英検とは
英検は日本英語検定協会が主催して行っている英語検定試験となり、小学生から社会人まで幅広い年代層が受験している試験です。1963年に日本英語検定協会が設立され、英検は実施されるようになりました。2003年には、イギリスのケンブリッジ大学と共同研究を進めることになり、より質の高い英語力の判定が可能となった長い歴史があります。英検は読み、書き、聞く、会話の4つの技能をバランスよく測ることができ、日常生活で必要になる英語力から、海外で働くことのできる高いレベルの英語力まで含まれている1~7級まで受験することができます。受験者は全体の約8割が中高生となっていますが、準1級レベルになると年齢層の比較的高い社会人が約4割を占めています。試験問題の持ち帰りが禁止されている他の英語試験と異なり、英検では一次試験の問題を持ち帰ることが可能です。そのため、万が一合格できなくても家に帰って復習や対策をすることが可能であることも人気の理由となっています。また、結果には学習アドバイスまで記載されているため、幅広い年代の層から質の高い英語検定として支持されています。
項目 | 詳細説明 |
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資格 | 英検は、英語のレベルに合わせて1級~5級までの7つのレベルに分かれており、合格・不合格という判定方法となります。不合格の場合は試験を受けた結果は資格として残りませんので、合格の確実性の高い級から受験するのが重要なポイントになります。また、どの級から受験しても自由ですので、一定の英語力があれば2級や準1級から受験してみても良いでしょう。 |
試験日 | 1年に3回のみ受験が可能です。筆記とリスニングの1次試験が終わった後は、約1カ月後に面接である2次試験となります。1~3級の一次試験に合格した人は、次回受験の際の1次試験が免除されるという特典がありますので、面接で落ちてしまった場合も安心です。
試験免除は1年以内の試験に限りますので注意が必要です。申し込み方法はインターネット、コンビニ、特約書店からお申し込みが可能です。 |
結果 | 試験の結果を確認する場合は、受験票に記載されたIDを使ってインターネット上で見ることができます。また、結果は登録している自宅宛てに郵送で届きます。
就職や入試、留学の際に正式な証明書が必要な場合は英文・和文の各1通を無料で取り寄せすることが可能です。紛失時や数枚必要となった場合の再発行は有料となるため、資格証明書類が必要になった場合は直接英検まで問い合わせる必要があります。 |
利用できる場面 | 英検の問題は、高校入試や大学入試の試験問題に類似したものが出ることがあります。そのため、入試を控えている中学生や高校生の方には模擬試験として利用することが可能です。
また、英検1級に合格すると観光庁長が実施している通訳案内士試験において1次試験の英語科目が免除されますので、通訳案内士を目指している方にはおすすめです。また、海外においても主に初等教育や中等教育機関において、海外留学の条件としている学校も少なくありませんので海外留学を早い段階から検討している人は受験しておいて損はありません。 |
英検対策可能な国
英検は日本生まれの語学試験のため、海外において英検対策コースをおこなっている学校はほぼありません。(現在、フィリピンの語学学校で1校のみ。)しかし。英検はIELTSやTOEFL、TOEICのように進学やビジネスなどある分野に特化した語学試験ではなく、一般的に求められる幅広い英語力を測る試験となりますので、どの国においても一般英語コースでの学習が試験対策としても役に立つ内容になります。特にフィリピンではマンツーマン授業によって授業内容をカスタマイズできる学校もあるため、一般英語コースで会話を学びつつも英検対策をしたい場合には教師にリクエストすることにより、英検対策の授業やアドバイスを貰うことも可能です。全体的な英語力がアップしていくにつれて英検の級も上がっていくため、基本的には英語圏の国であればどこでも英検に必要なエッセンスの学習は可能と言えるでしょう。
英検対策に強い国の比較表
アメリカ | イギリス | カナダ | オーストラリア | ニュージーランド | フィリピン |
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△ | △ | △ | △ | △ | ○ |
英検対策授業(一般英語コース)の内容
欧米圏においては英検対策を行っている学校はほとんど存在しませんが、英検の受験に必要な英語力は一般的な英会話力や文法力、読解力となります。したがって、欧米圏の学校であっても一般英語コースを受講する中で、これらのスキルを身につけることが可能です。一般英語コースではリスニング、リーディング、スピーキング、ライティングといった英語を学習するうえで必要不可欠なスキルを学べるうえ、各英語レベルに合わせた文法や語彙の講義も授業に含まれています。また、定期的にミニテストやレベルチェックテストもありますので、試験の傾向に慣れることもできます。留学先の語学学校で一般英語コースにて学習した場合、話し相手はネイティブの講師や留学生となりますので、普段から外国人と英語を話すことにより自信をつけることができます。そのため、留学先で一般英語を学ぶことによって英検の面接対策も同時に対応できると言えるでしょう。