)のスキルを高めることが重要となります。そのため、接客マナーやホスピタリティ関連のマーケティング、フード・ドリンクについての知識を学び、実習を通して高度なスキルを身につけることができます。将来的にホテルや観光業界で働きたい人におすすめです。 |
英語教授法・通訳翻訳 | 専門留学でも特に人気が高いのが、英語教授法や通訳・翻訳などの語学系の分野になります。英語関連では児童向けに英語を教える資格であるJ-shine、成人向けの英語教授法であるTESOLが人気となっています。また、通訳、翻訳に関わる技法、言語学もメジャーな選択肢となります。将来的に語学教育分野や、通訳/翻訳士になりたい人におすすめです。 |
美容/ファッション | ファッションや美容関係に興味のある人にオススメなのがメイクアップ、ヘアスタイリスト、エステティシャン、ネイリスト、ファッションデザイナーの方向けの専門学校です。実践的なスキルから、マーケティングや分野毎のビジネスについてなど、座学によるカリキュラムも用意されているためバランスよく学ぶことができます。世界中から集まった留学生と一緒に学ぶことで、刺激を受けながら腕を磨くことができます。 |
芸術/アート | 芸術分野に興味がある方向けの専門学校となります。デザイナー、写真家、建築家、漫画家、アニメーターの方を対象としており、それぞれの専門分野に沿った内容をより深く学ぶことができます。海外でも通用するアーティストを目指す方にぴったりの内容です。 |
IT/映画 | 専門学校にて、コンピューターのシステムやプログラミング、グラフィックデザイン、ウェブデザインなどのIT分野や、映画製作にかかわる映像技術や脚本などを学ぶことができます。現在、システムエンジニアやIT関連の職場で経験を積んでいる人や、映画や脚本に興味がある人などにおすすめのプログラムです。 |
専門学校で得られる資格
大学で得られる学位とは違い、専門学校で得られる資格はDiploma(ディプロマ)とCertificate(サーティフィケート)となります。ディプロマとは、日本語で言うところの公式証明書であり、定められたコースのカリキュラムをすべて習得したという意味で授与されます。期間はおよそ1年~2年程度となっており、実習が必須科目になっている学校も多いため、ディプロマを取得するということは即戦力で働くことができるという意味合いが強くなります。サーティフィケートの場合は、ある分野の専門知識を学ぶコースを終えると授与される証明書となります。特徴としてサーティフィケートの場合は1つの分野のみの証明書となり、例えば英語、ネイルアート、マーケティング、などのそれぞれの学んだ分野ごとに授与されます。ディプロマはある分野の様々な内容を総合的に学び終えると授与される証明書となる一方、サーティフィケートの場合はある特定の1分野のみの証明書となることが一般的です。サーティフィケートの場合は数カ月程度で取得できるものもあるため、短期間で特定の分野に絞って勉強がしたい人にオススメです。
専門留学に必要な語学力
専門留学の場合、現地の学校に通うため、現地の学生や他国から来ている留学生と同様に英語で授業を受ける必要があります。そのため、英語での授業についていける程度の英語力がなければ、せっかく学んだことも吸収することができません。そのため、専門留学に必要な語学力は、IELTSであれば5.5以上、TOEFLであれば45点以上が求められます。これは中上級レベルの英語力となり、日常生活においては英語での話の内容が概ね理解できるというレベルになります。また、専門留学では専門用語もすべて英語で理解する必要がありますので、進学が決まった場合はある程度、専門的な語彙を事前に予習していく等の準備が必要になります。せっかくの留学の機会を無駄にしないためにも、日本でスコアアップをしておく、もしくは2カ国留学をするなど語学力を高めておく必要があります。
専門留学で必要な費用
専門学校には、公立と私立の2種類があります。公立の専門学校の場合は、一般的には私立の専門学校よりも費用は安くなります。その代わり、公立の場合は学ぶ期間が私立より長くなったり、入学指定日が年に数回しかなかったりと、制限もありますので注意が必要です。また、短期であれば語学学校でも専門コースを開講している学校があるため、語学学校に付設している職業訓練コースの受講がお勧めです。以下では、専門留学をした場合の一般的な費用についてご紹介します。
専門学校 | 私立語学学校 |
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公立の専門学校 約50~100万円/年 私立の専門学校 約80~150万円/年 |
ホスピタリティコースに3カ月通った場合 45~50万円/3カ月 |
時間や資金的に1年間以上通うことが難しい場合は、私立の語学学校が開催している職業訓練コースは短期コースを複数用意しておりお勧めです。特に語学学校が開催しているコースの場合は、英語コースで学んだ英語力を活かした形でのコース設定となっているため、難易度を抑えた分かりやすい内容になっています。近年、ホスピタリティコースや接客英語、バリスタコースなどのプログラムが増えており、現地での就職やアルバイトに繋げるためのスキルを身に着ける方が増えています。また、現地で学ぶ際に必要となる生活費が月12~15万円程度かかるため、どのようなプランが一番自分の予算や目的に合っているかを吟味して留学プランを立てる必要があります。