アメリカ在住の現役留学生が新型コロナウイルスに関する現地情報をアップデート!
みなさんこんにちは!留学ライターの藤井凜太郎です!
前回の記事では、新型コロナウイルスがアメリカで流行し始め、国民の意識が上がってきた流行初期のアメリカ国内の現状を報告しました。
前回記事と合わせてご覧頂けると状況把握がしやすいと思いますので、是非併せてお読みくださいませ。
それから約1カ月が経ち、今現在アメリカ国内がどのような状況なのかアップデートさせて頂きます。
現状のアメリカでの学校生活や私生活がどのような状態になっているのかまで、細かくレポートできたらと思います!
※上写真はスーパーマーケットの前に設けられていたソーシャルディスタンスを促す張り紙。
アメリカ国内の新型コロナウイルスの拡散状況
前回のコロナウイルスレポートの段階では、アメリカ国内の総患者数は2万5,000人越えという状態でした。
それに比べて、現在では80万人以上のコロナウイルス患者が確認されています。そのうち、4万5,000人以上の同ウイルスによる死者が確認せれています。
Worldometers(https://www.worldometers.info/)によると、1日の感染者数も2万5千人を超える増加が続いており、目立った減少は見られていません。
アメリカでのコロナウイルス感染者の増加は、未だ拡大が収まってきているとは言えない実情です。
特にニューヨーク州の患者確認にケース数は、国内だけで見ても頭3つ分ほど飛び抜けていて、ニューヨーク州内だけでも25万人以上のコロナウイルス患者がいます。
前回の記事を書いた段階では、アメリカ国内の感染状況は完全に初期段階でした。それから一週間半ほどでピークに達し、1日に3万人から3万5,000人ほどウイルス患者が増え続けるという日々が続きました。
現在は、1日で2万5,000人強といった状況なので、ピークは過ぎたのではないかと予想されています。しかし、他国と比べると、とても安心できる状況下ではないことは間違いありません。
アメリカ政府のコロナウイルスへの対策
前回の記事でも話した通り、レストラン、カフェ、バーを含む全ての飲食施設は、テイクアウトのみでのオーダーを受け付けている状況が続いています。
もちろん映画館や、図書館、学校などの人の集まる施設は、閉鎖状態が未だに続いています。
それらの施設がいつ再開できるかの目処は明確には立っておらず、飲食業関係者は大きなダメージを受けている状況です。これらの決定事項は州毎にも違いますが、いずれの州も先が見通せない状況です。
現時点での報道を見る限り、ニューヨークでは初夏もしくは夏中旬ごろまでこのような状況が続くと予想されます。
この約1カ月間は、スーパーマーケットのみが開いている状況です。前回の記事でもお伝えした、スーパーマーケットでの紙類の買いだめですが、現在では社会的なパニックは落ち着いてきたように感じます。
現在のスーパーマーケットでは、トイレットペーパーなどの紙類は棚にしっかりと陳列されています。
ちなみに手のアルコール消毒液は、購入量制限がかかっているのにも関わらず、常に売り切れているような状態です。
終わりの見えないロックダウン
アメリカでは現在「ロックダウン(都市封鎖)」と呼ばれるコロナウイルス対策が取られています。
簡単に説明すると「ロックダウン」とは、最低限の運動と食材の買い出し以外の外出は原則禁止にするという命令です。
前回記事の3月23日(月)時点では、アメリカ国内でも10州程度でしか施行されてなかったものの、現在では51州中46州はロックダウンが制定されている状況です。
また、半分以上の州では、州内のビジネスの運営も制約するような厳しいものになっています。
この「ロックダウン」は、ほとんどの州でイースター(4月12日)には終わるという予定で制定されました。
しかし、深刻化し続ける状況に対応して5月初期までの延期が決定されました。この決定は経済的なダメージだけでなく、人々の精神へのダメージも相当大きいものでした。
現在の感染状況を見る限り、新規感染者数が目に見えて減少している状況下には無いので、さらなる延期の可能性も十分あり得るでしょう。
ソーシャルディスタンスという名の見えない壁
現在アメリカでは、「ロックダウン」に加え、「ソーシャルディスタンシング(社会的距離拡大作戦)」という社会的規範が設けられています。
「ソーシャルディスタンシング」とは、公共の場で人と接触する際に2メートル(6フィート)以上の距離を持って行動するというものです。
