大学休学留学とは
大学休学留学とは、現在在籍している日本の大学に籍を置いたまま休学し、海外へ留学する方法です。期間は6カ月間~1年間が一般的であり、学期の始めに合わせて休学及び渡航となります。大学を休学して学べる内容は個人の自由となるため、語学留学や専門留学、ワーキングホリデーやインターンシップ、ボランティアなど様々な選択肢から選ぶことができます。日本では新卒一括採用が一般的なため、休学中に高度な英語力証明資格を取得し、就職活動でアピールする目的の方が年々増えてきています。日本も今後一層の国際化社会になっていくことは自明であり、英語力を持つ人材が重宝される時代が着々と近づいています。休学する際は大学側へ休学届を出してから留学することになり、手続き等は留学エージェントや自分自身で渡航手配を行うことになります。
大学休学のメリット・デメリット
大学を休学して留学する場合のメリットとデメリットについて知っておきましょう。大学を休学した場合は、周囲の同期の学生と比べて卒業時期が遅れる形となるため、しっかりとメリットとデメリットを把握したうえで、自分にとってプラスになる留学プランを組み立てる必要性があります。大学休学の方だけではありませんが、海外留学してきたという成果を目に見える結果でアピールすることができなければ、自己満足の海外留学で終わってしまいます。当社の留学カウンセラーは、現在大学生のキャリア計画にプラスとなる留学プランを提案していますので、プロ目線のアドバイスを聞きにカウンセリングにお越しになることをお勧めします。
留学する際のメリットとデメリット | 詳細説明 |
---|---|
メリット | 大学を休学した場合、卒業時期が遅れても新卒採用に合わせて卒業が可能です。大学を卒業してから留学した場合は、3年以内であれば新卒扱いとなりますが、既に大学を卒業していることから、最新の就職関連情報が入って来ない場合があります。また、新卒市場での就職を目指す場合、就職活動をする時期と仕事始めまでの空白の時間が半年以上空いてしまうこともデメリットと言えるでしょう。大学休学して海外留学することは、また大学に戻って大学生活中の流れの中で就職活動ができるのは最大のメリットと言えます。卒業は1年遅れるものの、しっかりと英語資格を取得して帰国すれば、周囲のライバル学生よりもアピール材料が豊富なため、就職活動でも有利に働きます。
大学の留学プログラムの場合、大学の学生と団体で留学プログラムに参加するため、参加した大学の友達と殆どの時間を過ごしてしまい、殆ど留学らしい生活環境にならない方もいます。自分で休学して留学する場合は、大学によって定められたプログラムを選ぶ必要がないため、自分の好きな分野や興味のある活動で留学をすることができる自由度の高さが魅力となります。 |
デメリット | 交換留学と違い、大学側が手続きを行ってくれるわけではありません。全て個人の責任で留学をする必要がありますので、しっかりとした留学プランを組まなければ、目標を達成できないリスクも生じます。手続きは自分でするか留学エージェントに依頼する形となりますが、海外留学のプロである留学エージェントにキャリアプランを相談し、最適な留学プランを提案して貰うことをお勧めします。
また、費用もすべて自己負担が原則であり、大学側が費用の一部を免除してくれることはありません。また、大学によっては休学費がかかる場合もあり、経済的な負担がやや大きくなりがちです。卒業時期が周囲と遅れることもデメリットの1つと言えますので、海外留学でしっかりと成果を出して帰国しなければいけません。 |
認定校と協定校
大学を休学する際に、協定校と認定校の違いに気を付ける必要があります。協定校とは、在籍する大学によって認められた正規の留学先の教育機関を指します。協定校においては、卒業時期を遅らせることなく留学が可能で、単位も全て認められます。また、費用も日本の大学の学費を納めれば現地の大学に払う学費は不要となります。ただし、大学が協定・提携を結んでいる教育機関(分野)のみであるケースが多く、選択肢が少ないのが現状です。そのため、やりたいことがない場合や選考に漏れてしまった場合、海外留学ができない可能性も出てきます。
一方、協定校とは、協定は結んでいないけれども大学が認めている教育機関を指します。この場合は、学生個人が直接行きたい海外の教育機関に入学手続きを行い、日本の大学へ届け出をすることによって、単位の一部認められるという制度です。大学によっては、すでに認定校のリストを用意しているところもあります。単位数によっては卒業時期を遅らせずに済むこともありますが、実際には単位認定される数が少なくなるため、ほとんどの学生が半年~1年遅れて日本の大学を卒業するパターンが一般的です。学費は日本の大学と海外の大学両方を支払わなくてはいけない場合もあるため、大学に確認する必要があります。
