アメリカ大学進学を考えている方は必見!海外大学と日本の大学との違いを徹底解説
みなさんこんにちは。留学ライターの藤井凜太郎です!
あなたは今、留学を考えている学生さんでしょうか?留学をしたいと考えている学生さんは多いと思います。
しかし、その中には、「具体的な理由はなくて…。」、「留学はかっこいいから!」と目標や野望がなく留学を希望している人が多いのも事実です。
実際に私もそんな学生の一人でした。(笑)
ここからは私の留学に思い立った経緯。また、具体的にアメリカの大学へ進学するのと日本の大学に進学するのはどう違うのかを紹介します。
みなさんが留学に対して、具体的な目標を描くのをお手伝いできたらなと思います。
日本の高校からアメリカ大学へ進学した経緯
私がアメリカへの大学進学を考え始めたのは、高校2年生の冬からでした。きっかけは親からの「海外の大学行ってみれば?」と言うたった一言です。
そこから海外留学へのリサーチを始めました。そこで分かったことは、しっかりと勉強をすれば、自分も海外の名門校に入れるということでした。
私の留学することになった経緯は、海外名門校への「憧れ」ひとつでした。
当時の私は将来の職業への具体的な希望もなく、(英語の勉強を除いて)日本の高校生活をなあなあに過ごしていました。(留学へ向けての英語勉強については後の記事で説明します。)
そんな怠惰だった私にとって、不格好でも目標ができたことは良いことだったのかもしれません(笑)
しかし、海外の大学進学というのは、コストも日本の大学とは比べ物にならないほどかかりますし、自分で自分の責任を待たなければいけないことを意味します。
海外大学に進学するためには、本人の努力も去ることながら、両親を含めた周囲の理解と協力も大変重要になってきます。
以下では、アメリカの大学と日本の大学の違いを5つ紹介していきます。
違い① 専攻の選び方が違う
まず、一つ目の大きな違いとして挙げられるのは、「専攻の選び方の違い」です。
日本の大学へ進学する場合、大学での専攻を受験時に決めます。
この方式だと、実際にその専攻で学ぶ内容は、入学してからでないと具体的に分かりません。
そのため、実際に学ぶことが思っていたものと違ったり、自分の興味とはかけ離れた学部であったりする可能性が存在します。
それに対してアメリカの大学では、実際に授業を履修してから、自分の専攻(Major)を自由に変えられるという特徴があります。
それによって、日本の大学の専攻の選び方によって生まれる、学習内容への思い違いなどが生まれる可能性は少ないというのが特徴です。
しかし、クラスを履修するのにはお金がかかるため、ある程度学びたい内容を絞り込んでおく必要性はあります。
日本の大学は1学期につき幾らという形で授業料を支払いますが、海外大学の場合は1教科につきお金を支払う仕組みになっています。そのため、日本の大学では単位を取れるだけ取る人がいますが、海外大学では単位を余計に取る人はいません。
例えば、将来ビジネスの世界で働きたいという願望であれば、考えられる専攻は以下のような専攻が考えられます。
・経済学専攻
・会計学専攻
・マーケティング専攻
・コミュニケーション専攻
このような形で、いくつかの選択肢が考えられ、それぞれ必要なクラスが異なってきます。
そんな時に、実際にそれらに必要なクラスを受けてみることで、本当に自分の望む専攻を決めることができます。
違い② 学費が大きく異なる
二つ目に挙げられる大きな違いは、「費用」です。
まず、日本の大学の学費に関してですが、平成28年度文部科学省の調査によると、授業料、入学料、施設設備費を込めた平均費用は以下のようになっています。
・公立大学 932,519円
・私立大学文系 1150,863円
・私立大学理系 1518,333円
私はアメリカの大学に在籍しているので、アメリカの大学の学費について解説していきます。
もちろん、その他の国の大学に進学した場合は、以下で紹介する費用よりも安くなる場合もあります。いずれにせよ、日本の大学進学よりは割高であることには変わりありません。