写真で見てもらえているようにスーパーの中や外のレジを待つ列では、マーカーやレーンが設けられており、人との距離を取るように指示されています。
よく人が集まる大きな公園などはスーパーマーケットのような対策が取れません。
そのため、公園全体にロープが貼られ、封鎖されているところも少なくありません。
この「ロックダウン」の延期や「ソーシャルディスタンシング」などの規制が強化されていくたびに、人々のストレスが増していっているというのを、実際アメリカに住んでいて強く感じます。
実際に私自身も1週間内の外出は2~3回程で、あとは家の中で運動や勉強をして過ごしています。
春先はアメリカの雄大な自然が帰ってくる季節であり、本来ならウォーキングをする人やハイキングをする人が増えるはずですが、現在はほとんど見かけることはありません。
アメリカの学校生活はどのようになっているのか
コロナウイルスがアメリカで流行り出した初期の頃は、学期の前半だけをZoomなどを利用したオンライン授業にするという方向性で始まった新学期でした。
しかし、コロナウイルスの感染状況が悪化していく中で、学期全体を通してオンライン授業が提供されることに決まりました。
本来なら学期と共に再開されるはずだった図書館も、キャンパスが全体的に閉鎖されてしまったため、学生は家での勉強を余儀なくされています。
初夏までは家から出ることなく授業を受けられるため、多くの留学生が母国へ帰国しています。私の周りにいた日本人の学生の95%はすでに日本に帰国してしまっています。
オンライン授業が実際に始まってみて、実際に教室へ通う授業と比べ、非常に不便だと感じることが多々あります。多くの教授がZoomを通したオンライン授業を経験したことがないため、実際にオンラインで生徒が集まっても進行が滞ることが多いです。
授業によっては、特別な道具や機材を要するものもあり、そのような必需品はキャンパス内の売店に揃っています。当然売店も閉まっているため、多くの生徒が絵を描く道具がないまま、美術の授業が始まるといった状況が発生しています。
課題などが得意別増えるといった変化はありませんが、全てのクラススケジュールをオンライン上で管理しなければいけないため、細かな課題提出ミスなどが今までよりも増えました。
アメリカ留学を希望していた人への影響
3月19日(木)から日本大使館での長期VISA(学生VISAや就労VISA)の発行が中止になってから、未だに解除されていない状況です。よって、学生ビザ獲得が延期になった影響で、物理的に留学を延期せざるを得なくなっている状況です。
また、アメリカを含む北米での感染症危険情報レベルが3に設定されています。こちらは渡航中止勧告が出るレベルなので、現在日本からアメリカへ飛び立てない状況です。
学生ビザの発行状況に関しても、渡航中止勧告に至っても、いつ解除されるかは全く予想がつきません。
VISAや渡航情報に関しては、誤った情報を手にしないためにも、政府が出している公式の情報を必ずチェックするようにしましょう。
また、アメリカに関する情報は、州毎によって規制や感染者の状況が大きく異なります。今後、アメリカ留学を希望している方は細かな情報収集をすることをお勧めします。
アメリカに留まっている留学生
私を含めアメリカに留まっている学生も多くいます。外国人の日本への入国は制限されているものの、日本人の日本への入国は制限されていません。
よって帰国することも可能です。しかし、帰国する前に検討して欲しいことがいくつかあります。
まずは、帰国する際には、感染リスクがあるというのを忘れないことです。
近日だとデルタ航空の機長ら50人がコロナウイルスに感染していることが発覚し、飛行機内が決して安全な場所ではないということが明らかになっています。
現在だと空港はほとんど人がいなく空っぽ状態ですが、感染対策には念には念を入れるようにしましょう。
また、日本に帰国してしまった場合は、アメリカへの再入国がいつ許可されるのか分からないという点を忘れないようにしましょう。
日本には帰れるものの、再度アメリカに戻ってこないといけない事情の方は、慎重に行動しましょう。
しっかりと学校と連絡を取り、アメリカへの再入国の可能性を検討してから日本へ帰ることをお勧めします。
ちなみに、現在は日本の空港に着くとPCR検査が義務付けられていて、そこからさらに2週間の外出自粛期間が設けられます。
それらのルールには徹底的に従い、少しでも感染拡大のリスクを抑えることに協力しましょう。
今は国籍関係なく、人類が協力すべき時です。