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カテゴリー:学校の選び方

【アメリカ大学留学】失敗しない大学の選び方とは?アメリカ・コミュニティカレッジ留学の魅力

公開:2020/02/24 著者:前田 洋子 594 Views

「大学留学をしよう」と決めたら、早速まずは学校選びです。

これが、今後の将来に大きく関わってくる重大ポイントであり、皆さんにとって非常に頭の悩ませどころだと思います。

 

日本の大学に進学する場合だったら、オープンキャンパス、説明会、学園祭などで学校の雰囲気や特徴を掴むことができると思いますが、海外の大学となると渡米前に実際に大学を見学することは、なかなか難しいと思います。

 

専攻科目も、非常に選択肢が豊富です。

哲学、社会学、人類学、海洋生物学、コンピューターサイエンス、バイオテクノロジー、心理学、宇宙物理学、コミュニケーション学、ダンス、アスレティックトレーニング、ジャーナリズム、アート史、映画学、国際関係学…など数えきれないほど多くの専攻科目があります。

専攻を何にするかということも、大学選びにおけるキーポイントになってきます。

 

しかし、聞き慣れない学問名ばかりで、一体どんなことを勉強するのか想像もつかない上に、これだけ多くの選択肢があると、なかなか絞るのは難しいですよね。

そんな手探り状態の方へ、私がコミュニティカレッジ(州立2年制大学)を選んだ理由と、学校の実態について、お話したいと思います。

アメリカ州立4年制大学へのコスパ最高ルート

 

アメリカ大学留学において、4年制大学卒業を最終目標としている方へ。

コミュニティカレッジ留学からのスタートは、是非お勧めしたい選択肢のひとつです。

 

コミュニティカレッジから4年制大学へ編入するルートは、非常にコストパフォーマンスが高いからです。

 

「編入(Transfer)」というと日本ではあまり馴染みがありませんが、アメリカでは2年制大学から4年制大学、または同じ4年制大学から別の大学へ、単位を移行し編入するという制度はとてもメジャーです。

一流大学を狙う留学生にとっても、今ではかなり定番化したルートなのではないでしょうか。

私も、アメリカ留学の大前提として、「4年制大学の卒業」を最終目的とする留学生の1人でした。

 

しかし、アメリカの4年制大学の留学生の学費は非常に高いです。

 

例えば、日本でも有名で人気の高いUCLA(カリフォルニア州立大学ロサンゼルス校)の学費の相場は、年間およそ450万円程度と言われています。

州立大学の場合、私たち留学生を含めた州外住民の学生(non-resident)の授業料は、カリフォルニア州内学生の約1.5倍~3倍の額となります(out of state fee)。

つまり、まともに4年間通うと学費だけで1,800万円の費用がかかることになります。

 

しかし、私の通っていたコミュニティカレッジの学費は、ベースが安いので、out of state feeでも年間約120万円程度です。

 

4年間のうち2年間の学費を大幅に節約できるので、UCLAなどの有名大学への進学も、かなり現実的なものになります。留学生に限らず、現地学生もこの編入ルートを狙って、コミュニティカレッジへ通っている学生は多いです。

むしろ、アメリカの学生の方が学費に対してコストコンシャス(コスト意識)が高い傾向があります。アメリカの学生は、日本の学生と違い「大学の学費は自分で払うもの」という意識が強く、奨学金制度や学費減額制度が整っており利用する学生が多いです。

したがって、コミュニティカレッジで2年間分の学費ができるこの編入制度は、現地学生にとっても、我々留学生にとっても非常にありがたい制度だと言えます。

 

 

習うより慣れるべし!入学の英語力審査基準が低い

 

コミュニティカレッジを選ぶメリット1つ目は、英語力テストの入学基準点が比較的クリアしやすいということです。

TOEFL iBTの点数で言うと、コミュニティカレッジは50~60点、4年制大学は一般的に90点以上が必要です。

4年制大学は、その他にもSATや論文などの入学必須要件がある場合もあり、TOEFL90点取得というだけでも最初から相当な英語力がないと難しいです。

 

※学校によって、英語力テストの審査基準、入学必要条件は異なります。

 

ただ、留学を目指しているほとんどの方は、英語力を向上させたいという目標を持って留学するわけであり、スタート地点では十分な英語力がない方は多いと思います。私もそうでした。

コミュニティカレッジなら、TOEFL高得点勉強に費やす時間と費用を省いて、入学することができます。「でもTOEFLで十分な高得点が取れないと、授業についていけないのでは?」と心配する方。

日本で、義務教育から一生懸命座学で英語を勉強してきて、テストで高得点を取っていたとしても、アメリカのアカデミックレベルの実用的な英語力が身についている人はどれだけいるでしょうか?