協定校・認定校のどちらにも当てはまらないのが、完全に大学に休学届を出して留学する休学留学となります。休学の場合は日本の大学側へ休学費、もしくは学費を支払いながら在籍し、海外の教育機関で学ぶことができます。学ぶ分野に制限がないため、一番自由度の高い留学スタイルとなります。現在、国も日本人留学生数を「現在の2倍以上を目指す」国家計画があるため、多くの大学の場合は休学申請を出せば、休学中の学費支払は免除となるケースが多くなっているのが現状です。
休学留学で広がる選択肢
休学して海外留学をした場合、どのような選択肢があるのでしょうか。一般的な休学留学では、1年間の留学期間が一般的です。1年間の時間があれば、語学留学の範囲だけに留まらず、インターンシップやアルバイトも含め、複合的な留学プランを組むことも可能です。ここでは、休学した際にできる内容をご紹介します。
項目 | 内容詳細 |
---|---|
専門分野を学ぶ | 大学を休学し、自分の現在学んでいる分野や興味のあることを海外で学ぶことができます。海外の大学や専門学校では、1年間という短い期間内で留学生を受け入れているところもあるため、規定の英語力があれば専門領域まで挑戦することも可能になってきます。なお、専門留学についてはコチラから詳細が確認できます。 |
語学(英語)を学ぶ | 海外留学という言葉から一番に連想されるのは、英語力の向上であるでしょう。1年間の一部を英語学習に充てる計画の方もいれば、1年丸々を語学力アップに時間を費やす方もいます。自分が将来にどのようなキャリアプランを検討しているのかによって、学校の期間は変動してきます。私立の語学学校であれば、年中入学手続きを受け付けているため、希望の時期に合わせて入学が可能です。語学留学については、コチラから詳細が確認できます。 |
ワーキングホリデーをする | 休学して海外留学する1つの手段として、ワーキングホリデービザを取得して渡航するプランを選択する方もいます。ワーキングホリデービザは語学学校で学ぶだけでなく、滞在中にアルバイトも並行して行うことができます。単純に海外生活を楽しんでみたい、様々な国の方々と国際交流をしたい、語学学校に通いながらアルバイトもしてみたい方にはおすすめです。ワーキングホリデーについては、コチラから確認することができます。 |
インターンシップをする | 海外の企業やホテル・レストラン等で働きながら、社会に出る前に就労経験を積むことができます。卒業後、グローバル企業への就職を目指す人や、ビジネス英語に興味がある人におすすめです。インターンシップ体験は、原則現地の方々と一緒に職場体験をする場となるため、日常会話が最低限対応できるレベル(TOEIC700点以上)が必要とされます。そのため、インターンシップを希望される方は、最初から最後までインターンシップをするプランではなく、半年間前後を語学学校で英語力を伸ばし、その後にインターンシップに参加するプランが一般的です。インターンシップについては、コチラから確認することができます。 |
ボランティアをする | 自分の興味のある分野において、海外でボランティアをすることができます。ボランティアの種類としては、幼稚園、福祉施設、孤児院、動物保護、自然保護といった内容が一般的です。限られた時間で、生きた英語を実際に使いながら、何か人の役に立ちながら有意義に過ごしたい場合におすすめです。就職活動の際も、海外ボランティアをしてきたことをアピールすることは、企業も一定の評価をする傾向があるため、一定の英語力を身に着けた後に興味のあるジャンルのボランティアに参加してみると良いでしょう。ボランティアについては、コチラから詳細を確認することができます。 |
休学費の注意点
休学をする際に気を付けるべきこととして、大学ごとの休学費があります。これは、日本の大学や専門学校の休学をする際に払わなくてはいけないお金を指します。日本ではほとんどの大学で休学費制度をとっており、在籍料として年間6~50万円程度の費用を大学側に払わなければならない場合があります。日本人は学生時代に海外留学経験をしていないことも問題となっており、この休学費は海外留学をする学生への障壁となっているため、徐々に廃止される方向性に向かっています。 なお、休学費は大学によって大きなばらつきがあり、無料で休学できる大学から、学費の半額もしくは全額を納めなくてはいけない大学など様々です。休学費が高い場合は費用も高くついてしまうことになるため、大学側に必ず確認してからプランを組み立てるようにしましょう。海外留学に肯定的な大学では休学費が安い傾向にありますので、万が一休学費の負担が大きすぎる場合は大学側に直接減額交渉をしてみましょう。