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【イギリス留学】ハリーポッターのような学校生活?!中高生の夏休み短期語学研修

公開:2019/09/24 著者:小松 久里子 1265 Views

留学には色々な種類のものがあります。親子留学を除くと、年齢的に一番若く留学するパターンは、中学生や高校生かと思います。

この年代ですと短期の語学留学が多いと思いますが、年齢的にも「一体どんな感じなんだろう?」と心配される親御さんも多いと思います。

今回は、以前私がイギリスに住んでいた頃に中高生の夏休み、冬休み、春休みのイギリス短期語学留学のグループリーダーと言う仕事をしていた経験から、その内容や様子などをご紹介していきたいと思います。

中高生向けの短期留学(サマースクール)

中高生の語学研修は、休みの期間によっても異なりますし、色々なコースがあります。

語学学校に通いながら、ホームステイをする形式や、特に夏休みですとサマーキャンプのようなコースもあります。

そのため、コース内容は時期や希望コース、行った学校によっても色々異なると思います。

 

今回は、私が担当した中に「夏休み、ハリーポッターのような寮生活をしてみよう!」という企画のサマースクールがあり、その中身をご紹介していきます。

 

現地の語学学校では、夏休みの期間中に大学の学生寮などを借り切って、夏のコースを運営している所があります。

こういったコースでは、皆で一緒に共同生活をしながら、午前中は英語の勉強をし、午後には色々アクティビティと呼ばれる課外活動が開催されるケーズが多いです。

場所は大抵ロンドンではなく、郊外かロンドンから1~2時間ほど離れた地方都市で開催されていることが多いです。私が参加したコースは、港に近いのんびりした街でした。

 

→ ロンドンよりも田舎の方がのんびり過ごせる。

 

しかしながら、実は全寮制のサマースクールに入ると生徒はもちろん、グループリーダーも簡単には外出ができません。というのは、全寮制の学校はかなり敷地が広いので、その周辺は何もない事が多く、外出したとしてもやることがありません。

生徒は基本的に一人で外出禁止ですが、まったく出られないという事ではなく、週末は外でのアクティビティがあり、その時には出掛けることができます。

けれども一人行動は禁止なので、この際もグループリーダーと一緒に出掛けることになります。

 

サマースクールのコース期間

中高生の夏休みコースですと大抵10日間~2週間、長くても3週間くらいのものが多いと思います。通常授業は月曜~金曜、週末は1日エクスカーションとして遠出することが多いです。

10日間コースの場合は月曜始まりで、次の週末の前には帰国するプランになります。また、2週間コースですと、2回週末を楽しんでから帰国するプランが多いです。

イギリス留学の場合、通常は日本を土曜に出発し、日曜に現地入り、月曜から学校が始まります。最後日は日曜の朝に学校を出発して、日本に帰国します。

 

1日のスケジュールの流れ

それでは1日のスケジュールをざっとご紹介します。

 

・起床: 身支度、食堂で皆一緒に朝食

・午前: 各レベルに分かれて1日3時間の英語の授業

・昼間: 食堂で昼食

・午後: アクティビティ

※アクティビティは色々な種類が用意しており、、1日のうち1つ、もしくは時間帯によっては2つ選択可能です。

 

・夕方: フリータイム(外出は禁止)

・夕方: 6時頃から食堂で夕食

・夜: フリータイム

・夜: アクティビティ

※夜のアクティビティは大抵1つ、全員合同で行うものが多いです。

 

寮や設備について

私が参加した夏休みコースでは学校敷地も広く、バスケットボールコート、テニスコート、敷地内には緑が広がり、かなり広い所でした。また、構内に校舎、事務室や先生の部屋などがある建物、食堂など全て揃っており、寮は女子寮と男子寮が数棟離れたところにありました。

部屋は基本2~4人でシェアする形で、他国の子と一緒の部屋です。一応希望を出すと一人部屋にもなるようなのですが、通常はシェアします。実はグループリーダーも女子寮内に一緒に宿泊します。

部屋内にはベッドとロッカーがと洗面所があります。シャワーは館内にあり、時間が空いている時に皆でシェアして使います。基本的には部屋にいることが少ないです。

 

男子寮に行ったところ、共同スーペースにゲームもあり、中学生の子はよくゲームもしていました。やはりゲームなどがあると、他国の子とも一緒に楽しめるようです。

また、男子は女子寮入館禁止、女子は男子寮入館禁止です。グループリーダーだけはどちらの寮にも入館できます。また、就寝時間なども決まっているので、就寝時間後は館内(部屋)からも外出禁止です。

実際の全寮制学校でしたら、もっと厳しいかもしれませんが、就寝時間後の点検や見回りなどはなく、ある程度自由です。

 

他国の学生もいるので、そのまま寝ることが多いです。日本からの生徒さんは真面目な子も多く、私が担当した際にはトラブルは発生しませんでした。

しかし、就寝後に起きている子や部屋を移動してしまうような子はいたかも知れません。

 

授業内容に関して

授業は個人のレベルに合わせて、他国の学生と一緒に参加します。クラスもレベルによって様々ですが、大抵10~15人ほどのクラスになっています。

1日3時間の授業が行われ、その時間内に1度か2度の休憩が入ります。3時間ずっと同じクラスではなく、2つか3つクラスに分かれて授業が行われます。

文法の勉強もありますし、デイスカッションのような授業もあります。

 

通常日本人の子はスピーキングが苦手な子が多く、さらにこれが日本語でも殆ど行われないこともあって、デイスカッション自体があまり得意でない傾向にあります。

 

私が参加した夏休みコースでも、生徒さんはかなり悪銭苦闘していました。英語を話したいという気持ちはあっても、なかなか話せないという状況でした。

 