 

このまま、TOEFL高得点取得のために座学で勉強を続けるよりも、とりあえず「習うより慣れろ!」の心意気で、コミュニティカレッジに思い切って飛び込むことで大きく成長できるはずです。

 

授業についていきやすい!英語力ハンデがあっても安心

 

もうひとつは、英語力ハンデのある留学生にとって、4年制大学よりコミュニティカレッジの授業の方が学びやすい環境だと言えます。

学びやすい環境というのは言い換えると、講義のペースに置いて行かれることなく、授業理解度をきちんと深めることが出来る環境であるということです。

4年制大学に比べると、コミュニティカレッジの授業は少人数制で教授との距離が近いです。

 

また、学習サポートをしてくれるカウンセリング制度や、チュータリングセンターなども充実しています。

私が履修した授業は、大体30人程度で、多くても100人のクラスでした。先生と生徒の距離が近くて、授業後に質問をしたり、メールで質問をしたり、先生がとてもよくサポートをしてくれました。

留学生が多い環境だったということもあり、英語力でハンデを持つ留学生に対して理解がある先生が多かったように思います。

 

学校内に大きなチュータリングセンターがあり、苦手だったStatistics(統計学)や、English(英語学)の課題論文の添削などで、チューターを利用していました。

4年制大学、ましてや特定学問領域でトップクラスの有名大学となると、授業の専門性も高く実力のある学生が多いため、語学でハンデのある留学生が入学して、いきなり同じペースで授業についていくことは非常に難しいと予想されます。

最初からあまりに困難な状況が続くと、自信を無くして落ちこぼれてしまうということもあり得ます。

 

それゆえに、4年制大学へ入学する前のワンステップとして、コミュニティカレッジで実力・自信をつけることが出来るという面でも非常に良い環境であると思います。

 

コミュニティカレッジのメリット

・講義が少人数制で、教授との距離が近い。

・留学生が多いので、留学生への理解がある教授が多い。

・チューターやカウンセラーのサポート体制がある。

・4年制大学と比較すると、学問の基礎的な内容から学ぶことができる。

 

専攻(Major/Minor/Double-major)の選択の柔軟性

 

日本の大学と違って、アメリカの大学は最初から自分の主専攻(major)を決める必要はありません。多くの場合、1~2年次で一般教養科目を履修し、3~4年次に専門科目を履修します。

また、副専攻(minor)を追加したり、2重専攻(double major)にしたりすることも出来ます。同時に2つの専攻分野を学び、興味分野の知識・専門性を徹底的に高めることができるシステムです。

もちろん、追加したり変更したりすることで、必要取得単位数は増えて時間はかかってしまいますが、とても柔軟性に富んでいて、本当に勉強したいことをきちんと勉強できる環境だと言えます。

 

入学前に、専門分野を決めるのってなかなか難しいですよね。私も、高校で進路選択をするときに、文学部とか経済学部と聞いても、どんなことを勉強するのか、自分の興味分野も分からずいまいちピンときませんでした。

しかし、アメリカの大学なら、1~2年次で様々な分野の科目を取りながら、自分の興味分野を探ることが出来ます。私も実際、コミュニティカレッジでいろんな分野の一般教養科目を取りながら、自分が勉強したい専門分野を決めることができました。

コミュニティカレッジで学びたい専攻を決めてから、その学問分野に力を入れている4年制大学を選ぶことができるのも、編入学のメリットです。

 

メリットとデメリットは表裏一体であることを理解しておく

ここまで良い点ばかりご紹介してきましたが、物事の良し悪しは表裏一体です。メリットとは逆に、デメリットについても十分に理解しておく必要があります。

良い面しか見ずに、「こんなはずじゃなかった…。」、「予想外だった。」と後悔しないように、メリットもデメリットもまとめておきましょう。

コミュニティカレッジ留学において、懸念されるデメリットを2点挙げてみます。

1) 留学生(日本人)が多く、英語力がつかない

まず、カルフォルニアのコミュニティカレッジは、確かに留学生が多いというのは事実です。

前項までで、コミュニティカレッジがいかに留学生にとって、学びやすい環境かということをご説明しましたが、
もちろんそれは他の留学生にとっても同じです。

編入学実績が高く、専攻の種類が豊富で、学生サポート制度が充実している、質の良い学校に日本人留学生は多く集まります。

 

