留学ドットコム 語学学校レポート
C2の4週間留学 リアル体験レポート Vol3
学校概要
今回のC2のリアル体験レポートでは、授業内容や英語力の伸び具合などを紹介して行きたいと思います。フィリピンの語学学校は、授業時間はアメリカの語学学校の2倍近くありますし、マンツーマン授業主体で授業を行います。
きちんと予習復習と自習をセットで行うことで、英語力が伸びるスピードは、欧米圏に留学する2倍以上とも言われます。実際にC2で勉強して行く中で感じたこと、アメリカ留学との違いも交えて紹介します。
出発前に勉強しておくことの重要性
今回の留学で最も大きな収穫が「英語は勉強し続けなければならない。」という部分です。10カ月前までアメリカ留学し、TOEICも910点まで向上させましたが、初日のレベルチェックテストのスピーキングでは全く単語・文章が頭に浮かびませんでした。
あまりの衰えに絶望しましたね。最初の2週間は、ほとんど感覚を取り戻す作業でした。終盤は何となく流暢になった気がしましたが、それでもショックは大きかったです。帰国後も勉強し続けようという良いモチベーションになりました。
日本人生徒の中には、「英語力ゼロ」という人もたくさんいました。フィリピン留学は数カ月で劇的に英語力が伸びるので心配入りませんが、せっかくなので最大限英語力を伸ばしたいですよね。
基本的に日本人にとって伸びやすいのは、スピーキング・リスニングの分野ですが、インプットした情報があってこそです。単語や文法の知識が全くないと、話すことはおろか聴くこともままなりません。
語彙や文法を英語で説明されても理解できない。だから知識が蓄積されない。結果英語力が思ったほど身に付かない。こんな状況を避けるために、「英語力ゼロ」だと自負する方は、フィリピン留学前の学習をしておきましょう。
大学受験レベルの単語帳と文法書だけでも渡航前に勉強しておくことをオススメします。会話レベルで使われる中学レベルの単語も怪しい方は、中学レベルの単語帳から復習しておきましょう。
アメリカの語学学校と比較した授業スタイルの違い
私はアメリカの大学に留学していた際、最初の3カ月間ESLコース(一般英語コース)を受講しました。クラスは約25名、そのうち8割がアラブ圏の留学生という構成でした。
授業中はアラビア語の会話が飛び交っている上、我先にと発言する雰囲気なので、ずっとがやがやしていました。アラブ系の生徒は、小・中・高の教育課程でスピーキングを重視して学習してきていますので、授業は彼らがリードします。
ですが、文法はまるでできません。日本の中学校で勉強する文法の質問を先生に延々するので、授業が全く進行しませんでした。
またリスニング&スピーキングの授業は、クラスメイトとペアになって課題に取り組む形式が多いのですが、3カ月で習得できたのはアラブ学生のクセのあるアクセントをなんとか聞き取れるだけでした。
一方、私がフィリピンで受講したコースはマンツーマン授業6コマ(うち2コマビジネス英語)、グループ授業2コマのコースでした。
何よりも授業内での会話量がアメリカとは全く違います。マンツーマン授業は常に先生を独占できますし、周りの生徒にストレスを感じることもありません。
分からないところがあればその都度質問でき、すぐに回答が返ってきますし、自分でリクエストすれば授業内容もカスタマイズしてくれます。
アメリカなど欧米圏の語学学校では、毎日1~3人の先生に教えて貰うのに対し、フィリピンでは毎時間先生が変わるため、8コマの授業があれば8人の先生に教えて貰うことができます。
多くの先生に教えて貰うことで、先生による発音や言い回しの違いなどを学ぶことができ、より英語耳が鍛えられることもフィリピン留学の魅力と言えます。
自分のためだけのオリジナル授業が受けられる
授業の進め方は、先生によって異なります。私が特に好きだった授業は、Grace先生のビジネススピーキングです。この授業は先生がプリントしてきたマーケティングの教科書に沿って進行します。
業績の傾き始めたこの会社を立て直す策は?この会社が新しいサービスを始めるけどプロモーションの方法は?ブランドのロゴってどういう効果がある?など、大半はケーススタディやディスカッションでした。
日本語でも難しいような内容でしたが、関連する話題だけでなく、関係のない話題にも脱線しながら、楽しく授業を受けることができました。
グラマーの授業を担当してくれたDaniella先生も、私の好きな先生の一人でした。「文法なんて、今更学ぶことはそんなにないよ!」と思っていたのですが、とても英語が堪能な先生で、語彙や前置詞による微妙なニュアンスの違いを教えてくれました。
理解できずに何度も聞き直すこともありましたが、ホワイトボードに図を描いたり、色々な例えを出したりしながら、根気強く説明してくれました。
ちなみに、生徒は毎週先生を変えることができます。自分の好きな先生の授業を再度取ることもできますし、授業スタイルがあまり合わない先生がいれば、変更して貰うことができるので、不満足な授業になることが少ないのです。
自習室で勉強している学生たち
毎日行われる単語テスト
体験談レポートVol1で触れましたが、C2には毎晩10時からの単語テストがあります。月曜日は50問中50問、火曜日は100問中50問と、毎日50問ずつ増えていきます。
合格点は40点です。木曜日のテストに合格すると、金曜日と土曜日の単語テストが免除され、門限も12時になります。日曜日のテストに合格すると、翌週末の外泊が許可されるシステムです。
単語シートは全3,000単語収容なので、1周60日の計算ですね。番号が大きくなるに連れて難易度も上がるようです。私が受けた範囲は1,700番目くらいからでしたが、終盤は50個に付き、2個くらい知らない単語がありました。
単語テストのメリットは、英語を勉強する習慣が着くことです。「英語力ゼロ」だと、何から手をつけて良いかわからない、机に向かうことが苦痛になり易いと思います。
単語テストがあることで、自然と授業後も英語を勉強する習慣が着き、段々英語への抵抗感が薄れていくのではないでしょうか。
一方で、気をつけるべきこともあると思います。ハイビギナーくらいのレベルになれば、自習で最も時間を割くべきなのは、単語テストの勉強ではなく「授業の復習」です。
また、単語力は同じ単語帳を何周も何周も勉強することで身に付けるもので、ただテストのために1日50個ずつ新しい単語を暗記しても習得できません。この単語テストに勉強の比重を置きすぎるのも良くないかなと思います。
お世話になった先生たちとの記念撮影