他のまとめサイトなどから、アメリカ大学の学費についてまとまった情報を紹介しようと思いましたが、そこに載っていた情報があまりにも現実と違っていました。
そのため、ここでは私が通っているWashington州のコミュニティーカレッジ(2年制大学)費用例で紹介しようと思います。
ここで、みなさんに理解しておいて欲しい情報をまとめます。アメリカでは4年制大学の学費は、2年制大学の学費よりもはるかに高くなります。
学費の高い順に並び替えすると、いかのような構図です。
まず学費がどのようにして計算されるのかを説明します。アメリカでは授業毎にクレジット数(単位数)が決まっています。学期毎のクレジット数に応じて、値段のレートが決まっています。私が通う学校の場合は、以下の通り。
・11-18 クレジット → $61.67 (毎クレジット)
・18- クレジット → $276.80 (毎クレジット)
さらに一般的なクラスは1クラスにつき5クレジットであり、留学生は学期ごとに12クレジット以上(4学期制の学校において)取らなければいけないと国から定められています。
よって多くの留学生は、1学期に15クレジット履修しています。その場合の学費は、以下の計算になります。
こちらがWashington州の2年制大学に通う私の1学期分の学費になります。
こちらに加えて、学校が提供している保険の支払い(留学生全員が払わなければならない)や、手数料も加わることも検討に入れると、学期毎に約$3,500(約38万円)となります。
つまり、1年間分の学費は、約$14,000~$15,000(約150万円)となります。
これが4年制州立大学になると、学費は跳ね上がり毎年約$55,000~$62,000(約600百万円~670万円)になります。
このケースはあくまで私の学校のケースであり、州や学校ごとに異なりますのであくまで参考としてお考えください。
一般的には、都会よりも田舎の学校に行く方が学費は安くなる傾向にあります。物価も都市部より安いことに加え、都市部の大学よりも学生が集まりにくいため、価格面で生徒に魅力的に見えるようにするためです。
違い③ 授業内容の違い
三つ目に挙げられるのが「授業内容の違い」です。
中高生の方のために、まず日本の大学の一般的な授業形態は、どのようなものか紹介します。日本の大学に通っている、学部もバラバラの学生20人に調査をしました。
一般教養の授業は主に講義堂などの大きな教室で行われ、大人数(200~300人)の中で授業を受けるのが一般的です。それに比べて、学科に特化した授業や実験などは比較的少人数で行われる傾向にあります。
一般教養のクラスは人数が多いため、自分の意見を発表する機会は少なく、発言の機会は少ないです。しかし、語学のクラスなどでは多少プレゼンテーションをする機会もあるそうです。
一方、アメリカの授業形態は、2年制大学か4年制大学かで大きく異なります。
2年制大学は、4年制大学に比べて規模が小さいため、一般教養のクラス、専攻のクラス共に少人数のクラスで受けることができます。4年制大学では、学校の規模と生徒数がとても多くなるため、大人数のクラスが一般的です。
私の通っている2年制大学の授業は、ほとんどが20~30人以内です。しかし、それらと同じ授業を、同じ州内にあるワシントン大学(University of Washington)で受けると、500~700人規模へ変わります。
しかし、アメリカでは国民性として自分の意見を発することにあまり抵抗がないため、教室の人数に関わらず、機会が与えられなくとも自から自分の意見を発する人が多く見られます。
よくアメリカと日本の授業を比べた時に、「プレゼンテーションが多い。」や「発言をする機会が多い。」というイメージを持たれますが、特別与えられる機会の数は日本の大学もアメリカの大学も大きな差はないと思います。
日本では先生に指名されて発言する場面が多く見られます。それに比べてアメリカでは先生との距離感が近く、質問や自分の意見を挙手せずとも発しやすいと言うのがアメリカの授業の特徴です。
アメリカの授業スタイルは、黙って教師の話を聞いたり、板書をとったりするスタイルではなく、フレンドリーで活発な意見が飛ぶ環境で授業を受けます。さらに、人前での自己主張を求められるので、日本人が苦手な領域を克服できる環境だとも言えます。