私が履修していた授業では、大体最低1人は日本人がいました。学校内に限らず、西海岸や東海岸の住みやすく、綺麗で、安全な人気のある地域なら、どこへ行っても大体日本人はいます。そして日本人コミュニティというものも存在します。しかし、それで英語力がつかないかというと、あまり関係ないと思います。

せっかく留学したのだから日本人と群れる時間はもったいないし、現地の人と積極的にコミュニケーションをとるべきだとは思いますが、結局は自分次第です。英語力向上の努力をする人は、しっかり語学力を身に着けています。

英語力向上の面で言えば、日本人を避けるというよりも、現地の人とより多くコミュニケーションをとるという心掛けが重要だと思います。私はクラス内で自主勉強会(Study Group)に参加したり、学生自治会・生徒会(Student Government)に参加したりと、意識的に現地学生とのコミュニケーションの場を増やすようにしました。

 

→ 現地の学生と積極t気にコミュニケーションを取っていくことが大事。

 

2) 学生・授業の質が低い

授業・学生の質が低いのかということについては、4年制大学と比較してしまうと確かに事実であると言わざるを得ません。

前項で、留学生にとってコミュニティカレッジは学問の基礎的な部分から学べるので、勉強しやすいという特徴を挙げましたが、言い換えると専門的なことはあまり学べないということです。

コミュニティカレッジは専門的ではなく、あくまで1~2年次必修の基礎科目を履修する場所です。そのため、有名大学などと比べると、特定の学問領域における著名な教授などは在籍していないのが事実です。

 

世界ランキング上位に君臨するUCLA、UCバークレーなどの一流大学には、もちろん世界的にも著名な教授による授業が受けられ、実力のある学生が在籍し授業の質はかなり高いでしょう。逆に、年間450万円以上もの学費を払って、そこそこの授業では割に合わないですよね…。

経済的な余裕と学力があれば、一流大学で4年間勉強するのがベストですが、大幅に学費を節約できるという点で致し方ないデメリットなのではないかと思います。

「全ての人に門戸を開く。」という性質上、学力の低い生徒たちも当然多くいます。日本の公立小中学校のような感覚に近いかもしれません。しかし、私の周囲には数多くの学業に対する意識の高い友人が多くいました。

 

共に切磋琢磨し、互いに良い刺激を与え合い、授業などで困った時には助け合いながらカレッジライフを送りました。

 

実際に、私と同じ目標を目指していた多くの友人たちは皆、卒業後にUCLAやUCバークレー、ニューヨーク大学、ボストン大学などの有名大学へと編入して行きました。

従って、一概に「コミュニティカレッジはレベルが低いから良くない。」とは言い難いと私は思います。

 

入念な事前リサーチと見極めが重要

 

一言にコミュニティカレッジと言っても、学校によって特色、授業の質、カリキュラムの充実度も全く異なります。

 

自分の目的を踏まえて、目標達成に適した学校なのかきちんと見極める必要があります。

 

見極めには、事前のリサーチがとても重要となってきます。

私が卒業したOrange Coast Collegeは、生徒数も多く、授業数・種類も豊富で、学生センターの支援体制も非常に充実していました。

何よりUCLAやUCバークレーなどの有名大学への高い編入率を誇る、編入サポート力に長けた学校でした。この点で、私の目的に合致していると思い、留学先の上位候補として挙がりました。

 

学生センターには進路カウンセラーがいて、どの4年制大学へ編入するか、履修クラス、専攻科目などについて相談に乗ってくれます。

とても人気の高い学校なので、経営面でも余裕があるようで、広大な敷地内に佇むいくつもの校舎はどれも綺麗にメンテナンスが行き届いており、次々に新しい施設が建設されていました。

授業カリキュラムに関しては、科目数、教授の人数、授業数も多く、選択肢が豊富です。

 

そうした学校の特徴から、多くの学生が4年制大学への編入を目指しており、好成績を取るために真剣に学業に取り組む学生が多く、勉強意識の向上にも適した環境だと言えます。

真剣に学業に取り組む学生達に対し、真剣に向き合ってくれる情熱的な教授達にも沢山出会いました。

自分の目的を明確化し、留学エージェントや大学ウェブサイトの情報を入念に調べて、自分のニーズとマッチするのかしっかりと見極めて下さい。

 

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