→ 日本人生徒さんはデイスカッションが苦手。

 

午後のアクティビティ

授業後に行われる午後のアクティビティですが、その活動時間により1つ~2つほど選択することができます。

 

・スポーツ系: サッカー、バスケット、バレーボール、など
・アート系: 絵、染物、など
・遊び系: 水遊び、など

 

また、構内にはコンピュータールームもあるので、この時間内にPCを使ってインターネットもできます。

アクティビティは担当の先生たちも一緒に参加するため、生徒と一緒に活動するので、ある程度英語に触れることができます。

アクティビティの時には、他国の子達とその場での交流を楽しんでいました。けれど他国から来た子達と深い仲に慣れるかと言うと、そこまでにたどり着くのは難しいという印象でした。

 

また、アート系のアクティビティでは、あまり周りと話す機会がないため、スポーツなどを一緒にする方が交流しやすいようです。

 

アート系は黙々と自分の世界に入る内容なので、会話になり難いのです。一方、スポーツの場合は、ゲーム中に掛け声を自然とする機会があるため、会話が生まれやすいのです。

 

夜のアクティビティ

夜は合同で参加するアクティビティが1つ開催されていました。内容としてはカラオケ、ディスコ、カジノ、ゲームなど夜の遊びっぽい内容です。

日本人の子にとっては、夜のアクティビティは苦手だったようで、一応強制参加なので最初は参加するのですが、しばらくすると寮に帰ってしまう事が多かったです。

日本では子供用にこういった大人の遊びをさせることも少ない気がするのですが、欧米の子はこういう時にこそ、元気に参加している子が多かったです。その変は、文化の違いがあるのかもしれません。
また、カラオケやディスコでは、音楽が大音量でかかっているので、なかなか周りとも話ができず、語学の勉強には適しません。けれど、他国の子達が結構活発なので、交流しやすい雰囲気はあります。

 

週末のアクティビティ

週末は学校全体で、大型バスで出掛けるアクティビティが企画されます。具体的には遊園地や水族館などに行きますが、他の町に行ったり、ロンドンに行ったりもします。この間も個人行動は一切なく、グループリーダーと一緒にグループ毎の自由行動になります。

この週末のアクティビティは、日本人のグループとして動くことになるので、他国の生徒と交流もなく、語学の勉強という点ではちょっと残念かもしれません。

しかし、この時だけは唯一外に出られますし、やはり生徒さんも楽しみの1つだと思います。

 

→ 午後や週末は遠出するようなアクテイビテイも!

 

滞在中の食事に関して

イギリスの食事は不味いイメージですが、朝ご飯などはイングリッシュブレックファストなので、朝からしっかり食べることができ、内容も食べ応え充分です。

 

食堂の列に並び、ある程度好きなものが選べます。昼食と夕食は2種類の中から選べる場合もあります。

基本的に寮の食事はあまり凝った料理が出ないので、子供に食べやすく、大量に作りやすい感じのパスタとか、ハンバーグなどが出ていました。

親御さんからすると、食事面で心配するかも知れませんが、意外と日本人の子たちはおいしいと食べていましたし、どちらかと言うと皆太って帰った気がします。

 

サマースクールへの参加状況

日本からのサマースクールに参加する場合、多くの子は留学エージェントを通して来ており、空港で他の子達とはじめて合流し、そのまま一緒のグループとして活動していきます。

他国の子も含め、各国グループでの参加になります。そのため、他グループの子達の輪の中に入っていくのは難しいところもあります。

ですが、一人参加ではない事とグループリーダーがいるお陰で安心して留学させられますし、何かあってもグループリーダーが面倒を見てくれることは、未成年の子どもを送り出す親御さんにとっては安心材料だと思います。

参加期間中は、子どもたちは守られた環境下にいるので、あまり大きな問題にはぶつかりません。ちょっと病気になってしまったり、ケガをしてしまったり、何か失くしてしまったりと言った場合には、自分だけで解決できないこともあるので、こういったコースは安心かもしれません。

 

語学は上達するのか?

スピーキングは最初自分から話しかけたりすることがなかなか難しく、何かきっかけがないと他国の子に話しかけに行けないようでした。

また、他国の子ども達も団体で来ているので、なかなか交わることが難しいのが実情です。

そのため、他国から来ていたグループリーダーさんと一緒にフリータイム時間にできるアクティビティを考えて2つのグループで一緒にゲームをしたりしたこともあります。

 

また、「話さなければならない状況」にならないと話しかけにくいという事が分かり、簡単な質問用紙を用意して、他国の子に質問していくという課題を何度か出してみました。

例えば、「あなたの国で使っている通貨は何?」とか、「あなたの国では”こんにちは”は何て言うの?」という質問を、他国の子に話かけるという事を提案したりしていました。

ですが、こう言ったことは男の子よりも女の子の方が積極的で、特に中学生の男子はフリータイムや就寝前はゲームをよくしていました…。

 

海外留学の最初のきっかけ作りとしては良いかも!

サマースクールは日本人グループでの行動も多く、他の生徒も各国でのグループでの行動が多いため、友達を作るというのはちょっと難しい状況とも言えました。

ですが、グループリーダーが毎日日本へレポートも送り、日本の親御さんには随時状況が分かるようにもなっているので、そう言った点では最も安心です。

また、全寮制のサマーコースは授業だけではなく、四六時中構内で多くのアクティビティが開催されており、英語に触れる機会は多いです。

 

親御さんにすると、変に外出などができるコースよりは安心で安全なコースとも言えます。

 

ただし…「ハリーポッターのような…」という寮生活とは違い、もっと大雑把でガヤガヤ、ドタバタしている気がします。

決して全寮制のサマースクールを「ハリーポッター」のイメージで想像されない方が良いかと思います。

 

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