違い④ 宿題の違い
四つ目は「宿題の量の違い」です。
一週間で宿題に費やさなければいけない時間は、日本とアメリカを比べると大きく異なります。
学部によって多少の違いはありますが、日本では宿題や課題というのは少量しか出されず、また成績において占める割合もそこまで多くありません。特に一般教養のクラスでは、そこまで多く出されることはありません。
宿題のあるクラスで言うと、実験のある理系や心理学のクラスでは、実験レポートを貸される場合は多いです。教育に関わる学部だと、模擬授業の準備をするのに時間がかかるという話も聞きました。
特異的な例外だと、美術や建築に関わるクラスでは、自分のアイデアを模型やプレゼンシートに起こさなければいけないため、とても忙しい学部もあります。
文系の学部に通っている学生は、宿題はそこまで多くないと言う意見が多かったです。また、宿題をしなくても単位を取得できてしまうといったケースも多かったです。
一方、理系学部ではレポート課題があるものの、宿題の量自体は多くないと言う意見が多かったです。また、建築学部の学生は、宿題が授業の内容にもなるため、宿題のウェイトは大きいと言う意見でした。
それに比べてアメリカはどうかと言うと、アメリカでは学部やクラスに関わらず、宿題は多く課されます。
また、それらが持つ成績に対する割合もとても大きいです。宿題をせずに単位を取得することは不可能です。
クラスでA、つまり最高グレードを取ろうとするならば、毎日3~4時間は宿題に時間を割くことが必要不可欠です。
実際に私の周りでも4年制大学への編入を目指している人は、宿題に毎日大きな時間を割いています。逆に、宿題や課題に取り組んでいない生徒は、Fつまり単位を落としているケースも少なくありません。
アメリカの大学に来たら、確実に宿題に大きな時間を割かなければいけないことを頭に入れておくことは大切でしょう。
違い⑤ 教科毎の授業時間の違い
五つ目は「教科毎の授業時間の違い」についてです。
日本の大学では、1限から6限、1コマ○○分などと言った形で、クラスの長さと枠組みが決められています。それらを学期毎に組み合わせる形で授業を履修していきます。
私がインタビューをした生徒の中にも、水曜日は1日休みになるようにスケジュールを組んでいる学生や、なるべく午前中に授業を終了するように履修している学生など様々でした。
1コマ毎の授業時間が決まっているため、予定の管理はしやすいように感じます。
アメリカの大学では、クラス毎に授業時間が大きく異なります。
1日の授業が50分で終了するクラスもあれば、3時間のクラスもあります。
学期毎に授業の始まる時間、終わる時間が大きく異なるため、スケジュールを丁寧に管理する必要があります。
【まとめ】海外大学の方が圧倒的にタフ!
以上、日本とアメリカの大学の違いについて解説してきました。
同じ大学とは言え、かなりシステムが異なっていることが分かって頂けたのではないでしょうか。
最後に、今回の記事のポイントを以下にまとめます。
今回はアメリカの大学を例に紹介しましたが、欧米圏の大学は概ね同じようなシステムで運営されています。つまり、カナダでもオーストラリアでも、アメリカ大学に近いシステムだと言うことです。
「海外大学は、入学は簡単だけど、卒業するのは大変。」と言う話を耳にすると思いますが、間違いなく日本の大学よりもタフな環境です。
海外留学経験者は、英語力や専門知識の習得のみならず、言葉が思うように通じない環境の中で必死に勉強しないといけません。
このような環境を2~4年経験することで、精神的に非常に強い人間なるのは間違いありません。
大学卒業するまでの道のりは非常に大変ですが、大きなキャリアになることも間違いないでしょう。
周囲が海外大学進学を後押ししてくれる環境があって、より厳しい環境で自分の可能性を試してみたいと思っている方は、海外大学に挑戦してみては如何でしょうか。
日本の大学を卒業するのに比べれば、一回りも二回りも人間的に成長して帰国することができるはずです。